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文献名
新しい森林政策理念としての「協治」:インドネシア共和国東カリマンタン州西クタイ県での試みに学ぶ
出版年
2004
出版社
雑誌のため省略
掲載雑誌
TROPICS
巻/号/ページ
13巻 / 3号 / 211-219ページ
著者名
井上真
Inoue Makoto
目次
雑誌のため省略
キーワード
記載なし
要約
専門家として強い責任感をもち森林を統制し操縦しようとするフォレスターの視座に基づく森林政策は、森林を持続的に管理することに失敗してきた。そこで、1970年代後半から地域住民の森林管理への参加が試みられてきたが、フォレスターたちは人々と協力して森林を持続可能なかたちで利用・管理するに際して多くの困難に直面している。それは、専門家による専制的な「統治」という従来の森林政策理念が温存されていたためである。最近になってインドネシア共和国東カリマンタン州西クタイ県で注目すべき試みがなされている。地域住民、民間会社、行政、NGO、学者といった利害関係者が協働して問題を議論し、52の行動計画を提案し、県の条例案を作成したのである。このような地域の森林「協治」は今後の森林政策のあり方を考える上で重要なヒントを与えてくれる。森林の「協治」は、森林政策の新しい理念であり、地域住民が閉鎖的にならずよそ者と協力しようとする「開かれた地元主義」、および森林の利用・管理への関わりの深さに応じた発言権・決定権を認めようという「かかわり主義」によって実のある仕組みとなるのである。

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