大気環境・自動車対策

第5回風力発電施設に係る騒音対策技術等に関する分科会議事録

日時

  • 平成26年12月4日(木)
  • 15:00~17:00

場所

  • 中央合同庁舎5号館共用第8会議室

出席者

  • (主査)塩田正純
  • (委員)勝呂幸男、高田和彦、橘秀樹、船場ひさお、前田太佳夫、町田信夫、森下達哉、吉岡正雄、吉田茂雄
  • (環境省)真先総務課長、山根大気生活環境室長補佐、松戸大気生活環境室振動騒音係長、東大気生活環境室振動騒音係員

議題

  • (1)前回議事要旨(案)の確認について
    (2)分科会報告書(案)について
    (3)その他

分科会資料一覧

資料1:第4回風力発電施設に係る騒音対策技術等に関する分科会議事要旨(案)
資料2:「風力発電施設に係る騒音対策技術等に関する分科会」報告書(案)
参考資料:風力発電施設に係る騒音対策技術等に関する分科会設置要綱

議事

【松戸大気生活環境室振動騒音係長】 定刻となりましたので、始めさせていただきます。ただいまから第5回風力発電施設に係る騒音対策技術等に関する分科会を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、ご多忙中にもかかわらずご出席いただき、大変ありがとうございます。
 本日の会議は公開とさせていただきまして、会議資料についても公開とさせていただきます。
 なお、カメラ撮りについては、冒頭のみでお願いいたします。
 私、本日の司会進行を務めさせていただきます、環境省水・大気環境局大気生活環境室の松戸と申します。よろしくお願いします。
 本会に先立ちまして、環境省水・大気環境局総務課長の真先より挨拶をさせていただきます。

【真先課長】 水・大気環境局総務課長の真先でございます。第5回風力発電施設に係る騒音対策技術等に関する分科会の開催に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
 本日は、委員の皆様方には、大変ご多忙中のところをご出席賜り、御礼申し上げます。また、平素から格別のご指導をいただいておりますことに感謝を申し上げます。
 ご案内のとおり、本分科会では、騒音の発生メカニズムや対策技術について把握をし、対策技術の進捗状況についても把握をしていく、このようなことで、発電事業者及び製造事業者のほうからヒアリングを重ねてきたということでございます。これまで4回分科会を開催してきておりまして、合計7社様からのお話をお聞きしてきたということでございますが、内容的には相当専門的な事項がかなり多く含まれてございまして、少し取りまとめに時間をかけましたことについてお詫び申し上げます。
 なお、本日ご用意させていただいております報告書の内容でございますが、自由闊達なご意見、ご議論を賜りまして、取りまとめに向けて整理していきたいというふうに考えてございます。この報告書につきましては、取りまとめましたら、親のほうの検討会にその旨を報告いたしまして、追って親の検討会の議論に移していきたいというふうに考えてございます。本日ご用意させていただきました報告書につきましては、当然ながら、騒音の発生メカニズムや対策技術の進捗状況のみならず、幅広く分科会の中でいろいろいただきましたご意見を極力拾う形でまとめさせていただいておりますものですから、その辺りも含めてご議論を賜ればありがたいというふうに思ってございます。
 それでは、自由闊達なご意見をよろしくお願いいたします。

【松戸大気生活環境室振動騒音係長】 ありがとうございました。
 それでは、本日の委員の先生方の出席状況についてお知らせいたします。
 本日は、事前に勝呂委員から遅れるとの連絡を受けております。その他の委員の方には、ご出席となっております。
 次に、お手元に配付しております本日の資料について確認させていただきます。
 まず、本分科会の議事次第、A4両面の1枚のものがございます。次に、配席図、片面刷りのものが1枚。次に、資料1としまして、片面刷り1枚のもので、第4回風力発電施設に係る騒音対策技術等に関する分科会議事要旨(案)。次に、資料2としまして、ホチキスどめ、A4両面で13枚になります、「風力発電施設に係る騒音対策技術等に関する分科会」報告書(案)、以上が資料となっております。なお、委員の皆様のお手元には、分科会設置要綱、及び、委員限りとして、これまでの検討経緯が記されております資料がございます。本資料には事業者名も記載しておりますが、特許情報等も含めた内容をヒアリングしているため、非公開としております。委員の先生方は、議論の途中で事業者の名前が漏れないよう、よろしくお願いいたします。資料の過不足や不備等がございましたら、事務局にお申しつけください。よろしいですか。
 では、この後の議事進行につきましては塩田主査にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

【塩田主査】 ありがとうございます。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 早速ですが、議事(1)前回議事要旨(案)の確認について、事務局からご説明をお願いいたします。

【松戸大気生活環境室振動騒音係長】 それでは、資料1に沿って説明させていただきます。
 資料1は、第4回風力発電施設に係る騒音対策技術等に関する分科会議事要旨(案)でございます。内容を確認いただきまして、議事要旨(案)についてご意見がある場合は、来週12月10日(水曜日)までに事務局までお知らせいただければと思います。

【塩田主査】 ただいまご説明がありました議事要旨(案)については、事務局からも説明がありましたとおり、何かございましたら事務局までお知らせをお願いいたします。よろしいでしょうか。

(なし)

【塩田主査】 では、続きまして、議題(2)分科会報告書(案)について、を行います。
 これまで発電事業者及びメーカーからヒアリングを実施し、これまでの議論の結果と意見について、また、我々の意見も委員提言として事務局にてまとめております。なお、本報告書は、分科会で判明した事項について整理し、引き続き検討会で議論をしていただきたい内容を整理したとの位置づけであり、検討会では最終的な評価手法等について検討することになります。
 それでは、事務局から本資料について説明願います。

