皇居外苑ニュース
No.19(北の丸公園グリーンアドベンチャー/大人用コース)


北の丸公園グリーンアドベンチャー、大人用コースの設問19番を紹介します。
19番の木の全景です。写真は9月27日撮影)
ヒント
○秋に橙色(だいだいいろ)の小花が咲き、庭や公園に植えられます。
○中国原産で日本のものは雄花(おばな)だけで実がなりません。
○花の香りは香料として利用されます。
この樹種は、病害虫も少なく丈夫で、刈り込み剪定などで大きさを一定程度に管理しやすいことなどから、一般家庭のお庭や生垣から、公園、道路、マンションなどの大型建築物周辺の緑化樹木として幅広く植えられています。19番の木も人の手で丸く刈り込まれた人工樹形をしています。
葉の様子(写真は9月27日撮影)
常緑樹のこの木は一年中豊かな緑色の葉をこんもりと茂らせています。
葉は対生です。長さ6㎝から12㎝の長楕円形で先はとがり、細かい鋸歯が先端部にあります。
花の様子(写真は9月27日撮影)
北の丸公園では9月の終わりから10月にかけて、本格的な秋の訪れとともに、金色に例えられる鮮やかなオレンジ色で、ひとつ一つは5㎜ほどしかない小さな花がたくさん集まって咲きます。
この木の特徴は、何と言っても花の香りです。秋の訪れを告げるように辺り一面に漂うこの花の甘い香りで、身近な場所に植えられているこの木の存在に気づく方も多いのではないでしょうか。
この花は、古くからお茶やお酒の香り付けや色づけや香料としても用いられています。
江戸時代に日本に渡来したとされる説が一般的に知られているこの樹種は、日本には雄株しか渡来していないため、毎年たくさんの花を咲かせても実が成らないと云われています。
樹皮の様子(写真は9月27日撮影)
樹皮は淡灰褐色です。白っぽくゴツゴツしたこの樹皮の様子が動物のサイを思い起こさせることから、和名の漢字表記は「犀(さい・せい)」という漢字が当てられた「〇〇犀(〇〇セイ)」が用いられます。
北の丸公園には、この種類の木が約40本ほど各所に点在するように植えられています。
とりわけ、来園された皆さんを香りでお迎えするように田安門脇の植え込みにさりげなく混植されているこの木は、花の時期以外注目を浴びることはありませんが、本格的な秋の訪れを豊かな香りで感じさせてくれることから、秋の隠れた見どころ(嗅ぎどころ)の一つです。
さて、この木の名前は何でしょう?
答えは、ぜひ北の丸公園に確かめに来て下さい。
☆コースのご案内や解答用紙のダウンロードは、北の丸公園グリーンアドベンチャーのご案内をご覧下さい。