報道発表資料
6月2日(火)から、ドイツ・ボンにおいて「科学上及び技術上の助言に関する
補助機関(SBSTA)」及び「実施に関する補助機関(SBI)」のそれぞれ第
8回目の会合等が開かれた。これら会合では (1)気候変動枠組条約に盛り込まれた
義務の履行状況のチェックと履行の促進 (2)京都議定書の執行ルール等に係る検討
作業及びこれらを踏まえた(3)COP4のあり方について,公式・非公式の様々な場
で各国のそれぞれ異なった意見が紹介されている状況。第3日目までにおいては、
今回会合の成果については見通せない。
1.会場及び会期
ドイツ・ボン、マリティムホテル
平成10年6月2日(火)~12日(金)
2.主な議題
(1)SBSTA コー・キー・チャオ氏(マレーシア)の議長の下、{1}通報、{2}条約6条:教育、 訓練及び啓発、{3}方法論的論点(排出目録、吸収源の扱い等)、{4}開発及び技術移転、{5}協力的実施のメカニズム(共同実施活動(AIJ)、排出量取引、クリーン開発メカニズム(CDM)、共同実施)等が議論される予定。
(2)SBI ベーカリー・カンテ氏(セネガル)の議長の下、{1}通報、{2}資金メカニズム、{3}条約4条2(a)、(b)(先進国の約束)の第2回見直し、{4}条約4条8、9(温暖化 及び温暖化対策の途上国への悪影響への考慮)の実施、{5}協力的実施のメカニズム (AIJ、排出量取引、CDM、共同実施)、{6}COP4等の会議のアレンジ等が議論される予定。
(3)その他
- 締約国会議(COP)ビューロー会合 COP4に向けた非公式会合の進め方等につき、引き続き議論。
- 各地域グループ JUSSCANNZグループ、G77+China、AOSIS、EUグループなどが それぞれ会合を重ね、内輪の意見交換を進める予定。
3.第3日目(現地6月4日(木))夜までの議論の模様
COP3から積み残しになった争点が引き続き議論されている。
A | 協力的実施のメカニズム(排出量取引、共同実施、CDM等の国際的仕組み)
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B | 吸収源 我が国より検討課題の一つとして指摘。事務局から技術的な説明があった。IP CCの活動との連携について議論となり、非公式なコンタクトグループの設置が決 まった。 |
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C | 途上国の参加 正面から議論せず。条約4条2項(附属書[1]国の約束)の見直しの議題の中で、 先進国は全締約国の約束の見直しを求め、途上国はまず附属書[1]国に限定すべしと主張。 |
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D | 温暖化対策の途上国への悪影響 産油国を中心に条約4条8、9(温暖化対策の途上国への悪影響)の実施を議題 とすべきことを主張。ペンディング扱い。 |
4.今後の予定
- SBI、SBSTAについてはアジェンダに従い議論が進められる。
- 排出量取引等の国際的仕組みの扱いについては、3日からスタートしたコンタクト グループなどの場で引き続き議論。その他の論点についてもコンタクトグループが 設置される方向で調整中。
- COP4に向けた非公式会合の日程等については、引き続きビューローで議論。
- 連絡先
- 環境庁企画調整局地球環境部環境保全対策課
課 長 :小林 光 (内線6740)
課長補佐 :瀧口 直樹(内線6286)
担 当 :岩佐 健史(内線6763)