【松戸大気生活環境室振動騒音係長】 では資料2、報告書(案)の説明をさせていただきます。
 これまで、分科会で発電事業者及びメーカーからヒアリングを実施したところですが、判明した事項につきまして、委員の皆さんのご意見を伺いながら整理しまして、本報告書が取りまとめられました。本報告書は、現状の対策技術について取りまとめたものであります。報告書の構成は、1、分科会の概要になりまして、2、分科会での調査についてになりまして、3、分科会での調査で得られた知見、4、委員提言となっております。これから順次説明させていただきます。
 初めに、1ページ目の分科会の概要としまして、上から2段落目になるのですけれども、風力発電施設の騒音発生メカニズム等を把握し、対策技術の進歩状況について知見を収集するために、風力発電施設等の騒音に係る騒音対策技術等に関する本分科会が設置されました。
 本分科会は、風力発電施設から発生する騒音につきまして、ナセルやブレード等の施設ごとの騒音発生メカニズム及び施設における騒音対策技術等の現状について情報収集・調査検討を行ったものとなっております。
 続きまして、2ポツの分科会での調査につきまして説明させていただきます。
 本分科会でヒアリングした内容及び委員の意見を表などでまとめたものとなっておりますが、構成としましては、技術的な事項、設計・運用的事項、その他の事項に分けてまとめております。
 内容といたしましては、最初からなんですけど、風力発電施設に係る騒音対策技術等につきまして、風力発電施設製造事業者3社、風力発電設置事業者3社、及び、一般社団法人日本風力発電協会からヒアリングした内容を取りまとめたものになっております。ヒアリング項目につきましては、平成26年2月の第1回分科会、こちらに基づき決定しました風力発電施設に係る騒音対策技術等に関する分科会の進め方、別紙にありますけど、これに基づき実施しました。なお、参考としまして、本報告書(案)の後ろのページ、23ページ、24ページに付してあります。なお、25ページは、本分科会の委員の名簿となっております。
 本文に戻らせていただきまして、2段落目なのですけど、その結果、現時点で実施されている騒音対策や今後実現可能な見込みのある技術、円滑な風力発電施設の設置を促進し得る取組が明らかになりました。その一方、現時点ではすぐに実現することが難しいような対策等につきましては引き続き調査・検討をする必要があるということが判明しました。
 ヒアリングで得られた知見につきましては、現状で実施されている各種の騒音対策技術や取組を技術的事項、設計・運用的事項等に整理するとともに、国と地方公共団体、あとメーカー、発電事業者による取組・対策が必要な事項と、調査・検討が必要な事項に幅広く整理しました。とりわけ対応が求められる事項につきましては、委員提言として後々のほうでまとめております。
 これから先なのですけど、表になっているのですが、その中で、メーカーさんは小文字のa、b、c、発電事業者さんは大文字のA、B、C、Dとして次ページ以降でまとめております。
 1枚めくっていただきまして、一番上からですけれども、(1)、これは技術的な事項についてまとめたものです。まず、[1]としまして、機械・筐体に係る騒音低減の取組という形で、メーカー・発電事業者からの説明についてまとめたものを述べさせていただきます。
 機械音としましては、ナセル、増速機、コンバータ冷却ファン、固体伝搬音の四つが主に騒音対策が行われていることが判明しました。
 風力発電施設から発生する騒音は、一般的に空力音が支配的でありますが、メンテナンスや追加設備の取りつけ、制振装置や遮音ルーバー設置等により、卓越周波数において10~20デシベルほどの騒音低減効果が見込まれるというふうな説明がありました。
 メーカー及び発電事業者は、苦情発生時において、さらなるメンテナンスや防音制振装置の設置を行っている場合もございますが、モーターとか、部品ごとのメーカーに対応を任せているところも多かったという話を聞いております。
 以下、表があるのですけれども、事業者からのヒアリング内容及び委員の皆様からの意見をまとめたものになっております。表は、対策している事項と、未対策もしくは対応困難事項にそれぞれ分けてまとめております。
 表の最後に、委員の皆様からいただきました意見をまとめております。
 表中の細かい内容は割愛させていただきます。この項目について取りまとめた、委員意見は4ページ目となります。
 4ページ目をご覧ください。表の終わりに委員意見をまとめております。委員意見としまして、ナセルからの騒音には増速機の騒音も含まれまして、施設設置後における追加対策は比較的安価な場合もあるという意見をいただきました。
 また、増速機は発電施設等の新設において適正な状況になるようメーカー対応が必要であるとの意見もいただきました。
 続きまして、技術的な事項の[2]としまして、空力音に係る騒音低減の取組についてです。
 最初に、[1]と同じパターンで、メーカー・発電事業者の説明からとなります。
 1段落目、風力発電施設から発生する特徴的な騒音の多くがブレードから発生する空力音であることから、メーカーにおいても、ブレードに関して多くの対策がとられまして、人材及び研究費が多くかけられていることが判明しました。
 2段落目なのですけれども、既設の施設に関しましては、デバイスの設置等による対策が検討されている事例がありますが、これの速やかな実施は難しいのではないかとの説明がございました。
 また、ブレードを製造するための型の作成には多大な費用がかかるとのことですが、これにつきましても、さまざまな研究等は一応行われているという話を聞きました。一方で、費用対効果の面から、騒音の劇的な改善はブレードでは見込めないのではないかという意見も見られました。
 さらに、発電事業者は、要望や苦情発生時の対応を行うことがありますが、基本的には、購入時に低騒音型機器の導入を検討するという対策が中心であるとの説明もありました。
 これにつきまして、委員意見としまして、6ページ目をご覧ください。
 6ページ目、表の終わりなのですけれども、委員意見としまして、幾つか出たのは、空力音対策としまして、ブレード形状の改良や開発が重要であると。ブレードについて、形状の改良等を整理していくと、今後の状況が見えやすいのではないかと。翼全体のプロファイルは、腹面と背面の空気の流れ、この速度差等について突き詰めていくなど、性能向上とあわせて、騒音低減も図られる可能性がある。より合理的な形にすれば、騒音も下がるのではないかという意見もありました。
 次のページに進んでください。ページの上からになりますが、技術的事項の[3]としまして、風車制御に係る騒音低減の取組といたしまして、メーカー・発電事業者の説明から入らせていただきます。
 風車制御に係る騒音低減は、騒音自動監視システムや特定条件下において低騒音型運転を行うことによる対策を行っている事例がありました。特定方向から風が吹く場合や設定された騒音レベルを超過した際に施設を停止させるシステムを活用しているとの説明もございました。しかしながら、少し下に記載していますが、対策をとると、回転数自体が下がるので、発電量の低下につながるおそれもあり、運転制御システムによる回転数増減のみの対策を積極的に図ることが難しいのではないか、という判断をしている発電事業者もいらっしゃいました。
 さらには、運転制御システムの導入につきまして、各社ともノウハウがまだ少ないために、システム自体の保守管理や施設稼働停止の判断根拠とするデータが少なく、施設維持管理費が、これを運用することによって、増加するだけなのではと考えている発電事業者もいらっしゃいました。
 ページを1枚めくっていただきまして、表の終わりからなのですけれども、これにつきましては、委員意見といたしまして、研究開発を行うに当たり、一部品ごとではなく、効率化を図る上で施設を一体のパッケージとして見た上での開発、対応ができるような仕組みづくりをサポートする体制構築があるとよいという意見をいただきました。
