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文献名
焼畑と熱帯林:カリマンタンの伝統的焼畑システムの変容
出版年
1995
出版社
弘文堂
掲載雑誌
書籍のため省略
巻/号/ページ
書籍のため省略 / 書籍のため省略 / 176ページ
著者名
井上真
記載なし
目次
序章/1章 ケニャ人の歴史と集落概況/2章 焼畑システム変容の実態/3章 焼畑農業の変容メカニズム―農業集約化論による休閑期間の短縮の検討/4章 焼畑農業は持続的か―コモンズの検討
キーワード
記載なし
要約
本書はボルネオ島中央高地に住むケニャ・ダヤック人を事例に生態人類学、農法論、農業経済学、コモンズ論、地域研究と様々な研究分野から焼畑農業とケニャ人地域社会を検討している。課題は1)伝統的焼畑システムがどのようにして非伝統的焼畑システムへと変容していくのかを検討すること、そして、2)焼畑農業は持続的な土地利用システムなのか、もし持続的であるならばどのような意味で持続的なのかを考察すること、の2つである。第1章では事例対象地であるケニャ・ダヤック人の歴史、および村落の概況が述べられている。第2章では焼畑システムの変容が技術的側面および経済・社会的側面から説明されている。第3章は農業集約化論を援用して焼畑農業の変容メカニズムを理論的に考察している。第2、3章を通して焼畑農業は貨幣経済が浸透することによって非持続的な農業システムへと変容することが明らかにされている。第4章ではコモンズの考え方を使って焼畑農業の持続性を検討している。結論として、ケニャ人の焼畑農業は利用規制が存在せず、集団内のメンバーが比較的自由に利用できる「ルースなコモンズ」であることが明らかにされている。終章ではケニャ人地域の変容する構造を「地域研究」の視点から考察している。

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