大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成25年5月28日(火)9:26 ~ 9:34 於:環境省22階第1会議室)

1.発言要旨

 おはようございます。私から3件ほど御報告させていただきたいと思います。
 5月26日の日曜日と27日の月曜日に佐渡で放鳥トキのヒナの巣立ちを正式に確認しました。巣立ちまで至ったのはこの2羽が今年初めてです。本年は、兄弟ペアのヒナの4羽を収容したほか、非常に残念な事ですが、昨年は8羽巣立ったのに対し、5羽のヒナが巣立ち前に死亡してしまいました。自然界での成長の厳しさというものを実感しています。そんな中で、2羽が初めて巣立ち――と言いましても、巣からちょっと出るだけなのですが――、これから空を飛んでほしいと思います。2年連続でのヒナの巣立ちは、佐渡の皆様方の努力によって環境が非常に良くなっていることの表れではないかと考えています。これまで地元の方々が農薬を使わないような田んぼを作られたり、ボランティアの方々がゴミの除去を行ってくださったり、自然豊かな環境づくりに長年取り組まれた成果ではないかと考えています。重ねて地元の皆様方に深く御礼を申し上げたいと思います。
 今日は5月28日ですが、6月からはいよいよスーパークールビズを環境省が率先して実施をさせていただきたいと思います。31日、月末ですけれども、六本木ヒルズでスーパークールビズのキックオフ・イベントを行います。私も環境省を代表して、短い時間ですが出席したいと考えています。
 6月5日の環境の日を含む6月は環境月間です。全国各地で普及啓発のイベント、あるいは環境美化活動、自然の観察会、ライトダウンキャンペーン等々、多くの行事が予定されています。多くの方に参加していただいて、環境問題について学び、考えるきっかけとしていただければと考えています。
 これに関連して6月1日の土曜日と2日の日曜日に「エコライフ・フェア2013」を代々木公園で開催します。タレントのつるの剛士さん、TOKYO FMのアナウンサーの柴田幸子さんと、身近なエコ活動をテーマとしたトークショーがありまして、私も参加します。是非皆様もいらっしゃっていただければと思います。
 それと6月2日ですが、福島市で今週末に開催される「東北六魂祭」に、環境省の若手職員の希望者とともに「ふくしま復興サポーター」の第2弾として、私も参加したいと考えています。六魂祭というのは、青森のねぶた祭り、盛岡のさんさ踊り、仙台の七夕、福島のわらじ祭り、山形の花笠、秋田の竿灯祭り、そういうものが一堂に会するということです。今年は福島の13の市のお祭りも六魂祭に参加するという事で、県内はかなり盛り上がっていると聞いています。環境省としては、これまで同様に除染に全力で取り組みつつ、福島の復興を支援するための活動も継続していきたいと思っています。福島復興のため、全国から多くの方々に「東北六魂祭」に足を運んでいただきたいと思っています。

2.質疑応答

(問)幹事社共同通信の渡邉と申します。よろしくお願いいたします。幹事社から2点お尋ねしたいと思います。まず1点は初めの大臣のお話にもございましたトキなんですけれども、放鳥は大変喜ばしいことではあるのですけれども、今後の繁殖を考えますと近親交配の問題などもございますのでやはり中国からの供与というのも欠かせない点だとは思いますが、少し止まっている状態なのかなと思いますが、事務セッションの進捗などございましたらお願いします。
(答)今渡邉さんがおっしゃったとおり、キンが亡くなった後は中国からいただいた5羽、この子孫が今自然界にいる。これが日本の現状です。先ほども御紹介しましたが、今年は、近親交配で4羽を保護しています。遺伝子的にどういう影響があるのか、ちょっとわかりませんので、こういう形になっています。そんな中で、新たに中国から血縁の遠いものの供与を受けることが望ましいと考えています。中国からの新たなトキの供与については様々なレベルでこれまでも随時調整を行っていますが、今後も供与の実現に向けて努力をしたいと考えています。

(問)もう1点指定廃棄物のことでお尋ねしたいのですけれども、国の新たな選定基準を決めまして、栃木のほうで市町村長に説明をしようと思ったのですけれどもなかなか会議の方が入り口というか、栃木県内で処分場を設けること自体への賛同がなかなかまだ得られず入口論という形に終始しているかなと思います。丁寧に御説明していくということしかないのかもしれませんけれども、受け止めと、今後どのように進めていこうと思ってらっしゃるか教えて下さい。
(答)これは前もお話させていただいたのですが、NIMBY(not in my back yard)です。自分の裏庭には持ってこないでくれと。福田知事も御発言されていました。議事録で拝見したのですが、「自分たちの考え方が通るかということを福島県の市町村と協議してほしい」と。そこまで知事が責任感を持って御発言をされていますので、丁寧にとしか言いようがないのですが、手順を踏んで自県内処理、これに御協力いただくということしか解決の道はなかなか無いのではないかと考えています。