日本の外来種対策

環境省では、日本の生態系等に被害を及ぼす又は及ぼすおそれのある外来種について、
規制や防除、理解促進等に取り組んでいます。

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環境省では、日本の生態系等に被害を及ぼす又は及ぼすおそれのある外来種について、
規制や防除、理解促進等に取り組んでいます。

アカミミガメ(2023年6月30日更新)

カメのヒーローになれる雑学 -
アカミミガメと
外来生物法について

【WoWキツネザル×環境省】

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規制の内容や、アメリカザリガニ・アカミミガメの飼養等に関する
国民の皆様からの問合せにお答えします

環境省 アメリカザリガニ・アカミミガメ相談ダイヤル

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【IP電話等の場合】06-7739-7899
受付時間 AM9:00~PM5:00(12/29~1/3は除く)

※通話料は発信者の負担となります。

アカミミガメについて

  • 生態
    • 原産地:米国東南部からメキシコまで
    • 大きさ:最大背甲長は雄20cm、雌28cm(2.5kg)で在来のニホンイシガメ(1kg前後)より大型
    • 食 性:雑食性(魚類、甲殻類、水生昆虫、水草等)
     
  • わが国への移入の経緯・状況
    • 1950年代後半から幼体を「ミドリガメ」の通称でペットとして輸入
    • 1990年代半ばに輸入量は年間100万匹であったが、近年は5万匹以下
    • 全国の世帯における飼育数は約110万世帯で約160万匹と推定(2019年)
  • 分布状況・生態系への影響
    • ペットとして飼育されていた個体が野外に放たれることなどにより、北海道から沖縄まで全都道府県に分布。
    • 在来のカメ類と餌や日光浴場所等を巡って競合し、定着地域では在来のカメ類や水生植物、魚類、両生類、甲殻類等に影響を及ぼしていると考えられる。
    • レンコン畑のレンコンの新芽食害等の農作物被害の報告がある。

アカミミガメの規制の検討

  • アカミミガメについては、生態系等に被害を及ぼすことが懸念されることから、2005年の外来生物法の施行に合わせて法律に基づく特定外来生物への指定が検討されましたが、野外での繁殖が確認された事例が少ないこと、大量に飼育されており指定により野外への大量遺棄が発生するおそれがあること等の理由から指定が見送られました。
    しかしその後、野外での繁殖確認事例の増加や、在来水生植物の食害、在来種ニホンイシガメへの影響、農業・水産業等への被害の知見が集積され、2015年3月に環境省及び農林水産省が作成した「生態系被害防止外来種リスト」において、「緊急対策外来種」に位置づけられました。
    現在アカミミガメは都市部を中心とした水辺環境に蔓延し、きわめて身近な生き物となっている一方で、自然度の高い地域にも侵入し地域の生態系に影響を及ぼしつつあるなど、外来種問題を考える上で象徴的な存在となっています。また、依然として一般家庭で大量に飼育されている現状があります。こうした状況を踏まえ、アカミミガメ対策推進プロジェクト(詳細は本ページ下部をご覧下さい)において規制の検討を行ってきたところです。
    *緊急対策外来種:対策(防除、遺棄・導入・逸出防止等のための普及啓発など)の緊急性が高く、特に、各主体(国、地方公共団体、国民など)がそれぞれの役割において、積極的に防除を行う必要がある外来種。
  • 令和4年1月に「中央環境審議会」で取りまとめられた「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の施行状況等を踏まえた今後講ずべき必要な措置について(答申)」では、「アカミミガメやアメリカザリガニのように、我が国の生態系等に大きな影響を及ぼしているにもかかわらず、飼養等を規制することによって、大量に遺棄される等の深刻な弊害が想定される侵略的外来種については、一律に飼養等や譲渡し等を規制するのではなく、輸入、放出並びに販売又は頒布を目的とした飼養等及び譲渡し等を主に規制する等の新たな規制の仕組みの構築や、各種対策を進める必要がある。」とされました。
  • 上記の答申を踏まえて、令和4年5月に成立・公布された「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の一部を改正する法律」により、法附則の第5条(特定外来生物の取扱いに関する特例)において、新たに特定外来生物に指定するもののうち、指定により生態系等への被害の防止に支障を及ぼすおそれがあるものについては、当分の間、一部の規制を適用除外することができるようになりました。

    改正法に関する詳細については、こちらのページに掲載されている資料をご覧ください。
  • 上記の改正法の施行に向けて、特定外来生物への指定及び適用除外とする規制の内容について専門家による会議で検討を行い、その結果を踏まえて規制内容を定めた外来生物法施行令の改正について、1月20日に閣議決定しました。
    専門家による会議に関する詳細については、こちらのページからご確認ください。
    施行令改正の閣議決定についてはこちらを御覧下さい。

アカミミガメ対策推進プロジェクト