国際的な取り組み
ICRI東アジア地域会合の開催記録
第7回ICRI東アジア地域会合
開催日 | 2011年10月9日~13日 |
---|---|
開催場所 | カンボジア(シェムリアップ) |
参加者 | 7ヶ国の代表、24の関係団体、オブザーバー等、計51人 |
概要
前回の会議で合意された「東アジア地域サンゴ礁保護区ネットワーク戦略2010」について、進捗状況の報告や今後の取組の検討が行われたほか、東アジア地域におけるICRIの今後の活動メカニズムについて議論されました。 会議では、カンボジアのサンゴ礁や海洋保護区(MPA)について報告がありました。カンボジアの取組では、地域・コミュニティーレベルのMPAが、カンボジアの沿岸管理において重要な役割を担っていること、国境を越えてタイやベトナムと様々なレベルで多くの協力関係があることなどが注目される点です。 その後、メンバー国(インドネシア、韓国、日本、フィリピン、タイ、ベトナム)各国からそれぞれ、MPAやサンゴ礁保全に関する報告がありました。
●「東アジア地域サンゴ礁保護区ネットワーク戦略2012」のフォローアップ
- 地域MPAデータベース
データベースは既に構築されていますが、今後もデータのアップデートを進めていく必要性が確認されました。 - 地域MPAギャップ分析
「ギャップ分析のためのギャップ分析」として、MPAデータベースを用いてギャップ分析を行うためには、どのような情報が(追加的に)必要か、を明らかにする必要性が指摘されました。 - サンゴ礁生息地分布図
高緯度の海域にも範囲を広げること、専門家の現地調査により精度を高めること、詳細な説明を凡例につけること、などの提案がされました。 - MPA管理効果評価システム
フィリピンの管理効果評価ツール(MEAT:Management Effectiveness Assessment Tools)は既にエクセル版が提供されています。選択肢の選び方などを明確に定義すること、MEATによる評価は全体の管理のなかの小さなパートに過ぎない事への注意が必要であること、サイトレベルの評価を地域レベルへと変換するメカニズムを考慮する必要があることなどが提言されました。 - 優先的提言とMPAガイドライン
MPA管理におけるいくつかの優良事例が報告されたほか、東アジアにおけるMPAガイドラインの開発の優先順位が高いということが確認されました。
●GCRMN東アジアネットワーク
GCRMN東アジアネットワークの活動について情報共有したほか、GCRMNの活動をどうICRIの地域メカニズムに結びつけるか、地域のサンゴ礁モニタリングと保全活動との連携をどう強化するか、などについて議論を行いました。
●東アジア地域におけるICRI地域メカニズム
ICRI東アジア地域会合は、互いの経験を共有し、相互の協力関係を模索する場として、貴重な機会であることが確認され、日本の負担を減らしながらいかに持続的に会合を続けていくかなどについて話し合われました。