放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和2年度版、 HTML形式)

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第8章 食品中の放射性物質
8.1 食品中の放射性物質対策

農産物に係る放射性物質の移行低減対策(2/5)-カリ施肥による吸収抑制対策-

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米等の作物では、土壌中のカリウム濃度が低い場合に、土壌中の放射性セシウムを吸収する割合が大きくなることが分かっています。
カリウムとセシウムは化学的な性質が似ているため、土壌中にカリウムが十分にあるとセシウムは作物に吸収されにくくなります。これは、根表面に発現する一部のカリウムを通す通路(輸送体)がセシウムも通すためであり、近年では、この通路を持たないイネ(セシウムを吸いにくいイネ)に関する研究報告もあります。
このため、土壌中のカリウム濃度の低い農地では、カリ肥料を十分に施用し、土壌中のカリウム濃度を一定水準以上に高めることで、放射性セシウムの吸収を抑制する対策が行われています。

本資料への収録日:2013年3月31日

改訂日:2021年3月31日

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