野生動物と共存するために
このような鳥獣被害が深刻化するなか、2014年、従来の「鳥獣保護法」が改正され、「鳥獣保護管理法」(正式名称:鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)が成立しました。この改正では、野生鳥獣の生息数を適正な水準に増加または維持し、その生息地を適正な範囲に拡大・維持する「鳥獣の保護」、そして、生息数を適正な水準に減少させ、その生息地を適正な範囲に縮小させる「鳥獣の管理」を新たに定義。保護・管理の両面からアプローチすることで、人と野生鳥獣の共存を実現する社会を目指します。
保護管理のための3本柱
適切なコントロール 急速に増加する野生動物の数を適切なレベルに戻すためには、生息状況や将来の個体数変化を予測して目標を設定し、計画を立てることが必要です。適切な捕獲や狩猟により個体群を調整します。 銃による捕獲 |
被害を防ぐ工夫 捕獲以外の手段によって、農作物などが野生鳥獣に食べ荒らされる被害を未然に防ぐ対策も必要です。電気柵、ワイヤーメッシュ柵、トタン柵、目隠し柵などの被害防除対策を積極的に進める必要もあります。 目隠し |
生息環境の管理 草が生い茂った耕作放棄地などは、野生鳥獣にとって絶好の隠れ場となり、餌場ともなります。生息数の増加や農作物などへの被害を招くことになる環境をつくらない工夫や対応も必要です。 草の刈り払い |
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銃による捕獲 |
目隠し柵 |
草の刈り払い |