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保全活用に関する文献検索

文献名
緑地保全制度と里山
出版年
1998
出版社
雑誌のため省略
掲載雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌
巻/号/ページ
61巻 / 4号 / 290-292ページ
著者名
角南勇二
記載なし
目次
雑誌のため省略
キーワード
記載なし
要約
本研究では、里山の質及び量の保全が必要との視点から、緑地保全制度における里山の位置づけと問題点の整理を行う。日本の森林面積は全体としてはさほど変化がない一方で、三大都市圏では減少傾向にあり、これらの減少した森林の大半は里山と考えられる。また、長らく行われてきた二次林利用による自然遷移中断が近年解かれたことで、里山は徐々に常緑広葉樹林化しており、日本人の生活文化の場の喪失が起きている。緑地保全施策の現状としては、都市緑地保全法に基づく「緑の基本計画」によって、都市行政、環境行政、森林行政等総合的に施策の展開が図られることになっている。ただし、三大都市圏で比較的策定が進んでいるのに対し、地方の特に未線引き都市では殆ど取り組みが進んでいない。小市町村の未開発自然においてこそ計画を定め、理想的緑地保全を図るべきである。個別施策としては、「地域制緑地」、「施設緑地」がある。地域制緑地は、緑地の所有権はそのままに土地利用の規制により保全を図る制度で、所有者の同意取得が難しく指定が進みにくい。施設緑地は、緑地を公有化して管理する制度で、地域性緑地と比べ緑地保全がより確実だが財政負担も大きい。枢要部分を施設緑地とし、他部分は地域制緑地制度をとる等適切な割り当てが必要である。いずれの制度でも、都市住民の理解と協力による積極的な保全の仕組みが必要であろう。

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