皇居外苑ニュース
2025年08月04日
「北の丸公園生きもの講座―特定外来生物編―」が開催されました


外来生物の問題は、生態系、人の生命・身体、農林水産業の被害防止のために取り組まなければならない課題の一つです。中でもアメリカザリガニをはじめとする身近な外来生物への対応は、多くの方の理解と協力が必要不可欠です。アメリカザリガニは現在、本州から沖縄までの都市部から里山の水田、用水路、ため池、河川緩流域、湖沼などの水辺に広く定着し、北海道でも温水が入り込むような水域で定着しています。
令和7年7月12日、「北の丸公園生きもの講座―特定外来生物編―」が開催されました。千代田区内在住・在学の小学生が参加した本講座では、まず条件付特定外来生物であるアメリカザリガニについて学び、その後、事前に池の中に仕掛けておいた罠の中の生物を子どもたちと確認しました。
条件付特定外来生物(アメリカザリガニ)についての講義
罠の中の生物を確認 ※通常、北の丸公園の池に入ることは禁止です。
捕獲したアメリカザリガニ 公園の自然観察も実施
池に仕掛けた11個の罠には39匹のアメリカザリガニが捕獲され、モツゴ、ドジョウなども確認できました。防除活動によりアメリカザリガニの個体数は減少していると考えられます。引き続き防除活動を実施し、アメリカザリガニの低密度化を目指してまいります。
実施年度 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年現時点 |
実施回数 | 8回 | 7回 | 5回 | 1回 |
捕獲数 | 704匹 | 660匹 | 505匹 | 39匹 |
意図的な放流により日本各地に定着したとされる一方で、アメリカザリガニの生息情報のない水域もかなり残されています。在来種の保全のために、安易に近隣の水域等にアメリカザリガニなどの外来種をはじめ、ペットを逃がすことは厳禁です。
※2023年6月1日より、アメリカザリガニ・アカミミガメが条件付特定外来生物に指定されました。一般家庭でペットとして飼うことは可能ですが、野外に放すこと等は禁止されているため、つきあい方には注意が必要です。詳しくは、「環境省『日本の外来種対策』アメリカザリガニ」にてご確認ください。
環境省「日本の外来種対策」アメリカザリガニ
https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/attention/amezari.html
北の丸公園での注意事項
※カラスにご注意ください。食べ物の入ったビニール袋などを持って行かれる場合があります。※園内にゴミ箱はありませんので、ゴミは各自お持ち帰り下さい。
※北の丸公園では、落ちている実や葉を拾うことは問題ありませんが、落ちる前の⽊に付いている状態の実や
葉を採取することは公園規則で禁⽌しています。
※池を含めた立入禁止区域への侵入は厳に慎んでください。
※動植物の採取については、北の丸公園管理事務所の許可なく行うことはできません。また、動植物や虫等、
生物を採取したり傷付けることは公園規則で禁止しています。ご理解ご協力をお願いします。
※落ち葉などで足元が滑りやすくなっているところもありますので、くれぐれも園内散策の際はご注意下さい。