国際的な取り組み
ICRI総会の開催記録

第34回ICRI総会

開催日2019年12月2日~7日
開催場所オーストラリア・タウンズビル
事務局オーストラリア・モナコ・インドネシア 共同
参加者80名以上

概要

  • グレートバリアリーフ海洋公園局が主導してオーストラリアがホスト国となり、2019年12月2日から7日まで第34回ICRI総会が開催されました。今年はICRI設立から25周年にあたります。
  • 会議ではサンゴ礁とそれに関連する生態系への配慮と提言という世界規模の課題について議論されました。 総会初日の会議はオーストラリア海洋科学研究所(AIMS)で開催され、続く2日間はメルキュール・ホテルで、さらにタウンズビルからポートダグラスへの野外研修及びグレートバリアリーフへのフィールドトリップと続き、12月7日(土)に締めくくられました。
  • この第34回の総会でICRI設立25周年を迎えたことから グレートバリアリーフ海洋公園局(GBRMPA)は、同局CEOであるジョシュ・トーマス(Josh Thomas)氏、同じくゼネラルマネージャーであるマーガレット・ジョンソン(Margaret Johnson)氏、及び米国海洋大気庁サンゴ礁保護プログラムのディレクターであるジェニファー・コス(Jennifer Koss)氏のインタビューを含む祝賀会のビデオが編集されました。
  • 第34回ICRI総会の主な成果は次のとおりです。

      ・以下8組の新しいメンバーがICRIに加入しました。

      カナダ、ドイツ、ヨルダン、スリランカ、(教育関係NGOである)エンカウンター・エドゥ、マース社、ミルプリ財団、世界水中連盟(CMAS)

      ・地球規模サンゴ礁モニタリングネットワーク(GCRMN)– 2020年半ばまでに世界のサンゴ礁の状況報告を作成するためのデータ収集と統合が順調に進んでいますが、一部地域におけるデータが引き続き必要であり、データ提出期限が2020年1月末まで延長されました。データ提供に貢献した団体や国に対して会議中に感謝が述べられました。

      ・ICRI特別委員会からCBD事務局と共同議長に対する、ポスト2020年生物多様性枠組の策定に向けたプロセスに関する暫定的な提案が採択されました。ポスト2020生物多様性枠組の目標、指標及びベースラインの候補に関する意見と、指標に関する文書のピアレビューの提出期限が、2020年2月3日と確認されました。特別委員会は1月15日までにICRI事務局に送付された意見をもとに、提出文書をまとめる予定です。

      ・ICRIはその主要な取組である第6回国際熱帯海洋生態系管理シンポジウムを、インドネシア政府の主催で2020年4月14日から17日まで、インドネシアのマナドで開催します。シンポジウムのテーマは「健康なサンゴ礁、豊かな海」です。

      ・ICRIは、IUCN世界自然保護連合、第14回国際サンゴ礁シンポジウム、そしておそらくパラオでの「Our Ocean」会議を含む、多くの主要なフォーラムでサイドイベントを開催します。

      ・会議中に以下の文書が採択されました。

      - 人工サンゴ礁の回復及び再建に関する2005年のICRI決議を更新する決議書

      - サンゴ礁の回復及び適応の研究開発に関するICRI特別委員会を延長する決議書

      - ポスト2020生物多様性枠組にサンゴ礁関連のターゲットを含めるための決議書

      - 東太平洋熱帯域、東西大西洋、及び大カリブ海地域のサンゴ群集を健全化するため、草食性魚の個体数の減少に対処することの提言

      - 世界のサンゴ礁に関するファンドを支援する決議書

      - 回復力をベースとした(レジリエンスベース)管理に関する特別委員会の付託条項

      ・現在の事務局は、目下その後継国を積極的に募集しています。