日本は、中国と1994年に「日中環境保護協力協定」を締結しています。その後、同協定に基づき、「日中環境保護合同委員会」が開催され、日中それぞれの環境政策及び二国間・多国間の環境協力について環境政策担当者間での政策対話を進めています。
この他にも、日中の環境協力事業として、2011年6月3日に、日本と中国における低炭素社会に向けた取組の相互理解を促進する「日中低炭素社会フォーラム2011」が、中国・北京で開催され、政府、地方政府、企業、学生等約250名が聴講しました。フォーラムでは、日本及び中国の気候変動分野の専門家が、それぞれの国における低炭素社会へ向けた取組を紹介し、活発な意見交換が行われました。
開催年 | 開催地 | 会議概要 |
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第1回 (1994年) |
北京 | 酸性雨問題を今後の協力の重点分野とすることで両国の意見の一致がみられたほか、「酸性・環境汚染物質による生態系の汚染と影響に関する生物地球化学的研究」を含む9項目の新規プロジェクトの実施について合意された。 |
第2回 (1995年) |
東京 | 両国間の協力が一層促進されるよう努力することに意見の一致が見られたほか、既存の9件のプロジェクトに加え、新たに10件のプロジェクトを実施することについて合意された。 |
第3回 (1996年) |
北京 | 両国間の協力がより促進されるよう努力することに意見が一致した。19件のプロジェクトのうち14件を継続実施すること、及び新たに「中国における肺癌発生増加のリスク因子の解明に関する分子疫学的研究」等、6件のプロジェクトについて今後協力していくことが合意された。 |
第3回日中環境保護合同委員会の結果について | ||
第4回 (1998年) |
東京 | 両国間の協力が一層促進されるよう努力することに同意した。また、具体的なプロジェクトについては、前回までの会合で実施合意した20件のプロジェクトのうち11件について継続して実施していくことが合意された。また、新たに「東アジアにおける酸性雨原因物質排出制御手法の開発と環境への影響評価に関する研究」等、7件のプロジェクトについて実施することが決定し、今後、計18件のプロジェクトについて協力していくこととなった。 |
第4回日中環境保護合同委員会の結果について | ||
第5回 (1999年) |
北京 | ダイオキシンの汚染状況の解明等に関する調査研究等の15件のプロジェクトを共同で実施することに同意した。 |
第6回 (2002年) |
北京 | ダイオキシンの汚染状況の解明等に関する調査研究等の24件のプロジェクトを共同で実施することに同意した。 |
第7回 (2007年) |
東京 | 日中それぞれの環境保全重点施策の紹介、日中水環境協力、酸性雨及び黄砂のモニタリング・ネットワーク整備と地域環境協力への活用等について意見交換が行われた。 |
第7回日中環境保護合同委員会の結果について | ||
第8回 (2008年) |
北京 | 両国の環境保全状況の紹介、農村地域等における分散型排水処理モデル事業、気候変動等について意見交換が行われた。 |
第8回日中環境保護合同委員会の結果について | ||
第9回 (2010年) |
東京 | 両国の主要な環境保全政策の進展についての紹介後、コベネフィット、気候変動、生物多様性保全、黄砂、漂流・漂着ゴミ等の協力の推進について合意した。 |
第9回日中環境保護合同委員会の結果について | ||
第10回 (2012年) |
北京 | 大気汚染に関する協力や電子廃棄物の越境移動、生物多様性、気候変動に対する協力等について、意見交換を行った。 |
第10回日中環境保護合同委員会の結果について |