 また、継続的に騒音等の影響を低減するように、騒音低減及び経済性を確保した自動監視・制御システムの導入・検討が重要であるとの意見をいただきました。
 以上が技術的な事項となります。
 引き続き、(2)の設計・運用的事項についてとなります。
 (2)の[1]としましては、設計・計画等の事前になされる騒音低減の取組についてです。
 1段落目の中段からですけれども、風力発電施設における音響データや低周波音等の測定は行われていますが、これは事業者さんですけども、特に施設と住居等の離隔距離をとることを基本の対策としまして、施設設置を検討している発電事業者が多いということでした。また、導入のときに低騒音型施設を選択していた発電事業者が多かったです。
 次のページの上段に続きます。低騒音型の技術や能力の情報が現在明確ではなく、発電事業者の立場から、どの施設を使うかという状況になったときに、複数の候補から合理的に選択できるような環境にはなっていないのではないかという意見もいただきました。
 また、新設施設は、騒音を含めた環境影響の低減から、地点の選択肢が狭まってきているのではないかという意見もございました。
 この項目については、委員意見としまして、11ページをご覧ください。11ページの表の終わり部分になりますが、委員意見としまして、設置に当たっては風力発電施設の特性、地域の特性等、現状に応じた対策を行えるように方法を検討する必要があるという意見をいただきました。
 施設選定に対して、出力や費用面だけではなく騒音低減も重要な要素であると認識することが重要ではないかという意見をいただきました。
 低周波音等の伝搬に関しましては、計算が複雑なこともありまして、今後研究を進めていくことが必要であるという意見をいただきました。
 続きまして、設計・運用的事項の[2]としまして、設置後になされる騒音低減の取組についてです。
 最初に、メーカー・発電事業者の説明をさせていただきます。
 騒音は感覚公害的な問題が重要であることから、地域の暗騒音を踏まえた考え方を整理し、対応には注意をしていく必要があるという意見をいただきました。設置後になされる騒音低減の取組は、事後調査、定期検査の実施やデータの蓄積、監視体制の整備や、苦情等が発生したときに即座に対応できるような体制づくり等が考えられますが、このような対策を一応行っているという意見もございました。一部には、発電事業者及びメーカーの合同で対策を行っているという例も聞きました。
 最後の段落なのですけども、また、事後に施設改造等で騒音低減化対策を行う場合は、コストの増加や利益減少につながるため、できるだけ設置時の配置等で対応しているという事例も聞きました。
 13ページに行っていただきまして、委員の意見となります。表の終わりからなのですけれども、委員意見としましては、定期点検等による保守・点検につきまして、一定の精度を維持させる手法があったほうが望ましいのではないかというご意見をいただいています。
 以上までが(2)の設計・運用的事項となります。
 続きまして、(3)その他について説明させていただきます。
 その他の[1]としまして、日本における状況ですが、説明させていただきます。
 EU等を含めた諸外国と同等の施設を日本国内で販売しているメーカーもいるという説明がありました。また、風力発電施設は、個別の機器における対策技術はある程度実施されておりまして、機種ごとの差別化は難しいと考えているメーカーも見受けられました。
 ページをめくっていただき、14ページ目をご覧ください。表の終わりからなのですけれども、委員の意見としまして、風力発電施設のラベリング制度の構築及び導入が実現すれば、性能評価等により施設選定時に選択の幅が広がるのではないかという意見をいただきました。
 その他の[2]としまして、制度・資金等さまざまな騒音低減のための取組となります。
 メーカーと発電事業者からの説明になりますが、施設から発生する騒音低減化のため、さまざまなシミュレーションの実施や、音響パワーレベルの保証等を実施している事例があり、研究開発もコンスタントに実施しているということが判明しました。しかしながら、騒音対策技術を第一として技術開発することは、国際競争力の確保や発電性能向上の問題もあるため、現状では困難ではないかという事業者もおりました。
 また、発電事業者において、担当者が複数の環境問題に対応していることから、専門的な事項の対応が難しく、コンサルタント会社等に環境対策を任せているような事例もございました。
 ページをめくっていただきまして、15ページになります。表の終わり、委員意見なのですが、機械等の騒音対策の一層の改善を図るため、対策費用及びメンテナンス技術の程度について明確に整理していくと、対外的な説明がしやすくなるのではないかという意見をいただきました。
 続きまして、(3)その他の[3]、住民理解のための取組です。
 風力発電施設の設置に当たりまして、地元住民や設置地区の地方公共団体の理解を得るために、住民説明会の実施や地元自治会との協定締結などの対策、取組が行われているとの説明がございました。
 住民説明会では、特に低周波音等の説明が求められることが多くて、低周波音等の認知度が低いので、さらなる周知が必要ではないかという事業者さんもおりました。
 また、地域活動等を通じて、施設の運用について地域住民との情報交換を行っているとの説明もございました。
 17ページに進んでください。表の後、委員意見となりますが、委員意見としていただきましたのは、施設設置において、発電事業者、地元自治体、住民の中で導入に対する考え方が異なっている、という場合もあるとの意見をいただきました。また、風車等の距離によらず問題が発生することもあることから、事業実施に当たりさまざまな対応が必要であることを、最初の段階で発電事業者に改めて認識してもらうことも必要であるという意見をいただきました。
 住宅等暴露側の測定結果を適宜説明するとともに、対策技術等について、既に取り組まれている技術や効果がある技術の紹介、また、このアピールを積極的に行っていくことも、住民理解を得る上でよい手法ではないかという説明もございました。
 また、形式的な説明会ではなくて、メリット、デメリットを含めた説明会を行った上で、発電事業者と住民が納得した上で事業を進めることが一番重要ではないかという意見もいただきました。
 以上が、2、分科会での調査になります。
 続きまして、3ポツの分科会での調査で得られた知見について説明いたします。
 ページをめくっていただきまして、3ポツ、分科会での調査で得られた知見について、として、現状とられている取組につきましてと、あと、取組・対策が今後必要な事項と、今後調査・検討が必要な事項として、三つで取りまとめました。以下、個別に説明させていただきます。
 (1)としまして、現行の取組につきまして、ポツ一つ目、騒音対策技術等につきまして、メーカー及び発電事業者に聞き取りをしたところ、ハード面での技術開発のみではなく、苦情発生時における住民対応等、ソフト面についてもメーカー及び発電事業者が合同で取組を行っている事例があるとの説明がありました。
 ポツ二つ目ですけど、ハード面での対策としましては、ハード面というのは機械等の話なのですけれども、既存施設の騒音防止に係る機器の追加や定期点検による機器の維持管理を適切に実施するとともに、遠隔監視や現地訪問による音の発生状況の調査を実施する等の事例についての説明がありました。また、今後の騒音低減が期待される手法として、各部品メーカーの要素技術だけの騒音低減化対策にとどまらず、風力発電施設全体をパッケージとして総体として取り組む騒音低減化等が挙げられました。
 また、機器の適正な管理の実施により、騒音低減化が行われていた事例や、音の伝搬経路や特性を踏まえた距離の設定による騒音低減化の実施、継続的な住民との協議により、苦情等が発生した場合において、早期の段階で問題点が明確になり解決に至った事例についても説明をいただきました。
