トリウム系列のトリウム232、ウラン系列のウラン238、カリウム40のように半減期が長い放射性物質は、遠い昔に宇宙で作られ、地球が誕生するときに地球に取り込まれたものです。
トリウム232は鉛208になるまでに、ウラン238は鉛206になるまでに、いろいろな放射性物質に形を変え、α(アルファ)線やβ(ベータ)線、γ(ガンマ)線を出します。
炭素14も自然界に存在する放射性物質ですが、宇宙線と大気との衝突で生成された中性子が空気中の78%を占める窒素に当たって生成されたものです。炭素14はβ線を放出して、再び窒素に戻ります。
セシウム134、セシウム137、ストロンチウム90、ヨウ素131、プルトニウム239は、原子力発電所が事故を起こすと環境中に放出されることがあります。人工放射性物質の中にも、プルトニウム239のように、半減期が極めて長いものもあります。
本資料への収録日:2013年3月31日
改訂日:2019年3月31日