環境省環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書平成30年版 環境・循環型社会・生物多様性白書状況第2部第5章>第4節 小児環境保健への取組

第4節 小児環境保健への取組

胎児期から小児期にかけての化学物質ばく露が子供の健康に与える影響を解明するために、2010年度より全国で10万組の親子を対象とした大規模かつ長期の出生コホート調査「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」を開始しました。母体血や臍(さい)帯血、母乳等の生体試料を採取保存・分析するとともに、子供が13歳に達するまで質問票によるフォローアップを行い、子供の健康に影響を与える環境要因を明らかにすることとしています。

この調査研究の実施体制としては、国立研究開発法人国立環境研究所がコアセンターとして研究計画の立案や生体試料の化学分析等を、国立研究開発法人国立成育医療研究センターがメディカルサポートセンターとして医学的な支援を、公募により指定した全国15地域のユニットセンターが参加者のフォローアップを担っており、環境省はこの調査研究の結果を用いて環境施策の検討を行うこととしています。また、質問票によるフォローアップ及び全国調査10万人の中から抽出された5,000人程度の子供を対象として環境試料の採取、医学的検査等を行う詳細調査を実施しています。(図5-4-1)。

図5-4-1 子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)の概要