 ポツ三つ目なのですけれども、ソフト面の対策として、地域住民との良好な関係をつくる対策が行われ、こうした取組により実際に苦情発生がおさまった事例等、適切な対応が行われたケースがあるとの説明もいただきました。
 続きまして、(2)取組・対策等が必要な事項について説明いたします。1段落目の半ばから、ヒアリングにより、空力音が発生しにくいブレードの開発等、ハード面における対策は既に取り組まれているとの説明がありました。現在の課題は、騒音低減化対策技術は伸び代が少なくて、さらなる改善を実施するに当たり、費用対効果面から相当割高になる場合もあるという意見もございました。
 2段落目に進みまして、そのためには、風力発電施設に係る騒音の発生状況や、現在取り組んでいる騒音低減のための対策及びその効果を整理し、実現可能な対策に係る知見として取りまとめ、活用するとともに、広く発信することが重要なのではないかという説明がありました。また、具体的に国、地方公共団体、メーカー・発電事業者等に期待される取組は以下のとおりとして、次のページに移ります
 [1]として、技術的な事項として必要と考えられることとして、挙げております。風力発電施設の機械・筐体に係る固体伝搬音及びブレードに係る空力音等について、現在、販売・活用されている対策による騒音低減効果の整理及び正確な情報発信をする必要があるとしています。
 [2]として、設計・運用的事項として、風力発電施設のスペックの設定における騒音等の技術の整理や、騒音低減化性能確保のための保守管理対策や、個別の施設設置におけるデータ等の収集・蓄積が必要なのではないかという意見がありました。
 次に、発電施設設置の際に、気候・土地利用状況による音の違いを踏まえまして、場所別の対策の実施を行うことが必要と考えられます。
 また、発電事業者とメーカーのより強力なコミュニケーションによる騒音低減化対策の実現が必要なのではないかという考えもあります。
 最後に、事業者と住民の相互協力を推進し、リスクコミュニケーションの対応を促進することが必要とも考えられます。
 続いて、[3]その他についてですが、大きく2点に分けており、まず制度・資金等さまざまな騒音低減のための取組についてまとめており、三点記載しています。次に、住民理解のための取組として、同じく三点まとめております。
 続きまして、(3)調査・検討が必要な事項について説明いたします。
メーカーや発電事業者等からのヒアリングにより、空力音が発生しにくいブレードの開発等、ハード面における対策は既に取り組まれていることが多く、製造コストやランニングコストの面から、技術開発等によるさらなる騒音低減を図ることは容易ではないと説明がありましたが、ただ、技術面、設計・運用面及び制度・資金等を含めて、メーカー、発電事業者ともに、環境意識の向上を行った上で、引き続き対応可能な方法を検討していくことが重要と考えられます。
 次の段落の途中からなのですけども、国、地方公共団体、メーカー及び発電事業者等において騒音低減に係る技術開発や運転方法の確立に関し、引き続き調査・検討を要する事項として整理したもので、次のページになります。
 複数の項目が挙げられていますが、事例として最初の二つを説明させていただきます。
 [1]技術的な事項として、騒音等の発生が低い機器の開発及び既存施設への導入可能性への検討が、また、機械音から発生する純音対策等の検討等が挙げられております。
 [2]設計・運用的事項として、風力発電施設における最新の騒音対策等の情報収集、及び情報提供による風力発電施設の開発、販売、利用及び運営側における活用の促進等を行っていく必要があるのではないかということが挙げられました。
 また、施設の性能確保に当たって必要な騒音レベルや純音成分等の評価指標の検討を行う必要があるのではないかという意見がありました。
 [3]その他としまして、こちらも(2)と同じく、制度・資金等さまざまな騒音低減のための取組について、また住民理解のための取組を行う必要があるという意見がございました。
 以上が分科会での調査で得られた知見についてとなります。
 引き続き、4の委員提言の説明をさせていただきます。
 次のページ、21ページをご覧ください。委員意見としまして、今回の分科会委員の意見の、特に対応が求められる事項をピックアップしたものになっております。
 まず、全般として、ポツ一つ目、機械音や空力音対策による騒音低減化は、一定のレベルまで技術開発が行われており、現在、問題が発生している地域及び今後の施設設置計画がある地域においては、今後、ハード面の対策に加えて、地形等の条件も踏まえた設置場所の検討、体制整備や発電事業者と住民との円滑なコミュニケーション等、ソフト面の対策も充実させることにより、総合的な対策を行うことが必要であるという意見がありました。
 ポツ二つ目、2行目途中から、行政側におきましても、技術の開発や運転方法の改善等に関する情報の収集・発信を行うとともに、風力発電施設周辺における適切な環境保全のための方策・方針について、諸外国における取組も参考にしつつ、引き続き検討していくことが必要であるという意見がありました。
 次に、ハード面の対策としまして、ポツ一つ目、Swish音に係る対策につきましては、他業種の類似事例も参考にしつつ、さらなる低騒音型の風車ブレードの形状等の開発を進めていくことが必要ではないかという意見をいただきました。
 ポツ二つ目なのですけども、空力音の予測モデルについて、検討を今後も行い、一層の精度向上を図ることが必要であるという意見をいただきました。
 ポツ三つ目なのですけれども、風力発電施設からの騒音に関しまして、部品ごとの対策ではなく、全体をパッケージとみなした騒音低減化対策が必要と考えられるという意見をいただきました。
 ポツ四つ目なのですけれども、風力発電施設の設置に当たっては、機体に関して低騒音型の機器を選定することが重要であり、風力発電施設の設置位置、これは離隔距離の問題ですが、この決定に当たりましては、発電出力、地形及び、特に静穏を有する施設──これは学校、病院、住宅等を挙げさせていただきました。──との距離との考え方の整理や音の伝わり方の検討が必要と考えられます。
 ページをめくっていただきまして、22ページ、ポツ五つ目なのですけれども、風力発電施設保守点検について、騒音対策の観点から一定の水準を維持するための取組が必要であり、その際、騒音対策について、どの程度費用がかかっているか、メンテナンス技術はどの程度かについて整理し、明確に示すべきと考えられるという意見をいただきました。
 続きまして、ソフト面の対策として、メリット・デメリットを含めた説明会を行った上で、住民と発電事業者が理解・合意した上で事業を進めていくことが重要であるという意見をいただきました。
 以上が委員提言になります。
 冒頭で説明しましたが、次のページ以降に、風力発電施設に係る騒音対策技術等に関する分科会の進め方について、掲載しております。
 ページをめくっていただきまして、23ページになるのですけれども、上からなんですが、改めまして、本資料は平成26年2月の第1回分科会で決定したヒアリング方法を定めたものなんですけれども、1番のヒアリング方法としまして、ヒアリング時間は1者当たり30~45分程度を想定しています。
 事前に配付する資料等、質問を中心に説明していただいた上で、その後、10~15分、質疑応答を行わせていただきました。
 次に、2番、主なヒアリング内容としては、自らの事業概要や風力発電施設に係る騒音対策について具体的に実施していることは何であるかと。
 あと、上記風力発電施設に係る騒音対策のこれまでの取組と現状について。
 風力発電施設に係る騒音対策の今後の取組・展開の見込みについて。
 風力発電施設に係る騒音対策技術の中で、特に、次ページに記載しています個別の技術的事項について等々が定められております。なお、(5)の中の個別の技術的事項については、ページをめくっていただきまして、裏に幾つか事項が書いてあります。こういった内容でヒアリングを行わせていただきました。
 以上で資料2の説明とさせていただきます。

