大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成25年4月5日(金)8:30 ~ 8:36  於:(衆)本会議場議食側廊下ぶら下がり)

1.発言要旨

 トピックスを一つ。先般もお話ししたように、福島市内で除染が終わった公園を、町内会の方々、子供たちが、花見の前に掃除をするということなので、環境省も参加し、地域の取組に協力したいと思っています。
 具体的には、明日4月6日午前に、福島市の「荒川桜づつみ河川公園」で、地域の方々が行う清掃に、私も職員と共に参加します。これまでも、除染ボランティアに環境省の職員もエントリーはしていたのですが、必ずしも全員が参加できていませんので、これからこういうこともやっていきたいと思っています。その後、地域で復興再生に向けた活動を行う団体の方々から、座談会でお考えを伺いたいと思っています。
 環境省としては、これまで同様に、除染に全力で取り組む一方で、今後は地域の復興に向け、皆様と共に考え、共に歩む活動を「環境省 福島復興サポーター」と名付けて、継続していきたいと考えています。明日を、その第一歩としたいと考えています。
 午後は、福島市にある堀河町の終末処理場の汚泥減容化施設の落成式に出席したいと考えています。この施設は、放射性物質で汚染された下水汚泥を乾燥させて減容化するためのもので、「放射性物質汚染対処特措法」に基づき国が設置する第一号です。今後とも福島県の復興のために、廃棄物処理や除染をしっかり推進していきたい、こんなふうに考えています。

2.質疑応答

(問)代表テレビNHKです。昨日のトキのきょうだいの緊急委員会での決定について伺います。いろんな考え方がある中での、一応、決定というか、考え方だと思いますが、その受け止めと環境省の対応をお願いします。
(答)きょうだいでペアリングしてしまった組が3組あり、うち2組がもう卵を抱いている状態です。昨日、専門家の方々に御議論いただいた結果を聞いたのですが、遺伝的要因によるリスクを最大限に減らしていく。そのヒナがかえって、それがまた違うものとペアリングをすることによってどういう影響が出るかというのは、なかなかはっきりと予見できないのですが、そういうリスクをできる限り排除していく方向で取り組んでいかなければならない。私もまさにそのとおりだと思います。具体的には、ヒナが誕生した場合は保護する。保護して、野生ではなく人為的に飼育をしていくという方針が決定されたところで、私もリスクの軽減ということからはやむを得ないのかなと、こういう感想です。

(問)朝日新聞の神田ですけども、種の保存法なのですけれども、大体、改正法案まとまってきていると思うのですが、NGOですとか学会の中から、もっと根本的な改正とかも必要だという声もずっと出ていたかと思うのですが、受け止めをお願いします。
(答)絶滅危惧種に対して、早期に講じるべき措置と、一定期間をもって慎重に検討すべき措置と、分かれて答申をされたというふうに認識しています。今回の答申を受けた種の保存法の改正案は、早期に講じるべき措置のほうで、違反があった場合の罰則の強化等々が含まれています。現在、法案の準備をしているところです。絶滅危惧種の保全策については、時間をかけて検討すべき措置が多いために、保全戦略を作成してしっかり取り組んでいきたいと思っています。保全戦略の策定や推進に当たっては、中環審の意見を聞く他にも、今お話のあったNGOの方々の考えも聞きながら、できる限り前に進むように取り組みたい、こんなふうに考えています。