放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和3年度版、 HTML形式)

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第6章 事故の状況
6.3 廃炉に向けた取組と進捗

東京電力福島第一原子力発電所構内の労働環境改善について

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東京電力福島第一原子力発電所では、作業時の負荷軽減による安全性と作業性の向上を図るため、ガレキ撤去や斜面、敷地等をモルタルでカバーする等による労働環境の改善を進めた結果、一般作業服等で作業可能なエリアが、2018年6月に、構内面積の約96%に拡大しました。
なお、2018年11月からは、住民の方々が視察する際、1~4号機を俯瞰する高台へ、マスクなし・普段の服装で視察できるようになりました。
労働環境の改善等の取組とともに、被ばく線量の低減も図られています。2021年5月の平均被ばく線量は0.24mSv/月であり、線量限度(100mSv/5年、上巻P169「線量限度の適用」)から算出した値(1.67mSv/月)と比較し、十分低い値となっています。加えて、労働者の安全衛生を確保するために放射線管理だけでなく、熱中症対策、感染症対策など総合的な労働衛生管理が実施されています。また緊急作業従事者等の長期的健康管理が実施されています。
このほか、2015年5月には大型休憩所がオープンし、給食センターで作られた温かい食事の提供やシャワーの利用、コンビニでの買物など、今では一部区域を除き一般の作業現場と変わらない環境での作業が可能となっています。
また、福島第一原子力発電所作業現場の出入りを管理する施設には、万が一の事故に備えて、24時間体制で救急医療を行えるように備えています。また、外部医療施設へ速やかに搬送が必要な場合に備えて、ヘリポートも整備しています。

本資料への収録日:2018年2月28日

改訂日:2022年3月31日

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