報道発表資料
(1)今シーズンのスギ・ヒノキ花粉の総飛散量について
・前シーズンとの比較では、東北地方、北陸地方及び関東地方ではかなり多く、甲信地方で多くなりました。一方、東海地方、近畿地方及び中国地方ではやや少なく、四国地方、九州地方は非常に少ない飛散になりました。
・例年との比較では、東北地方ではやや多く、甲信地方及び北陸地方は例年並みでした。関東地方、東海地方及び近畿地方ではやや少なく、中国地方、四国地方及び九州地方では少ない飛散になりました。
(2)スギ花粉の飛散状況及び終息時期について
・東北地方北部で飛散がやや多い地域がありますが、そのほかの地域では既に終息しているか、4月下旬までには終息するものと予測されます。
(3)ヒノキ花粉の飛散状況及び終息時期について
・ 関東地方、東海地方、中国地方及び近畿地方の一部では、やや多い飛散が続いています。九州地方、四国地方では一部の地域で飛散が既に終息しており、その他の地域でも4月下旬までには終息すると予測されます。
注1:
東北地方北部:青森県、岩手県、秋田県
東北地方南部:宮城県、山形県、福島県
関東地方北部:群馬県、栃木県、茨城県
関東地方南部:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
甲信地方:長野県、山梨県
北陸地方:福井県、石川県、富山県、新潟県
東海地方:三重県、愛知県、岐阜県、静岡県
近畿地方:兵庫県、大阪府、京都府、奈良県、和歌山県、滋賀県
中国地方:山口県、広島県、岡山県、島根県、鳥取県
四国地方:香川県、徳島県、愛媛県、高知県
九州地方:福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県
注2:
例年比または前シーズン比が、50%未満:少ない、50%以上~80%未満:やや少ない、80%以上~120%未満:並、120%以上~150%未満:やや多い、150%以上~180%未満:多い、180%以上:かなり多い、としている。
1.概要
環境省では、花粉症に関する調査研究の一環として、平成16年度から花粉飛散予測に関する調査研究※1を行っています。これまで、平成27年春のスギ・ヒノキ花粉の飛散状況については、その予測を平成26年12月、平成27年1月に公表しましたが、今般、スギ・ヒノキ花粉の飛散状況及び花粉飛散の終息時期について、4月15日現在の状況を取りまとめましたので公表いたします。
※1 平成26年度花粉症に関する調査・検討業務(請負先;NPO法人花粉情報協会)
2.スギ・ヒノキ花粉の飛散状況について(別紙1、2)
(1)スギ・ヒノキ花粉の飛散量について
平成27年4月15日現在では、前シーズンと比較して東北地方、北陸地方及び関東地方でかなり多い飛散量、甲信地方では多い飛散量となっています。一方、東海地方、近畿地方及び中国地方ではやや少ない飛散量となり、特に四国地方、九州地方では約15%程度の非常に少ない飛散量となっています。
例年(10年平均)との比較では、東北地方ではやや多い飛散量、甲信地方及び北陸地方では例年並みの飛散量です。一方、関東地方、東海地方及び近畿地方ではやや少ない飛散量、中国地方、四国地方及び九州地方では少ない飛散量になっています。
(2)スギ花粉の飛散開始時期について
今シーズンのスギ花粉は、九州地方北部や東海地方南部、関東地方南部の一部で2月上旬から観測されました。その後、2月下旬頃より関東南部から西日本にかけての広い範囲で飛散が一斉に始まりました。
前年との比較では、東北地方、北陸地方、近畿地方及び中国地方の一部に飛散開始が10日以上早まった地域が見られた一方、中国地方、四国地方及び九州地方の一部で飛散開始が10日以上遅れた地域も見られました。これは、昨年の飛散開始時期が2月中旬の大雪等の影響で不規則になったことが理由と考えられます。
例年との比較では、東北地方や一部の地域で1週間前後早めの飛散開始になりましたが、概ね例年並みとなりました。
(3)ヒノキ花粉の飛散開始時期について
今シーズンのヒノキ花粉は、関東地方及び甲信地方で3月上旬から、東北地方及び東海地方は3月中旬から飛散が開始しました。その他の地域では天候不順のため飛散開始が例年より遅れ、3月中旬の後半になって中国地方及び四国地方で飛散が開始しました。その後は気温の急上昇もあり、3月下旬に北陸地方、近畿地方及び九州地方で飛散が開始しました。
3.スギ・ヒノキ花粉の終息時期について(別紙3)
花粉飛散の終息時期の予測は、①昨年12月に実施した花粉総飛散量の予測値に対する現在までの累積飛散量の程度、②これまでの気象状況(特に降雨・降雪の状況)、③季節予報を踏まえた開花状態と花粉残量の予測等を踏まえて実施しています。
(1)スギ花粉の終息時期
スギ花粉の飛散は関東地方から九州地方にかけて既に終息しているか、飛散量が大きく減少しており、4月下旬までには概ね終息する見込みです。また、北陸地方についても4月下旬に終息する見込みですが、東北地方は大雪の影響により、例年よりやや遅く5月上旬に終息する見込みです。
(2)ヒノキ花粉の終息時期
ヒノキ花粉の飛散は、既にピーク時期は過ぎたものの関東地方、東海地方、中国地方及び近畿地方の一部でやや多い飛散が続いています。九州地方、四国地方では一部の地域では飛散が既に終息しており、その他の九州地方及び四国地方並びに中国地方及び近畿地方では例年並みの4月下旬までに終息する見込みです。また、東海地方、北陸地方、甲信地方、関東地方及び東北地方でも例年よりやや早く、4月下旬後半までには終息する見込みです。
<関連情報>
環境省ホームページ https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/index.html
NPO花粉情報協会ホームページ http://www.pollen-net.com/welcome.html
添付資料
- 別紙1:平成27年春におけるスギ・ヒノキ花粉の実測飛散量(速報値) [PDF 27 KB]
- 別紙2:スギ花粉飛散開始日一覧(速報値) [PDF 8 KB]
- 別紙3:スギ・ヒノキ花粉のピーク時期と終息予測 [PDF 4 KB]
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
代 表:03-3581-3351
直 通:03-5521-8261
課 長 森下 哲 (内6350)
課長補佐 加藤 拓馬 (内6365)
担 当 三浦 徹 (内6355)