大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成25年4月16日(火)8:42 ~ 8:50 於:(衆)本会議場議食側廊下ぶら下がり)

1.発言要旨

 おはようございます。閣議後の会見をさせていただきます。今日の閣議で当方に関係するものはありません。

2.質疑応答

(問)NHKの横井と申します。よろしくお願いします。中間貯蔵施設についてお伺いしたいのですけれども、昨日大熊町で町の広報を通じて町民に現地調査の受入れを周知しました。これを受けまして環境省のほうでいつ頃から具体的な、本格的な現地調査に入られるのかということをお尋ねしたいのと、併せましてボーリング調査をいつ頃から予定されているかということを併せてお聞かせください。
(答)昨日、町民の方への広報の中に入れる形で、調査の受入れについて渡辺町長から町民の皆様方に受け入れるというご表明があったということは承知しています。これからは町民の皆様方に、何度もお話させていただいておりますが、施設のイメージ。国としてどんなものを造らせていただこうとしているのか、あるいはその施設がいかに安全であるものを造ろうとしているのか、安全性の問題です。これを明らかにして、具体的にはこういう問題がありますよということを説明し、御理解をいただいて、町の皆さんとも相談をし、準備が整い次第ボーリング調査等に入りたい。相手があることですので、今ここでいつとか、ということは差し控えます。

(問)共同通信の太田です。ボーリング調査の前に施設の具体的なイメージを示すというお考えで。
(答)併せてですね、御質問のある方については、だいたいもう何カ所かというのはイメージがありますので、その所に関係のある方、ご関心のある方はどんなものですかということを、問い合わせが来れば、当然それはこんなもんですよという話をします。町と今、歩調を合わせておりますので、どのように、誰にというような具体的な話はここでは控えます。
(問)施設の具体的なイメージについてはこれまで調査をした上で示すというお考えだと思うんですけれども、その進め方は変わっていないということで。
(答)はい、基本的には変わっていません。

(問)新潟日報の山田といいますが、トキの野生復帰に関連してちょっとお聞きしたいのですけれども、今のところ2年連続で野生での繁殖が成功しているということなんですけれども、それに対する御所感と、一方でその近親交配が続いているという辺り課題になっていると思うのですが、その辺どのようにお考えになっているか、お聞かせください。
(答)まず一点目ですが、昨年は放鳥したトキの間でペアリングがなされて、8羽のヒナが巣立ち、私は幸いにもそのうちの1羽を目の前で見させていただく機会を得たわけです。これまで、御努力をいただいた県民の皆様方、佐渡の市民の皆様方に本当に深い敬意を表します。簡単なことじゃないのですね。飼育するということも大変なことですが、それを放鳥してその野生のトキが餌を自分でついばんで、生活をして、つがいになって卵がふ化する。これにはやはり、地域の方々が農薬を減らす畑を作る。あるいはみんなでこの野生絶滅のトキをしっかりと守っていこう。私も佐渡とき保護会顧問の佐藤先生とお話させていただきましたが、これまでの佐渡の方々の並々ならぬ思いがあったからこそ、今日を迎えているんだなということを強く感じています。
 後段の御質問ですが、哺乳類からどんどん、それこそミトコンドリアとか下の方まで行けば、下の方ではその姉妹とかあるいは近いところで次のジェネレーションが誕生するということがあります。ただ、鳥は上の方におります。この事によって、簡単な言い方をしますと血が濃くなる。DNA的にどのような弊害があるのかないのかということは、まだ(臨床)例も数あるわけではありませんし、またそれがどういう影響があるかということについての、これまでの知識の蓄積もそうあるわけではありません。環境省としては、これも以前に御質問いただきましたが、そのヒナ、兄と妹のペアとのところから引き離して保護することになると思います。しかし、これも詮無い話で、本来であるならば自然界に巣立っていってもらいたい気持ちはありますが、影響が計り知れない。この問題の解決には新しい生体を、中国から分けていただく。この話というものも今止まっておりますが、この自然環境の中で保護していこうという思いは中国も日本も同じです。2003年にキンが亡くなって、その前に99年でしたか、中国からつがいのペアを頂いたからこそ、今日の状態があるということをやはりしっかりと感謝して、さらなるトキの生態分布がこれからも多く日本でなされるように努力していかなければならない。こんなふうに考えています。