ページトップ
環境省自然環境・生物多様性里なび事例・文献データベース文献検索 > 文献詳細

里なび

ここから本文

保全活用に関する文献検索

文献名
環境の豊かさをもとめて:理念と運動
出版年
1999
出版社
昭和堂
掲載雑誌
書籍のため省略
巻/号/ページ
書籍のため省略 / 書籍のため省略 / 313ページ
著者名
鬼頭秀一編
Kitoh Shuichi
目次
序章 「環境を守る」とはどういうことか―そして、だれがそれを担うのか第1部理念 第1章 自然を保護することと人間を保護すること―「保全」と「保存」の四つの領域/第2章 環境思想と行動原理-「グローバル」と「ローカル」/第3章 ホーリスティックな世界観と民主的・市民的価値/第2部 運動 第4章 どんな自然を守るのか―山と海との自然保護/第5章 この海をなぜ守るのか―織田が浜運動を支えた人々/第6章 アマミノクロウサギの「権利」という逆演説―守られるべき「自然」とは何だろうか/第7章 先住民族運動と環境保護の切りむすぶところ―オーストラリアの事例を中心に/第8章 住民がつくる農村環境―滋賀県甲良町のまちづくり/第3部 市民 第9章 環境破壊に抗する市民たち―「池子の森」を守る運動をつうじて/第10章 地球環境政治への市民的対応―温暖化防止京都会議と日本の環境NGO/第11章 市民による環境教育―そこにおける反省の意味/総合討論 環境を守る
キーワード
記載なし
要約
本書は、「理念」「運動」「市民」の3部構成になっている。本書の特徴の一つは、従来別々に論じられてきた、環境思想などの理念の問題と運動自体の社会学的分析とを、相互に密接なかたちで論じたことである。そしてもう一つの特徴はその担い手の問題を徹底的につめて考えられたことである。今後の「環境の豊かさ」を求めようとする運動を誰が担っていくのか、この問いに対する立場としてふたつの立場があると考えられている。一つの立場は農山漁業を中心的な生業とした、自然との関係性が濃厚な生活を営む人々のまなざしを大切にする立場である。このような人は、都会的な「市民」という概念に違和感を覚えている人が多い。もう一つは、都市部に住む人々のNPOや環境問題に対する運動にまなざしを向け、新しい環境運動のあり方を考える立場である。このような人は「市民」という言葉に親近感を持っている人が多い。環境問題、環境運動の将来を考えていくとき、このふたつの立場の意見を突きつめ、整理することが必要である。環境理念の普遍性とローカル性の問題もこの問題にかかわってきている。

ページトップへ

← 文献検索トップへ戻る