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里なび
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保全活用に関する文献検索
- 文献名
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川は誰のものか:人と環境の民俗学
- 出版年
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2006
- 出版社
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吉川弘文館
- 掲載雑誌
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書籍のため省略
- 巻/号/ページ
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書籍のため省略 / 書籍のため省略 / 228ページ
- 著者名
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菅豊
記載なし
- 目次
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川は誰のものか?-プロローグ/川と人々のつきあい/共的資源 コモンズとしての川/近世のコモンズの歴史/コモンズと近代国家/コモンズの現代的変容/川は「みんな」のものである―エピローグ
- キーワード
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記載なし
- 要約
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本書では日本のコモンズの様相を、歴史学的に、そして民俗誌的に詳細に検討することを目標としている。従来の日本のコモンズ論には、歴史学者や民俗学者がほとんど参画しなかったために、近世以来のコモンズの生成や変容という歴史的なダイナミズムを、具体的な史資料に基づいて、細かく分析する研究はなされてこなかった。本書は新潟県山北町大川郷の大川をコモンズとして、三百数十年間に渡るコモンズの生成と変容を描き出すことに成功している。そこから描かれた歴史像は、「小さな」フィールドの歴史像であることには間違いないが、しかし、それは日本の各地に生起したコモンズにも、「大きく」敷衍することのできる歴史像であると確信されている。「私」と「私」の葛藤により、協調システムである「共」のコモンズが生まれた。さらに、その「共」のシステムは、国家や支配者という「公」と強くかかわりながら、その姿を変えるとともに、形を成してきた。「公」「共」「私」がせめぎあい、もつれ合うという状況がコモンズの生成と変容のより実態であると結論付けられている。
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