プロジェクト

「水の日」イベント

水のありがたみが実感できる真夏日となった8月1日(金)、環境省は国連大学サステイナビリティ高等研究所と共催で「水の日」イベントを開催しました。

本イベントは、今年4月に成立した「水循環基本法」(7月施行)第10条により定められ「水の日」(8月1日)を記念したイベントで、私たち一人ひとりが健全な水循環の重要性について理解と関心を深めることを目的とし、水と関係の深い大手飲料企業や化粧品・日用品メーカーがブースを出展しました。
また同イベントでは環境省と大手飲料企業等が連携し、健全な水循環と日本の水環境保全の推進や取組みを、広く国民に向けて啓発する官民一体の新プロジェクト「Water Project(ウォータープロジェクト)」を発足しました。
今回参画頂いたのは、アクアクララ株式会社、アサヒグループホールディングス株式会社、株式会社伊藤園、サントリーホールディングス株式会社、ダイドードリンコ株式会社、日本コカ・コーラ株式会社(※会社名は五十音順)といった大手飲料企業等6社で、ステージ上で発足式やロゴマークの除幕などを行いました。

「ウォータープロジェクト」除幕式の模様(YouTube)

協賛企業の取組等紹介(企業名は五十音順)

会場となった国連大学前広場(渋谷区神宮前)には、たくさんの来場者が集まり、大手飲料企業以外の様々な企業・団体による水環境保全に対する取組みに触れ、サンプリング商品でのどを潤し、ステージで行なわれたサイエンスショーでは、液体窒素からつくった大量の冷たい雲に、子どもも大人も大きな歓声をあげ、一瞬の涼を楽しみました。以下、各企業・団体の取組を紹介します。

各企業・団体の取組紹介(企業名は順不同)

イベント

Water Project ロゴ 「Water Project!」のシンボルマークは、水が地球を支えているデザインで、私たちの体の約70%が水であることをはじめ、地球上のほとんどの生命が水なしには生きていけないこと、その水を将来にわたり残していくために発足したこのプロジェクトを象徴したものです。
また「今こそ考えよう。みんなの水と未来。」というメッセージを添え、多くの方に改めて人類の「みんなの水」について考えていただきたい、という想いが込められています。

井上信治 環境副大臣 主催者を代表して挨拶をした井上信治 環境副大臣は、「日本は水に恵まれた国ですが、世界では水不足や汚染により水の恩恵を受けられない多くいることなど、改めて水について知って頂く日にして欲しい。そして、将来にわたって水の恵みを守っていくためには、皆さんが、みんなの水について、改めて知って、考えて、使って頂くことが不可欠です。」と挨拶しました。

竹本和彦 国際連合大学サステイナビリティ高等研究所所長 竹本和彦 国際連合大学サステイナビリティ高等研究所所長は、「安全な水へのアクセスは基本的な権利で、貧困問題の解決や公衆衛生の観点からも極めて重要な課題。国連では2015年までに安全な飲料水および衛生施設を継続的に利用できない人々の割合を半減するという目標を立てており、国連大学でも持続可能な水の利用、水循環に関してさまざまな政策直結型の研究を行ない、国内外の政策決定に寄与していきたい。」と語りました。

中川俊直 衆議院議員 水制度改革議員連盟 事務局長を務める中川俊直 衆議院議員は、「内閣総理大臣直轄の水循環政策本部に一元化し、初代水循環政策担当大臣には太田昭宏 国土交通大臣が就任された。今後も政府の取組みを最大限に後方支援していきたい。」と挨拶されました。

プロジェクトサポーター プロジェクトサポーターとして、気象予報士の依田司さん、フリーキャスター・気象予報士の根本美緒さん、スポーツキャスター・北京オリンピック競泳メダリストの宮下純一さん、北京オリンピックシンクロナイズドスイミング日本代表の青木愛さん、そしてキャスター・千葉大学客員教授の木場弘子さんが登場。
水はなくてはならない大切なものですが、そのことを忘れがち。プロジェクトサポーターとして水の大切さを多くの方々に伝えていきたいと、意気込みを語りました。
プロジェクトサポーター紹介の模様(YouTube)

