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保全活用に関する文献検索

文献名
山村の開発と環境保全―レジャー・スポーツ化する中山間地域の課題
出版年
1997
出版社
南窓社
掲載雑誌
書籍のため省略
巻/号/ページ
書籍のため省略 / 書籍のため省略 / 358ページ
著者名
松村和則
記載無し
目次
第一部 開発政策と変貌する農山村 第1章 東北地方の戦後開発史と中山間地域問題/第2章 スキー場開発の展開と土地所有-「共同体的土地所有」の意味/第3章 山村の衰退と住民の対応-秋田県北秋田郡阿仁町の事例/第二部 会津地方のレジャー・スポーツ開発と地域の対応 第1章 会津地方の地域構造と開発-福島県のリゾート開発構想を めぐって/第2章 磐梯山周辺のレジャー開発と「環境問題」/第3章 裏磐梯の集落展開と観光開発/第4章 レジャー開発への山村住民の対応と「身体性」-桧原湖北岸早稲沢集落の事例を中心として/第5章 レジャー開発による湖水漁業の変容と環境問題/第6章 「文化資本」としてのスキーと「地域の教育力」-福島県南会津郡檜枝岐の事例/第7章 集落保全と環境開発-福島県下郷町大内・中山地区を事例として/第三部 現代山村問題と環境保全へのパースペクティブ 第1章 「過剰」なる現代社会と身体・スポーツへのパースペクティブ/第2章 「持続可能なツーリズム」の論理とその可能性/第3章 山間地域における農業、自然保護、レジャー-バイエルン州を事例に/第4章 「文化資本」としてのスポーツの山村的意味-「地域の教育力」論を経由して/第5章 リゾート開発反対運動の展開とその論理-自然保護運動における位置付け/第6章 山村における「実践的感覚」と環境保全への視角 
キーワード
記載なし
要約
本書は、社会学、農業・林業経済学、体育学といった研究者が終結し、山村のレジャー開発・リゾート開発の裏にある農業・林業の荒廃する現実を、山に暮らす人々に近い立場から考える。第一部では、近年いわれる「中山間地域問題」を東北という空間にこだわりつつ、戦後の地域諸政策に通底する問題として明らかにした。さらに、「スキー場開発」と「共同体的土地所有」のあり方から「地元主導型」の開発とは何かを論じている。第二部では、大資本が開発を進める磐梯山周辺の実態をつぶさに見て、その問題点と山村住民の対応をミクロなレベルで考察した。資本によるスキー場開発の大きな荒波に対して、ムラを挙げて対処した集落とそれが可能でなかった集落の差異を実証的に明らかにした。さらに、未だ大資本の影響下にない南会津の二地域をとりあげ、山村住民の「暮らしの論理」に迫った。第三部には、現代の山村の暮らしに肉薄する「論理」や環境保全への実践に踏み出そうとするときに有効なものの見方について考えてみた試論が収められている。

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