大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成25年1月18日(金)10:39~:10:49 於:環境省22階第1会議室)

1.発言要旨

 おはようございます。今日の閣議、閣僚懇で環境省サイドからの発言はありません。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今月幹事社のNHK山野と申します。よろしくお願いします。
 不適切な除染の問題で1点だけお伺いします。まずは、本件のこちらの問題で、調査を環境省でしてこられたと思うのですけれど、その調査というのは、今日取りまとめると思うのですけれども、それをもって終わりなのか、それとも引き続き行うのかということを含めて、あと、大臣のこの問題について、今日取りまとめるということなので、大臣の今のお考えを聞かせてください。
(答)昨日も除染の現場を視察してきました。これは本当に手作業です。就任会見で森林の除染についてもお話が出て、こういうものに対応するために復興庁がヘッドクオーターとなって企画・立案・調整を行い、林野庁のほうの補正予算で初めて調査費がつく。現場を見ていただければお分かりのように、都会ではなくて、山があり川があり田畑があり民家があり町がある。そういう地域ですので、こういうものは、しっかりとどういう方向で進めることがいいのか。人類史上これだけのことをやっているのは初めてですので、2年間で検証するという形になっていますけれども、その都度その都度、改善を試みていくことが非常に重要だと認識しました。
 そして、一番最初の御質問ですけれども、これは何度も申していますが、前政権の契約下で行われているこの除染作業について、これからも検証と調査はやっていかなければならないと考えています。以上です。

(問)朝日新聞の鬼原と申します。よろしくお願いいたします。
 今の手抜き除染の件で追加で質問なのですけれども、18日、今日、環境省が調査結果を発表されるということでしたが、いろいろ作業員等々、事情を聞かれていると思いますが、客観的に見てなかなか時間がタイトだったのではないかという風に思っています。その中で、環境省が所管する法律の中で、放射性物質の汚染に関する特別措置法というものがありますが、これに環境省がいろいろと業者側に対して、調査だったりとか、立ち入り検査だったりとかできる項目があります。そういったこの法律、特措法に基づいた調査というのを今後される可能性が有るのか無いのか大臣のお考えを伺いたいのと、もう一点。今、御回答の中で、除染作業はその都度改善していくことが大事だということをおっしゃいました。この前の会見でも契約、入札の事にも触れられたと思います。今大臣の頭の中で何かこういうふうに改善していこうという方向性が有るのか無いのかその点も伺います。
(答)今度の契約は3月31日まであるのだと思います。その次がまた新しい契約になる。タスクフォースも動いていますので、タスクフォースの中で、今の御質問に対しての御回答を作っていかなければならないと思います。調査と検証については、幹事社の質問にありましたとおり、引き続いて行っていかなければならないと考えています。

(問)毎日新聞の藤野です。生物多様性及び生態系サービスに関する政府間プラットフォームの件でお尋ねします。第1回の総会が1月21日からボンで始まるのですけれども、これに対する、何か期待することとか、それから懸念すること、両面あれば教えていただけますでしょうか。あと、環境省としての対応をどのようにしていくのか教えてください。
(答)今の御質問はIPBESの話だと思います。温暖化のほうはもう既にIPCCというプラットフォームがあって、IPCCで動いています。しかし、これも前回の質問で出ましたように、我が国が今置かれている立場は風前の灯火。もう一度、地球温暖化等々についても、再構築をしていかないとというところだと思います。そして今お話のあった生物の生態系の保全。残念ですけれども、今回はアホウドリのひなもふ化しませんでしたが、こういうことが、きっと世界中でいろいろあるのだと思います。ですから、そういうものをいかに科学的に評価をして、政策として活用していくのかということは、私も極めて重要だと思います。環境省としてもこれまでもやっているのでしょ、これは。
(事務方)環境省ではIPBESにインプットをする専門家のワークショップを開催しています。
(答)ですから、ワークショップをやって、専門家の学者とかそういう現場を持ってる人とか、そういう人たちが一同に会する。ボンの後の会議はいつですか?
(事務方)ボンの後、次の世界の会議は12月にあります。それまでの間にも、夏ごろにワークショップの開催を予定しています。
(答)役所としても、これまでも一生懸命やっていますし、IPCCでの実績もあります。生態系を幅広く守っていくということも、同じ様に一つの大きなテーマだと思います。科学評価の実証を目指して議論をしていくということに、役所としても、日本の自然科学の分野の人たちの力、英知を結集していかなければならないのではないでしょうか。

(問)IWJの石川と申します。よろしくお願いします。
 除染についてお伺いします。先日ですが、千葉県の松戸市で一度除染をして線量が下がったのですが、二度目の除染ということで、28か所、再除染するということがありましたが、除染をしても線量が下がらないということがこれで分かったのですが、また、手抜き除染に関しましては、川に流すなど、拡散され、逆に除染しないで濃縮して川に流れて海に流れるなど、除染の効果が感じられないように思います。これは、国のほうでお金を出してということは税金でやっているということなので、これはもう一度白紙撤回するなど、手抜き除染のことも発覚しましたし、白紙に戻す、もしくは検討するというお考えはありますでしょうか。
(答)前政権で契約をされたこの除染が適正に行われていたのか、いないのかということについては引き続いて調査もしていかなければならないし、検査もしていかなければなりません。その中で、先ほど改善していかなければならないと話をしたのは、やはり住民サイドのニーズと、実際の除染との間にどういう問題があるのか、ないのか。喜ばれているところも、首長さんから空間線量が減って本当にありがとうございます、あんな大変な手作業をこれだけやっていただいて、というようなお話もいただいています。その一方で、前段の御質問にありましたように、一度線量が下がっても、例えば広葉樹でしたら葉っぱが下に落ちますから、その落ちた葉っぱを除去すれば良いのですが、すぐには葉が落ちないものもある。昨日現場を見て、木のてっぺんまで除染することは、なかなか今の技術では難しいという印象を持っています。そういうこともやはり、2年間やってみて、それを検証することになっていますので、これはやはりしっかりやっていかなければなりません。やはり一番のポイントは、町に戻りたいという方々のためにどうするのか、ここに尽きるのではないかと思います。