ブース出展 また会場では、大手飲料企業のほか、同プロジェクトの主旨に賛同した大手化粧品・日用品メーカーの花王株式会社、株式会社コーセー、株式会社資生堂、ライオン株式会社(※会社名は五十音順)や、学校法人青山学院、こどもの城(公益財団法人児童育成協会)、熱中症予防声かけプロジェクト、さらに同法で設置された「水循環政策本部」や国土交通省、林野庁、東京都などもブース出展などにご参加頂き、水に関する幅広い情報発信などを行って頂きました。

トークショー ステージでは続いて、プロジェクトサポーターによるトークショーが行われました。 水との関わりの深い5名が、日頃、水に対してどんなことを思っているのか、そしてきれいな水が豊富にあるというイメージのこの日本も、実は水不足だというお話も。子どもたちにも水の大切さを教え、私たちの子孫が、私たちと同じように水の恩恵に預かれるようにしていくために、困ってから動くのではなく、今できることからやっていこうという話が行なわれました。

木場さん 司会を務めた木場さんは「“Water Project”が多くの方に支持され、“みんなの水”が私たちの子どもや子孫やその先の日本のために守って残すことができるよう、みなさんの心がけ、行動が試されていると思っています。このイベントをきっかけに、みなさんが行動を起こしてくれることを祈っています」と呼びかけました。

依田司さん 「日本には雨が降るイメージがありますが、実際に日本の降水量は世界平均の2倍もあります。しかし人口ひとりあたりに降る降水量にすると、世界平均の1/4しかありません。国土が狭いうえに人口は多いので、ひとりあたりの降水量は少なく、実は水は足りていないのです」(依田司さん)

根本美緒さん 「日頃お天気をお伝えするなかで気になるのが水の事故。海や川のレジャーでの水の事故や、ゲリラ豪雨で浸水したり、そういう被害がある一方で、水がないと節水しないといけなかったり、適度に雨は降ってほしいけど、激しい気象現象の度合いが高くなっています。激しい気象現象ともうまく付き合っていくために、的確な情報を出していかなければと思っています」(根本美緒さん)

宮下純一さん 「飲み水がなければ泳ぐ水はないと思うので、泳げるというのは恵まれているなと思います。今僕たちは泳げていますが、これから100年、200年先の子どもたちが泳げない環境になるのは寂しいので、今できることをしっかり行ない、きれいな水が後世につながり、残るようにしていかなければと思います」(宮下純一さん)

青木愛さん 「日本はとても恵まれていて、蛇口から出てくる水がそのまま飲めます。海外では煮沸すれば飲めますが、野菜を水で洗ってそのまま食べるとお腹を壊したり、シャワーでは髪の毛が傷み、肌荒れもします。海外へ行くと、日本が恵まれているということがよくわかります」(青木愛さん)

ウォーターサイエンスショー 続いて行われたウォーターサイエンスショーでは、北川知克 環境副大臣がご来場され、2014ミス・アース・ジャパンの永田怜奈さんと一緒に液体窒素で凍らせたお菓子を食べるなどの体験にご参加されました。
北川知克 環境副大臣と永田怜奈さん

北川知克 環境副大臣 最後に、北川知克 環境副大臣から、「「水循環基本法」制定後初の記念すべき「水の日」が実現したことを大変喜ばしく思うとともに、来場者をはじめ、同プロジェクトに協賛、協力いただいたみなさまに、改めて感謝するとともに、この「水の日」を機に、水は国民共有の財産であること、未来の国民も同じ恵みを享受できるよう、私たちに何ができるかを考えるとともに、改めて水について知り、有効に使っていくという意識を持っていただきたい」とご発言され「水の日」のイベントを締めくくりました。

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