【塩田主査】 ありがとうございました。
 本取りまとめはとても重要ですので、委員の皆様においては活発な議論をお願いしたいと思います。
 それでは、本件について何かご意見等がありましたら、よろしくお願いいたします。

【吉田委員】 ご説明ありがとうございます。
 ヒアリングの内容は、深くヒアリングした内容がそのまま書かれていて、例えば、間違った見解があっても、それはヒアリングした結果として掲載するべきだと思うのですけど、委員提言というのは、個別の各委員から出されたご意見をそのまま列挙しているというスタンスなのですか。それとも、ある程度この分科会でコンセンサスがとれたというスタンスで書かれているのでしょうか。そこがちょっとよくわからなかったのですが。

【真先課長】 一応、本報告書のスタイルとして、まず、原案に書いております提言については、個別にいただいた提言を列挙型で並べさせていただいているというスタンスでございます。ここでまとめ切るということよりも、目的は、幅広い意見をいただいて、それを親の検討会にご報告し、そちらで幅広にご検討いただくための素材としようと、このような考え方でございます。

【吉田委員】 わかりました。ありがとうございます。

【塩田主査】 そのほかにございませんでしょうか。

【橘委員】 ちょっと戸惑っているのは、今日、この報告書を見て、今、吉田先生のご質問にもありましたように、どう我々が議論すればいいのかなと。これは、蒸し返しても、事実こういうヒアリングを行って、こういう発言があって、それで、我々は完全な意見の一致は見ていないものの、いろんなコメントが出たということが、できる限り正確に資料としてまとめてあるという。ですから、今ここでここをこうしろああしろというふうな議論をしてもあまり。明らかな間違いとか、そういうものがあれば別ですけれども。だから、これをもとに今度、親委員会でどうこれを役立てるか。あるいは、これを私も今改めて聞いていて、風車騒音問題についてまだまだ大事なポイントが幾つか残っているなということを思いながら伺っていたのですけど。だから、今日の議論はどういう方向なのか。この報告書の文言とか表現についての意見を言うのか。もうちょっと広く、報告書はこのままだとしても、この辺は大事だぞというようなところを議論していいのかどうか。

【真先課長】 ちょっとぜいたくなことを申し上げますと、今ご意見をいただきました両方という感じでおりまして、一つは、我々はこうやって報告書(案)を取りまとめさせていただいておりますが、これが先生方のご意見を正確に反映している表現となっているかと、そういう点は1点ございます。さらに、もう1点は、これまでの4回というか、分科会を通じてお感じになったご意見として、これは大事なものだけれども、ここに記載がないぞと。こういった項目についても改めてご意見をいただければ、この中にまた盛り込んでいくということかと思っておりまして、そういった観点でご議論といいますか、そういったご意見を頂戴できればなというふうに思ってございます。

【塩田主査】 今、事務局のほうから、そのようなことがありましたので、何か足りないものとか、あるいは、追加するようなこととかありましたら、よろしくお願いいたします。

【橘委員】 例えば、幾つかあるのですけど、僕が一番気になっているのは、住民への説明会云々が何回も出てきますが、そのメリット・デメリットをよく説明してというようなことが書かれているわけです。だから、報告書はこれでいいですよ。だけど、じゃあ、住民にメリット・デメリットをどうやって説明するのか。住民にとってメリットというのは何なのかと。デメリットはすぐわかるけど。その辺をこれからどうやって議論していくのか。ここで議論しても、またちょっと場が違うような気もするし。ただ、これはすごく大事なポイントだと思うのです。ほかにも、ラベリング制度をどうするか。24ページでしたか。24ページの3の(4)で、環境省で自主的な取組として推進している騒音ラベリング制度というのだけど、これなんかは、まさに今、そうですよね。騒音規制法で指定した機械だけではまずいではないかということで、いろんなものをラベリングしていく。これは日本だけではなくて、特にEUなんかはすごく進んでいて、性能表示をしていないと売ってはいけないというぐらいのものです。ですから、これは、特に風車なんというのは、個人が使う道具とはまた違って、もっとレギュレーションが強くてもいいはずですよね。ただ、何デシベル以上のものは売ってはいけないとか、そこまではできないと思うのだけども、少なくとも性能表示はびしっとやらないと製品として認めないというぐらいの強いラベリング制度が必要だと僕は思うのです。そのためのIECの規格もあるし、今、1,400、JISの改訂版を今ちょうどつくっているところです。そういうものが出るわけですから、その辺をもっと強くうたうとか。この報告書は、そういう議論をこの委員会でやったわけではないから、報告書として書くのもおかしいなと。意見としては、今後のやり方としてはそういうことが必要だと。だから、今日は、この報告書を見て、ここをこう直してくれということは僕はあまりないのですけれども、この報告書をもとに議論すべきことはたくさんあると思います。

【真先課長】 風力発電施設を取り巻く騒音問題というのは、もともと親の検討会で検討しております非常に幅広な問題がまずあって、一応、本分科会は、その中でも、いわゆる現在の対策技術の現状等を把握するという目的で開催されたものですから、橘先生がおっしゃるように、この分科会の報告書として非常に幅広のところを盛り込んでいくのは、これは適当ではないだろうと。さすれば、そういったもろもろの諸課題についてどう検討を進めていくのかという、その道筋といいますか、そこの考え方はいかがかと、このようなご質問かと理解しましたものですから、発言をさせていただきますと、その件につきましては、親の検討会、こちらの場において、やはり一度交通整理をしていくことが必要なのだろうというふうに考えてございますので、まずは、本分科会の提言を中心に、成果を親検討会に報告して、それも踏まえつつ、先生のおっしゃった先ほどの問題意識、これも同時に検討会の場で取り扱っていくというようなことで対処していくのが適当ではないかというふうに考えてございます。
 したがいまして、本日、そういうご意見、ご発言がございましたというのは、当然ながら議事録のほうには残させていただいて、それの報告書への反映はちょっと適当ではないかもしれませんが、そのことがあったという記録にとどめさせていただくという形で、とりあえず対処させていただければと思いますが、いかがでございますか。

【塩田主査】 今日の分科会の内容については、今、いろいろ議論をしておりますが、特に、橘委員が発言された内容が特に重要だということを分科会から出たということで親の委員会のほうへ報告をするという形で進めるということだと思いますが。

【真先課長】 追加でちょっと発言を、お願いしたいと思います。また後にお願いしようかと思っていたのですけども、今回の報告書を取りまとめていただいた暁には、塩田先生にも検討会のほうに参画いただいて、分科会の報告書の内容をご報告いただくとともに、同時に、これまでの分科会の場でありました先生方の思いも同時に伝えていただきたいと、そんなことも実は考えてございます。もちろん、町田先生、橘先生は親の検討会の委員でございますので、この分科会は所掌範囲だけをやっておけばいいということではなくて、この分科会でせっかくいろんな先生に集まっていただいたものですから、非常に幅広いご意見をいただけるということで期待しておりますので、この辺りは、報告書の文言のみならず、いろんな思いをご発言賜れば幸いかということで思ってございます。

【町田委員】 親のというような文言が出てきておりますので、検討会の話なのですが、検討内容をちょっと整理させていただきますと、騒音等の調査、予測、評価の手法の検討と、もう1点は騒音等の評価値、目標値でしょうか、それの検討をするのが親の委員会の2本の柱ということでございます。
 この分科会で、現状の、あるいは、現況の騒音対策等、技術、あるいは、設計運用的事項はよくわかったかと思いますが、一つ残念だったなという個人的な意見としては、近い将来にどこの技術レベルまで到達するのかとの見極めができなかった。そこを見越して、親と言ったら失礼だけど、検討会のほうで議論できればと思っています。ちょっと感想でございますが。
 以上です。

【塩田主査】 ありがとうございました。
 ほかにございませんか。

【橘委員】 いつも口数が多いですけど、今の町田先生のご意見で思ったのは、これは、まさに現場の意見は伺いましたという報告書ですよね。メーカーにしろ、事業者にしろ、現場でいろいろ苦労されているというか、お金も随分使っているとか、住民とこういうやりとりをしているとか、そういうことで、現場の話はこれで大体わかりましたということなのですけど、騒音発生源としての風車そのものの技術的な開発は、今、世界中でいろいろ進んでいるわけで、例えばそれを、ちょうど昨日メールが届いたのですけど、来年4月ですか、グラスゴーでウインドタービンノイズ2015というのが開かれて、アブストラクトが全部集まったということで、ずっと読んで、ざっと目を通したのですけど、やはり、発生源側の研究を随分やっているのですよね。これは当然の話ですけど。今度は、そういう現場というよりかは、技術開発、あるいは、中には、数値計算をやっているようなものも随分あるみたいで。こういうものですから、学術的というのは言葉がぴったりしているかどうかはわからないけど、少なくとも、学会レベルでどういう研究発表がされているかというような視点も大事ではないかと思うのです。すぐ実現できるものかどうかはわかりませんけれども。だから、現場でのご意見、これは非常に大事ですけれども、それと並行してというか、別に、学会レベルでのいろんな研究、動向調査みたいなもの、これは、お役所はそういうことはあまり得意ではないかもしれませんが、そういうこともやらなければいけないなという感じがします。

