環境省
VOLUME.71
2019年6・7月号

エコをヒモ解くKEYポイント! エコの鍵

今回のKEY WORD/熱中症対策

どんな時も熱中症から身を守るためのヒント

近年、熱中症で救急搬送される人の数は増え、2018年は9万人以上に達しました。夏季の気温は年々厳しさを増し、発症しやすくなっているといえます。風水害も多発し、避難所で発症するケースもあります。本格的な夏を迎える前に、正しい知識と対策を学んで、熱中症から身を守りましょう。

KEY POINT 1 - 発生件数は増加傾向 自然災害と熱中症

 2010年以降5万人前後で推移していた熱中症による救急搬送者数は、2018年は記録的な酷暑により9万人を超えました。高い気温や湿度は熱中症を引き起こす要因となります。日本の夏季(6月から8月)の平均気温は100年で約1.5℃上昇し、2018年、日本の最高気温は41.1℃を記録しました。また近年は、夏季の豪雨や台風などによる大規模な風水害が日本各地で発生。避難所やボランティアの現場で熱中症を発症するケースも増えています。自然災害が増えている今、災害時の熱中症のリスクについても知っておく必要があります。

熱中症による救急搬送者数(5月~9月)

2018年の主な風水害で避難が発生した地域

KEY POINT 2 - どんな人も油断は禁物 熱中症の発生要因

 年齢や持病の有無など「からだ」の要因に関係なく、炎天下で長時間作業や運動をすれば、どんな人も熱中症を発症するリスクは高まります。気温や湿度などの「環境」、運動の激しさや水分補給の量などの「行動」も、熱中症の発症には大きく関わっているのです。また、避難所のように、水や電気などの供給が制限されるような状況では、室温のコントロールやこまめな水分補給が難しくなるだけでなく、ストレスにより体調が変化するなど、「環境・からだ・行動」のすべての面で熱中症を引き起こす危険性が高くなります。

熱中症を引き起こす条件

KEY POINT 3 - 重症化を防ぐために 初期対応と自己管理

 熱中症は重症化すると死に至ることもあります。もし熱中症になってしまったら、早い段階で適切に対処することが大切です。熱中症の疑いがあるときは、速やかに涼しい場所に移動して、保冷剤などで体を冷やすとともに、水分・塩分を補給しましょう。日頃から自分や周囲の人の体調を気にかけておくと、初期症状のサインに早く気づくことができます。また、熱中症予防のための指標「暑さ指数」(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature)をチェックして、指数に応じて外出や運動の予定を立てるなど、ふだんから熱中症を予防する行動を心がけましょう。

環境省熱中症予防情報サイト

「環境省熱中症予防情報サイト」をぜひご利用ください

全国840地点における暑さ指数(WBGT)の実況値・予測値を公開しています
「環境省熱中症予防情報サイト」
http://www.wbgt.env.go.jp/

熱中症の初期症状

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