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保全活用に関する文献検索

文献名
里山研究の系譜―人と自然の接点を扱う計画論を模索する中で― 3
出版年
1998
出版社
雑誌のため省略
掲載雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌
巻/号/ページ
61巻 / 4号 / 276‐280ページ
著者名
深町加津枝・佐久間大輔
Katsue Fukamachi、 Daisuke Sakuma
目次
雑誌のため省略
キーワード
記載無し
要約
里山を対象にした計画論からの論文を中心にレビューを行う。1960年は、里山は開発適地と位置付けられており、開発する側の論理・視点に立った研究が主流だった。里山保全の気運が高まると、農林地を保全緑地ととらえた研究が行われるようになった。1970年代になると、風致維持やレクリエーション機能などの公益的機能が認識されるようになり、森林レクリエーション利用を目的とした植生管理手法や、里山の機能評価手法が示された。1980年代以降になると、里山は共存の中で維持されてきた多様な自然と認識され、その自然、特に生物種や群落に関する研究が進んだ。歴史や文化的な側面からの研究も現れた。里山をとりまく風土は自然環境、社会・経済環境、歴史・文化環境の総体と人間活動とのかかわりのなかで、空間軸と時間軸によって変化するものとして認識されるようになった。そして、研究対象は雑木林、水田、ため池なども加えた環境複合系「里山」へと広がった。現在では保全・管理への市民参加に関する研究も進んでいる。今後は、里山を舞台とした地域住民、行政、所有者、企業などの協働作業をコーディネートしていくための計画論の確立が課題であろう。

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