大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成25年4月12日(金) 8:45 ~ 8:52 於:衆)本会議場議食側廊下ぶら下がり)

1.発言要旨

 おはようございます。私のほうから2点御報告します。
 かねてから御質問のありました、2011年度の温室効果ガスの排出量の確定値が出ましたので御報告します。排出量は13億800万トンです。この結果、京都メカニズムクレジットなどを加味すると、2008年度から2011年度までの4年間の平均では基準年比9.2%減という水準です。2012年度の数値は、まだ明らかになっていませんが、京都議定書の目標は十分達成できると考えています。
 一方、震災以降、排出量は増加し、また、地球温暖化対策の話題はかねてからお話ししているように、なかなか表に出てきません。COP19までに、しっかりとした目標と計画をつくり、地球温暖化対策を進めていきたいと考えています。
 2点目。来週15日の月曜日、経団連の米倉会長を始め、経団連の皆様と、環境政策に関する懇談会を開催します。環境省からは、私を含めて、正副大臣・政務官並びに事務方のトップも会議に参加します。
 環境省からは、低炭素社会創出に向けて、再生可能エネルギー導入加速化やファイナンス機能を活用した環境投資の促進など、民間と連携した取組を中心に紹介する予定です。経済成長と環境は相反するものではなく、このような取組を契機として、経済再生や地域活性化も同時に達成できるという考えを、経団連の皆様と共有していきたいと考えています。今回の懇談会を通じて、環境政策の推進に向け、産業界との対話と連携を一層加速していきたいと思います。

2.質疑応答

(問)代表カメラ・テレビ朝日です。1問お願いします。
 今お話のありました月曜日の経団連との懇談ですが、その中で石炭火力に関する意見交換はお考えでしょうか。
(答)産業競争力会議を2回、日本経済再生本部も含めると3回。この問題をめぐっては、みずほフィナンシャルグループの佐藤取締役社長が主査で、コマツの坂根会長等々が御担当者ですが、ディスカッションをしています。そこでのコンセンサスというのは、効率性、安定供給、そして環境。この三つは英語で言うとEで始まります。三つのEは全て重要だと、私はいつも言っていますが、そういう話をどの会議でも、経済界の側から話をしていただいています。基本的な考えが十分一致している以上、目指す方向に差は無いのではないかと思っています。話題が出れば、またその後、御報告したいと思います。

(問)NHKの間嶋といいます。最初の、排出量のところで、悪化した理由というのがやはり火力の増加ということになると思います。単なる増加ではなくて、省エネとか節電で使用電力量が減っているにも関わらず排出量が増えたというこの状況は、国民の努力が結構打ち消されているような気もするのですけれども、環境大臣としてどのようにお考えかお願いします。
(答)エネルギー部門からの排出が増大していることは、御指摘のとおりだと思っています。そしてこれもよくお話ししていますが、先程、御質問があった石炭火力の新設。今入札中ですが、2019年から、260万キロワット分の石炭火力発電所ができると、1年間の排出量が1,300万トン増加します。これまでの環境に配慮したエコカー導入で、これまで蓄積したマイナスが約900万トン。エネルギーを化石燃料にシフトしていくとこのような数字になってしまう。そういうことをしっかりと国民全般で共有して、そういうことのないように努めていくことが重要だと考えています。

(問)TBSですけれども、水俣関連の最高裁判決が来週控えています。これに関連して聞きたいのですけれども、認定基準について、どのようなお考えをお持ちか、適切かどうかも含めて、お考えをお聞かせいただきたいのですが。
(答)来週、判決が出ましたら、環境省として、何らかの立場は明らかにしていきたいと思っていますが、現在係争中ですので、この件に関するコメントは、今日のところは控えます。