大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成25年6月11日(火)9:42 ~ 9:47 於:(参)本会議場議食側廊下ぶら下がり)

1.発言要旨

 おはようございます。私のほうからトピックスを1件だけ。
 金曜日にもお話しましたが、トキの放鳥。昨日、1羽残っていたトキも無事おりを出て行きました。野生で生まれたトキと木に止まる様子も確認されています。来年の繁殖期でのペアの形成やヒナの誕生に向けて朗報を期待したいと思っています。

2.質疑応答

(問)フジテレビの武藤と申します。トキの関係で、先週佐渡の環境省の施設からトキが1匹逃げ出したというのがありまして、ケージの扉が開いてたということで、管理体制が問われるところがあると思うのですが、大臣の所感をお願いします。
(答)御承知のとおりで、ゲージの扉が開いていて逃げ出しました。足輪はついていて確認はできるのですが、側まで行きますとその都度パッと逃げてしまい、何度か職員が網で捕まえようと思ったのですが、なかなか捕獲できないという状態にあります。この幼鳥はまだ自分で餌を捕まえる訓練等々もしていない。野生で生きていければそれにこしたことはないのですが、なんとか捕獲して保護をしたいと思っています。今後こういうことのないように管理体制を徹底するように、指示を出したところです。
(問)もう1点。昨日副大臣が双葉町の町長と会談して、中間貯蔵施設の現地調査に関して色々とお話をされたと思うのですけれども、それについての所感をお願いします。
(答)井上副大臣が現地で記者会見をされたとおりです。双葉町が新体制になって初の顔合わせということで御説明しました。先方としてもどういうスタンスで臨むというようなお話は無かったと聞いています。これからもしっかりと連携を密にして、双葉郡全体の問題として中間貯蔵施設の建設に向けて全力を尽くしたいと考えています。

(問)NHK間嶋です。ゼニガタアザラシの件で伺います。環境省の方針が急に変わったことについて、やはり襟裳岬近辺、地元で混乱が起きて、先週金曜日に高橋知事が納得する説明をしてもらえないと、漁業者と向き合って話ができないというような事を述べています。今後スムーズに対策をとっていくために環境大臣としてどのように対応していきたいか、お願いします。
(答)絶滅危惧種を捕獲、殺処分をして、漁業被害が収まるのであれば、そういう考えもなきにしもあらずですが、私はその立場はとりません。絶滅危惧種である以上、種の保存のために全力を尽くすのが環境大臣の努めであり、過去の政策決定において、何故、それによって被害が回復できる見通しが立っていないまま絶滅危惧種を捕獲し、殺処分すること、このような事を決めたのか。今、いろいろ調査をしているのですが、何故このような形になったか理解できてないというのが、現状です。
(問)そこについて、地元の人にはどのように理解を求めていきたいとお考えですか。
(答)種の保存法改正案も先日国会を通りました。絶滅危惧種というのは結構多くて、これからその指定をもっと増やそうということを国会で議論をしているというのが、環境委員会の流れだと思います。現代を生きる政治家として、やはり環境行政を預かる立場にあれば、絶滅危惧種をどうやって守っていくかというところに、力点を置かざる得ない。その一方で、漁業によって生計を立てていらっしゃる方々がいる。この両立、共存をどのように図っていくのか。ここが私はこの問題の最大の焦点だと思っています。