【真先課長】 ありがとうございます。橘先生がおっしゃった話は、我々の取組の本質的なところがある意味ご示唆されていると理解しております。
 私どもは、騒音規制法並びにその関係基準におきましても、騒音対策ということで基準というものをつくっております。風力の話はそれとは少し違う視点での議論でございますけれども、いずれにしても、何らかの基準といいますのは、これは一般的に申し上げますが、一度つくって、それでおしまいでは本来なくて、やはり、その後の科学的知見というものを正確に捉まえた上で、そこはフォローしていくと。そこで、必要に応じて不断の見直しを仕掛けていくというのが当然のスタンスでございます。そういうスタンスの中で、この騒音問題につきましても同様であるというふうに理解してございますので、得意ではないかもしれませんが、そこはやっていかなければいけない分野だというふうに考えてございます。

【塩田主査】 ありがとうございました。
 先ほど町田委員と橘委員から出た意見等については、親の委員会のほうに追加意見として残しておいたほうがよろしいかなというふうに思いますけども、いかがですか。

【真先課長】 橘先生から、報告書にわざわざという話も先ほどございましたけれども、十分、本分科会における報告書の中に記載してもいい項目ではないかなというふうに実は感じましたものですから、それにつきましては、追加で少し書き足していくような格好にさせていただくのがよろしいかなとちょっと今は感じておりますが、そこのところは皆様方のご意見をまたいただければと思います。

【塩田主査】 いかがでしょうか。よろしいですね。そういうことで親の委員会のほうへということにしたいと思います。
 そのほかにございませんでしょうか。

【船場委員】 今回、取りまとめいただいて、提言というような形で意見聴取をされたものですから、あえて書いてはいなかったのですけれども、すごくいろいろなメーカーさんとか事業者さんからのお話をいただいて、全部聞き終えたときの素直な感想として、非常にばらばらなんだなと。技術レベルであったり取り組み方であったり、本当に千差万別で、個別にいろんな対応がなされていると。本当にいろいろあるんだなというのが正直なところだったのですね。だから、実は、その辺も親の委員会さんにお伝えすべき事項ではないかなと思い、そういうちょっと感想的な話なんですが、全体を鑑みたときにこんな思いがありましたというようなお話も、ひょっとするとほかの委員の皆さんも何かおありかなという気がしまして、私はそんなことを思いました。
 ですので、前回の分科会で私もちょっと申し上げたような話で、すごく努力をされているメーカーさんだったり事業者さんが何か褒めていただけるような、そういう機会もあって、もうちょっとモチベーションが上がるような仕組みづくりも大事だなというようなお話をさせていただいたかと思うのですが、うまく言えないのですが、ソフトとも言えないかもしれませんが、研究開発とか、あるいは、ソフトも含めた対策検討において、よい事例をより褒めていく、広めていく、PRしていくような仕掛けづくりというものもあってもいいかもしれないと。この分科会の報告としてはちょっとふさわしくないのかもしれませんが、そんなことを私は思いましたので、ほかの委員の先生方も、提言ではないかもしれないけれども、そういうお話がおありになのではないかと思いました。
 以上です。

【真先課長】 ありがとうございます。今の話を報告書の今の構成と当てはめて考えてみますと、全体のまとめとして3ポツというのがまずありまして、ここで、分科会の調査で得られた知見についてという項目がございます。
 この中で、(1)現行の取組について、どうかという記載がございます。ここでは、先ほど先生のおっしゃられた、全体のメーカー、事業者のヒアリングを通じて、こんな状況であるということが感じられたとか、こういう記述を一つ丸でも追加をして記載してはいかがかなというのが1点でございます。
 それから、もう1点は、後段のお話でございますけれども、よい事例を検証して、よりいいものを検証して伸ばすといいますか、そういうような手法を。そのような話については、例えばですが、今の並びで言いますと、20ページですか。[3]その他という部分がございまして、ここで、制度・資金等さまざまな騒音低減のための取組としての一つのアイデアだと思うのですが、例えば、今、先生がおっしゃられたような、よい事例をPRし、あるいは普及する、そういった取組を推奨するような、そういう取組でしょうか、そういったものを一つ項目として挙げてみるのはいかがかと、こんなことを少し考えてみました。いかがでございますか。

【塩田主査】 いかがでしょうか。
 船場委員から先ほど発言がありましたが、ほかの先生方もちょっと。高田委員のほうから前田委員、森下委員、吉岡委員、それぞれの思いを、意見等かありましたら、よろしくお願いいたします。

【高田委員】 意見というほどではないですが、ちょっと感想でございます。まず、この分科会の目的、前提としましては、風力発電推進のためのルールづくりが目的ということだったと思うのですが、いろいろとヒアリングを聞く中で、今、ご意見にあったとおり、各メーカーさんはばらばらの対応というような意見もございましたけども、何らかの対応をされているという中で、その対応は、例えば、方向性としてこういうことをしなければならないとかということになると、特に海外の風車メーカーにしてみれば、日本国内というのは今でも少数例外と言われているぐらいで、風力発電事業については売り手市場でございまして、特に、海外の風車メーカーについては対応していただけるものなのかなというところではちょっと疑問がつくところでございます。それによって国内メーカーの風車がどんどん売れれば、それにこしたことはないのですが。ですので、この分科会で何々をしなければならないとか、そういう方向性を決めても、果たしてそういうことが可能なのかなということが一つちょっと疑問として残ったことということがございます。とりあえず、一つの意見です。

【塩田主査】 ありがとうございました。
 前田委員、よろしくお願いします。

【前田委員】 私は橘先生と同じような考え方を持っており、騒音の研究、とくに発生源の研究は世界中で従来から数多くなされているので、それらの研究の整理と、例えば、それらの低騒音化技術が適用された風車が日本で効果があったか、なかったか等を把握し、効果があった技術について風車騒音研究の一連のマップの中の位置づけ等ができれば良いと思っていました。この会では期間が短いため、今後検討していただければ良いと思っています。

【塩田主査】 ありがとうございました。

【森下委員】 私は感想として述べさせていただきたいのですけれども、私は特に機械工学専門なので、機械・筐体に係る騒音低減の辺りを重点的に拝見させていただいていたのですが、いろいろ数値が出てくるのですが、これはやっぱりメーカーさんが独自に言っている数値であって、一般的なものにはなっていないと思うんですね。数字的に言えば、例えば、最初のところに10デシベル、20デシベル、かなり大幅な低減があったかのようにも見えますけど、これは、元々が極めてうるさかったものを下げただけなのかどうなのかというところが、実際のところはわからないです。
 そういう意味で言うと、やっぱりある基準のもとで、私は、個人的にはラベリング制度のようなものがきっちりあったほうが、性能の評価とか技術的な、前田先生がおっしゃったような位置づけというものもきっちりできるのかなと。そういう枠組みがしっかりできてきたほうがいいのかなと。いろいろ実現には難しいところはあるのかもしれませんけどという考えを私は持つようになりました。
 以上です。

