南極の自然と環境保護

南極の持つ固有の価値

南極の持つ固有の価値

厳しく、苛酷な自然環境、それが近代まで南極地域への人類の立ち入りを拒んできました。その結果、南極地域には今でも雄大かつ美しい、原生的な自然環境が残されています。この南極の原生的な自然環境は、環境の変化がダイレクトに反映されることから、地球環境を映し出す鏡であると同時に、地球誕生以来の情報をその厚い氷によって閉じ込めている、地球の歴史や謎をひもといてくれるタイムカプセルでもあります。このため、南極では日本を始め世界各国の科学者たちが、地球の過去と未来を知る為の手がかりをつかみ、地球環境の保護に役立てようと、様々な調査・研究を行っています。

空気がきれいな南極
都会の空気に含まれる微粒子濃度を1とすると、南極の空気に含まれる微粒子濃度は1/1000〜1/10000程度。
南極隕石
南極では多数の隕石が発見されている。この隕石は氷に覆われることにより、劣化をまぬがれ、遥か昔の情報を含んだまま残されている。地球の生物や宇宙の成り立ちを探る貴重な資料。
発見した隕石の個数
日本17000個
アメリカ18000個
中国11000個
その他2000個
地球で一番寒い南極
平均気温
-49.5度(南極点)
-10.5度(昭和基地)
-54.4度(ドームふじ基地)
最低気温
-89.2度(ボストーク基地)
-45.3度(昭和基地)
-79.7度(ドームふじ基地)
氷で覆われた地域
南極の97%以上が氷におおわれている。最も氷が厚い地域ではおよそ4800mもの厚さがある。