放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和3年度版、 HTML形式)

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第2章 放射線による被ばく
2.4 線量測定と計算

様々な測定機器

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放射線は目に見えませんが、電離作用や励起作用などが知られており(上巻P45「放射線測定の原理」)、それらを利用して様々な測定機器が目的と用途に応じて作られています。上記の様々な測定機器は全て励起作用を利用しています。
食品や土壌の放射能濃度を測定するためには、γ線のスペクトルを測定できるGe検出器やNaI(Tl)検出器を鉛の遮蔽体の中に設置した測定装置が用いられます。Ge検出器は、γ線のエネルギー分解能に優れており、微量な放射能の定量に適しています。一方、NaI(Tl)検出器は、エネルギー分解能はGe検出器に及びませんが、取扱いが簡単で、また検出効率も比較的大きいことから、食品の検査に多く使用されています。
この他にも、多数のシンチレーションカウンタやGe検出器などを装着して、γ線核種の体内放射能蓄積を評価するホールボディ・カウンタや、個人の被ばくを管理するための積算型個人線量計や電子式個人線量計などが市販されています。特に、福島の事故以降、様々な電子式個人線量計が考案され、一定時間ごとの被ばく情報が簡単にモニタできるようになってきました。
(関連ページ:上巻P60「内部被ばく測定用の機器」

本資料への収録日:2013年3月31日

改訂日:2017年3月31日

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