【塩田主査】 ありがとうございました。
 吉岡委員、よろしくお願いします。

【吉岡委員】 私は立場上、どうしても発電事業者と、あと、住民へのソフト面という視点が主になるのですけども、やはり、ブレードから出てくる音についても、回転を落とせば音が少なくなったり低くなったり、けれども、それをすると発電量が減るという部分で、先ほど先生方からもありましたが、回転量を落としても、発電量、あるいは、増速装置の機能、あと、効率的な部分ということの技術革新がないとなかなか難しいところなのかなという印象を持っております。
 あと、雑駁な意見になるのかもしれませんけども、低周波音についても、他の騒音についても、どういった形で住民からの被害報告があったり、あるいは、実際にどういった形の苦情が出たりとかということがケース・バイ・ケースでありますので、そこの中に、例えば、事業者のほうのテクニックというか対応によって、気にはなるけれども慣れるという部分でおさまるのか、あるいは、周りの方はいいんだけども、特定の方は被害を訴えられるとかということがあるので、基本的には、そういった住民の方へのきちんとした説明と、それから、それを準備した事業の着手ということが必要なのかなというふうに思います。先ほど橘先生からありましたように、メリットという部分をどう住民の方にご理解いただけるようにするのかなということが難しい課題かなというふうには感じました。

【塩田主査】 ありがとうございました。
 それでは、最初にきっかけをつくっていただいた吉田委員には、意見はまだ聞いておりませんので、先生のほうからどうぞよろしくお願いします。

【吉田委員】 一連のヒアリングを参考にさせていただきまして、私が知っている範囲では、あらかたメーカーが持っている内容、あと、事業者が持っている内容というのは、全体像はつかめたのではないかと思います。特に私が気になっているところで出てこなかったアイテムというのは特にはなかったかという感じはします。そういう意味でも、国内に関しては非常に有意義なヒアリングだったのではないかというふうに思います。
 あとは、この表の中身です。活字にしてみると、聞いているときもそうだったんですけども、このまま読んじゃうと誤解を招いたりとか、そういうところがあるので、多分、読むほうはちょっと注意する必要があるかなという気はしましたね。
 あとは、これとは別にアカデミックなところの調査が必要だと。というのは、橘先生ですとか前田先生と同じ意見です。
 あと、今の意見とか、ちょっと議論が進められていますけれども、今日説明いただかなかった表の中身に関しても、ヒアリングしている相手がちょっとずれていることを言っているのを記述している場合もあるのですが、これは多分、活字にするところで大分ミスがあると思うので、その辺をちょっと、後で時間があったら、10分か15分いただいて、ちょっと説明というか、指摘をさせていただきたいと思います。

【塩田主査】 今、いろいろな意見をもらって、追加すべき案件等も明確になってきたと思いますが、吉田委員のほうから、表の中のことについて若干説明が欲しいという話ですが。

【吉田委員】 後でメールをお送りしてもいいのですけど、ある程度を今日中にしたほうがいいかなという気もしますし、あと、聞きに来られている方もいらっしゃいますので、間違った情報を持って帰っていただくよりは、こういう指摘があったという情報があったほうがいいかなという気もしたのですけど。

【真先課長】 幾分報告書の表現は、役人が書いているものですから、技術的に不正確な形の表現になっていると大変まずいもので、その辺りは、ぜひご指摘いただきますとありがたいかなというふうに思います。

【塩田主査】 それでは、委員の方からメールか何かで、あるいは、ある部分のところだけを説明してもらうとか。

【真先課長】 まず、傍聴の方もいらっしゃいますので、明確にしておきたいと思います。本日の報告書をもって最終ではないということが1点でございます。表現も含めて正確にまた書き直させていただく形で。それで、親の検討会に報告するものをもって、一応本報告であるという形であるとご認識賜れば、まず、いいかなということなので、いろいろご意見もいただきまして、項目追加とかがございますので、それを含めて正確なものをちょっとしつらえていければなと思います。

【橘委員】 私もこれを何回か、案の段階で読ませていただいたけど、案の段階で読ませていただきました。確かに、今、吉田先生のご意見をいろいろ聞いていて、そんなことはない、おかしいというところがいっぱいあったのですけど、それをこっちでこの段階で直しちゃうと、それは要するに記録にならないのではないかという心配をちょっとしているのですが。内容的にこっちで修正しちゃったらまずいのではないかという。

【吉田委員】 そういう内容は直さずに、多分転記ミスだと思うものがあるんですね。解釈のミスというか。そういうところは直したほうがよろしいのではないでしょうか。

【真先課長】 基本は、メーカーさんとか業者さんが分科会でご報告なされた内容は、そういう報告があったとしての表現と。その内容と取り違えて記載している部分は、これはもう要注意で、ちゃんと直さなきゃいけないと、こういう整理でいかがでしょうか。

【町田委員】 今のお話ですけども、記載内容については事業者なりメーカーに確認はしているのですか、こうまとめましたよという。そこはどうなんでしょうか。

【真先課長】 時間的に余裕がなかったのですが、完全な確認というところまではいっていないです。

【山根大気生活環境室長補佐】 事務局ですけど、確認については、報告書の案のほうをちょっと見させていただきまして、ヒアリングを行ったメーカーさんにはこういう内容の文章という形で一応確認をいただいて、修正のご意見等も幾つかいただいているという形になっております。

【塩田主査】 よろしいでしょうか。そのほかにはございませんでしょうか。

【橘委員】 さっきの船場委員のご発言は全くそのとおりで、みんながばらばらなんだなというのは、確かに、みんなが共通の認識と思うんです。
 ただ、これを振り返ってみると、なぜかというと、環境省にまたきついことを言いますけど、要するに、アセスメントとか事業の計画段階、今度は法律的なアセスメントをやることになっているわけですが、スキームというのかな、プロシージャは何にも今は決まっていないんですよね。だから、その場その場で経験的に事業者がアセスメントらしいものを出して、それで、地方、地方の環境審議会。必ずしも専門家が全てそろっているわけではない審議会で、それを何とかかんとか、それからまた、外からのいろんな力が働いているように、いろんな話を聞きますが、要するに、あまりかちかちのレールを敷いてはいけないけれども、例えば、これは親委員会での議論になると思いますが、どういう評価量を使って予測すればいいのか。数値まで出すか出さないかは、これは、地方自治体ではローカルな条件がいろいろあるかと思いますので、それはまた考えるとして、だけど、こういう筋道でいくべきだというものはやっぱり国が示しておかないと、その場その場のアセスメントになっちゃっている。事業者だって、どうやればいいかがわからない。とりあえず、ああいう例があったから、それに倣ってやっておこうみたいな、それが一番の問題ではないかと思います。ですから、今のアセスメントはまさにケース・バイ・ケースというか、みんながトライアル・アンド・エラーでやっているようなところがあって、事業者側も住民側も、相対するようについ言ってしまいますけれども、それを受容する側も、どういうルールがあるのかが何にもわからない状況で、今、混沌としている。だから、事業者にしてもばらばらな対応を、こういう報告書にあるような対応をしているということではないかなと。これは今日の議論ではないと思ったのですけれども、これから議論していかなきゃいけない問題だと思います。

