報道発表資料
新宿御苑内の歴史的建造物の旧洋館御休所は、老朽化が著しいことから平成11年8月より保存改修工事に着手し、平成13年3月末に改修を終え、平成13年4月29日午前10時20分から開所式を行い、同日11時より一般公開を始める。
また、環境教育拠点整備事業として、平成11年9月より建設を進めていた、エコハウス棟(食堂棟)も平成13年4月29日をもって正式に開所することとした。
また、環境教育拠点整備事業として、平成11年9月より建設を進めていた、エコハウス棟(食堂棟)も平成13年4月29日をもって正式に開所することとした。
- 旧洋館御休所について
(1) 歴史的価値 この建物は明治29年(1896年)に皇室の御休所として宮内省内匠寮(たくみりょう)の設計により建築され、1860年代に流行したアメリカの住宅建築を基調としたもので、現在では貴重な洋風木造建築である。切妻屋根、十字形の装飾の付いた切妻、張り出した軒、斜めの腕木で支えられたポーチ屋根などに特徴がある。
(2) 施設概要 木造平屋建 スレート葺・亜鉛鉄板葺屋根 建築面積 480m2 最高部高 6.99m 総事業費 4億1千万円 (建築 4億円、外構 1千万円) 工事経過 平成10年度 調査・検討、設計 平成11年8月 着 工 平成13年3月 完 成
(3) その他 公開時間 平成13年4月29日 11:00~15:00 平成13年4月30日 10:00~15:00 平成13年5月2日~5月6日の間毎日 10:00~15:00 その後は、 毎月第2・第4の土曜日 10:00~15:00 *公開時は、ガイドボランティアが解説する予定。
- エコハウス棟(食堂棟)について
(1) 目的 環境教育拠点整備事業として、新宿御苑内にエコハウス棟(食堂棟)を建設し、環境問題の普及啓発を図ることとした。建設に当たっては、太陽光の採光システム、太陽熱集熱水、太陽光発電、風力発電、雨水再利用、雨水貯留槽の設置による外気の冷却など環境に配慮した設備や製品を採用している。
また、環境学習展示室を設け、パネルなどにより環境への配慮事項をわかりやすく展示・解説することとしている。
(2) 施設概要 鉄筋コンクリート造平屋建 折板屋根(フッ素樹脂鋼板) 建築面積 514m2 最高部高 8.7m 総事業費 4億9千万円 内訳 建築 2億3千万円
電気 9千万円
機械 1億7千万円工事経過 平成10年度 実施設計 平成11年9月 着 工 (4ヶ月は埋蔵文化財調査の為中断) 平成13年3月 完 成
(3) その他 環境に配慮した設備及び製品の概要 [1] 断熱性サッシ、複層ガラスの採用 : 開口部からの空調負荷の低減 [2] スライディングウォールの設置 : 利用状況に応じて空間を調整し、空調及び照明範囲を限定することにより、負荷を軽減 [3] ハイサイドライト : 太陽光を間接光として取り入れるとともに、換気に活用 [4] 照明のコントロール : 照明を人感センサー及び昼光センサーにより制御 [5] 高効率照明器具の採用 : 照明器具の効率を高め、エネルギーを有効に活用 [6] 太陽光採光システム : 集光装置により太陽光を取り入れ、照明に利用 [7] 換気窓、自然換気経路の確保 : 自然通風により、中間期の空調負荷の低減 [8] 太陽光発電、風力発電 : 太陽光や風力を利用した発電施設の設置
(最高効率時17kwの発電)[9] 太陽光集熱水 : 太陽光を熱エネルギーに変え、給湯の予熱を行い、給湯に利用 [10] 氷蓄熱 : 氷蓄熱方式の空調機の採用によりエネルギー負荷の平準化、深夜電力の活用 [11] 空調用外気の冷却 : 空調用外気をクールチューブを通して冷却し、エネルギー負荷を低減 [12] 雨水利用 : 雨水を地下に貯留し、トイレ洗浄水に利用し水資源を有効活用 [13] エコ・ケーブル : 廃棄処理に際し、環境負荷が少ない製品の採用 [14] リサイクル製品の使用 : 再生砕石やリサイクルタイル等の製品の採用 [15] フロン使用の抑制 : ノンフロン空調機器の採用 [16] 間伐材の利用 : テーブルは間伐材を利用した木材製品を使用
- 連絡先
- 環境省自然環境局新宿御苑管理事務所
所 長 大橋敏行
庭園第一科長 廣瀬勇二
TEL 3350-0151
環境省自然環境局総務課国民公園専門官 木村英雄
内線 6425