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一般職事務系(大卒程度):前川さんへのインタビュー

写真:前川 裕行(まえがわ ひろゆき)さん

前川 裕行(まえがわ ひろゆき)さん
【プロフィール】
平成19年9月II種行政合格
平成20年4月環境省採用
(環境調査研修所教務課(併任:庶務課)所属)

研修所はどんなところ?

 「環境調査研修所」は埼玉県所沢市にある文字通り「環境」に関して行政・国際・分析及び職員研修等、種々の環境のトピックに対応した研修を実施する機関です。環境行政に従事している方を対象に、19年度には約50コースの研修を行い、およそ2000名の方々が修了されました。

現在の仕事を教えて下さい。

 私は教務課に所属しています。実際の業務の流れについて行政研修を一例にして順に話すと、まず最初にすることは研修の講義内容を決定することです。具体的には過去のアンケート等を分析し、案を作成、それを本省の担当官と調整の上、決定します。そして講義内容に合った講師を選定し、講義内容の打合せや研修所に来所するまでの招へい手続を行い、実際の講義では「講師の紹介」を含め進行もします。一方、対象となる研修生の選定・募集の手続きも行っています。

 一つ一つの研修の実施体制としては、だいたい主担当と副担当の2人体制で行うこととなりますが、環境分析に関する「分析研修」は研修所に常駐している分析教官と教務課で行いますので、分析研修の担当になった場合、事務方を一手に担うことになります。

写真:前川さん その1
研究用分析機器の前で

 また、最近庶務課にも併せて所属することになりました。庶務課は人事や施設管理、会計業務等を行う課ですが、私の担当業務は、研修所内の国際研修棟、宿泊棟などの建物、研修に使用する化学物質や微小物質などの分析機器に関する保守と管理を執行するための契約を、会計的に処理するというものです。また研修で招へいした講師への謝金・旅費の支払いもしています。

公務員になろう!と思った理由は。

 社会活動においてその下地となるものは制度や政治であり、それは欠かせないものです。パソコンで表現すれば「OS」のようなもので、それが無ければ高度な機能は望めません。アプリケーションのように華やかな仕事も、もちろん価値があるものですが、自分に合うものは何かと考えた場合、そういった本質に根ざすような仕事がしたく、「公務員」しかないと思い目指しました。

研修所で働く魅力は何ですか。

 この研修所で環境問題を直接解決する訳ではありません。しかし、環境に関する色々な文献や資料が多く集約されており、環境に関する様々な情報に触ることができます。また、全国の地方自治体の方々が参加する研修を開講した際には、各地の環境問題の体験談が聞けるなど、多岐に渡る事例に関し知見を得ることができます。そして、研修生や講師など、多彩な人たちが研修所に来られ、その方々とコミュニケーションをとり、交流も深まれば良いネットワークもできます。常に新鮮なものが自分に取り込まれていく感じですね。

写真:前川さん その2
この日は雪でしたが、梅が開花していました。

 そういった中で、環境問題に対する捉え方にも変化がありました。環境問題というと、実は入省前は「地球環境問題」や「循環型社会」などの言葉だけの漠然としたイメージしかありませんでしたが、研修所ではそういったものを身近に感じられるだけの知識や経験を得られ、また個を離れ広く国民の皆様の立場においても、環境問題はとても身近なものなのだということを改めて知ることができました。

 例えば、各地の事例の中にあった「冬、北海道では灯油を暖房の燃料としており、灯油をうっかりこぼしただけでも、蓄積すると河川の水質汚濁の原因となり得る。」といった話も、身近で起きることが環境問題に繋がっていることの実例ですし、研修のカリキュラムにおける施設見学も、担当者の立場で行けますので実際に自分の目で見て理解することができます。そういうものを通じ、環境問題に対する理解を深められることが、この研修所の大きな魅力なのではないでしょうか。

余談ですが、研修所の庭には多くの植物があり、梅の花も咲きます。春には「カッコウ」の鳴き声も聞こえます(笑)。四季を感じることができる職場ですね。

休日はどのように過ごしますか。

 個人的な趣味になりますが、ギターが弾けます。もともと自宅にギターがあり、興味が湧いて練習しているうち簡単な曲も弾けるようになり、歌も入れられます。ストレス解消法の一つですね(笑)。

最後に受験生にメッセージをお願いします。

 私は、本省採用後「環境調査研修所」に勤務していますが、本当に仕事の上でも、コミュニケーションをする上でも「環境に関わっている!」と実感しています。志望動機で「環境に携わりたい!」という気持ちがあれば、様々に携わって仕事ができます。

 これからは経済、資源はもとより人間活動すべて「環境」がキーワードとなります。合格したら、是非、環境省の門を叩いて下さい!

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