【塩田主査】 ありがとうございました。
 この内容を含めて親の委員会で、かなり基本的なことだと思いますので、この分科会で出てきた報告書をベースにして、漏れている部分、今いろいろ議論があって、意見として出てきていますので、それを踏まえてしていただきたいなというふうに思います。
 それでは、ほかになければ次に行きたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(なし)

【塩田主査】 どうもありがとうございました。
 それで、本報告については、今日いただいたご意見について事務局で整理しまして、必要に応じて各委員に確認をいただいて、報告書を取りまとめていきたいと思います。その内容について、先ほど課長のほうからありましたけど、私に一任いただいて、取りまとめた報告書について、親の委員会で報告をするということにしたいと思いますが、皆さん、よろしいでしょうか。

(異議なし)

【塩田主査】 ありがとうございます。では、報告書のまとめは検討会で説明を行いたいというふうに思います。
 それでは最後に、議題3、その他ですが、事務局から何かありましたら、よろしくお願いします。

【松戸大気生活環境室振動騒音係長】 事務局です。今回の議事録につきましての話なのですけれども、後日、委員の先生方に内容を確認していただいて、確認後にホームページに掲載する形になります。
 また、今回で分科会は終了となりますが、委員の先生方には、お忙しいところを多大なご協力をいただき、誠にありがとうございました。

【塩田主査】 今回は最後の分科会となっておりますが、委員の皆様から何かございますか。
 先ほど、高田委員、一つ言い忘れたことがあったと思いますけれども、よろしくお願いします。

【高田委員】 言い忘れたというか、決めたことによって、それが風力発電の推進に足かせになるようなまとめ方はしてほしくないなというのが一つの意見というか、個人的には思っております。
 それと、風力発電の現状は、例えば、苫前町でも今は風力発電のリプレースなんかも進めている状況ですけども、現状といたしましては、まず、リプレース、新設も含めて、環境アセスメントが必要ということで、この辺に風力発電所を建設したいですと出しました。その後、方法書、計画書、いろいろと段階的にあるのですが、まず、風力発電機を建てられる場所が決定したとなったから風力発電機を選定するわけでございますけども、その中で、建てる場所が狭いので、もうちょっと小型の風車にしようとか、もう一回り大きな風車が建てられるとかという検討を始めまして、それで基地を決定していくわけですが、その中で機種を、今度2,000キロワット、2,500キロワットができるねとなったときに、メーカーはどの風車がいいかという選定をしますが、今は風力発電機は売り手市場なものですから、欲しい風車となりますと3年、5年待ちになってしまうので、事業のスタートラインが決まっていると、二流、三流の風車でもしようがないかなという決定方法も実はありまして、そうなると、騒音とか稼働率とかということは関係なく、とりあえず風車が建てばいいや、事業スタートができればいいや、というような事業の計画も実はあるということを、一つ参考意見として伝えたいなということで、現状としてです。
 以上でございます。

【塩田主査】 ありがとうございました。
 吉岡委員はいかがですか。同じような状況でしょうか。

【吉岡委員】 ヒアリングの中でもありましたけども、結局、選定するに当たって、思いどおりの選定ができるかどうかという部分と、あと、効率のいい風車であったり性能がいい風車であったり。それから、あとは、メンテナンスが安い事業者であったりとかという点を総合的にやりますので、今、高田委員がおっしゃられた風力発電の推進についての足かせというか事業について、なかなか推進しづらくなってくる環境になるのかなという意識は持っております。ただ、それは悪いことかということではないとは思いますけども、厳しい環境になりつつあるという印象は持っています。

【塩田主査】 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。

【橘委員】 この委員会だけではないのですけど、いつも環境省を責めることばかり言っていますが、環境省は、大きくは再生可能エネルギーの利用とかと言って、環境政策として非常に大きな旗を揚げているわけですよね。片や、里地・里山の保護だとか、自然保護だと言ってやっている。風力にかかわらず、最近の数日のニュースでも、太陽光なんかでも随分、陰りが見えたというのはおかしいけど、地熱もそうですけど、そういうことをやると必ず少なくとも自然改変になるわけで、下手をすれば自然破壊になるわけで、風力なんというのは、まさに自然だけではなくて、人間を含めて、いろいろ問題が起こっているわけですよね。この辺は、環境省で二律背反みたいなところがあるので、これをどういうふうに環境省として考えるのか。これは、風力、地熱、太陽光、そういうことで、一言でまとめちゃえばエコなんですけれども、そういう政策と自然保護的な政策、人間のQOLを保っていくという政策と、これをどういうふうにあんばいするのか。この辺が、我々はお手伝いしていてもよくわからないんですね。非常に二律背反的なところがあるのではないか。それが、係によってまた見方が違う、これでは困るので、全体にやっぱり統一してやってもらわないといけないです。

【塩田主査】 ありがとうございました。
 それでは、本日の議題、また、分科会はこれで終了となります。
 これまでさまざまな議論をしていただき、委員の皆様方、誠にありがとうございました。
 それでは、進行を事務局にお返ししますので、よろしくお願いいたします。

【松戸大気生活環境室振動騒音係長】 分科会は最後になりますが、改めて水・大気環境局の総務課長の真先からご挨拶を申し上げます。

【真先課長】 いろいろ闊達なご意見をありがとうございました。
 お陰様で、まだいろいろ整理しなければいけない問題も残っておりますが、報告書の形で取りまとめていける方向性が見えたかなというふうに思ってございます。早急に、塩田先生をはじめ、委員の皆様とまたご相談をさせていただきまして、報告書をまとめさせていただきまして、これは速やかに親の検討会のほうへ報告していきたいというふうに考えてございます。いろいろ出ました幅広い意見に関しましては、親の検討会で、町田先生を初め、先生方ともご相談させていただきつつ、いい議論を重ねていきたいと思ってございます。
 なお、親の検討会でございますけれども、改めて橘先生からも非常に幅広い大きな問題提起をいただいたというふうに感じておりますが、親の検討会のミッションそのものは、風力発電の騒音問題に関する一定の秩序というものをいかに構築するのかということが基本であろうかと思ってございます。そのために、ばらばらであるという話もございましたが、特に、風力発電施設に関わる測定手法でありますとか予測手法、評価手法といったものに関する一定の科学的な知見で見たときの考え方の整理ということが非常に大きなミッションでございまして、これを何とか構築できないかというところであろうかと思ってございます。こういった視点で、考え方が違うと困るという話もございますが、私どもの取組としては、まさにそういう切り口で入っていくということが肝要かと思ってございますので、そういった面で先生方のご指導を賜る機会もあろうかと思いますが、その際はぜひよろしくお願いしたいと思います。
 最後になりましたが、私の挨拶といたします。ありがとうございました。

【松戸大気生活環境室振動騒音係長】 以上で第5回風力発電施設に係る騒音対策技術等に関する分科会を終わらせていただきます。長い間どうもありがとうございました。