放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和2年度版、 HTML形式)

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第7章 環境モニタリング
7.8 海洋のモニタリング

海水の放射能濃度の推移

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放射性セシウムが付着した土壌は川を経由して沿岸まで運ばれます。
東京電力福島第一原子力発電所近傍の海水の放射能濃度は、事故直後は10万Bq/Lに上昇しましたが、希釈、拡散の効果により1か月半後にはその1,000分の1である100Bq/Lに下がり、1年半後には10Bq/L、さらに現在では1Bq/L以下にまで下がりました。
事故から半年後には、沿岸からの放射性セシウムを含んだ土壌が陸地から30kmの沖合まで運ばれましたが、沖合の測定ポイントM-C3の濃度は0.05Bq/Lと沿岸濃度の200分の1まで薄まっています。一般に、海底では放射性セシウムの一部が沈降し放射能濃度が高くなると想定されますが、2012年には海底近くでも0.008Bq/Lまで下がっており、表層や中層も下がっています。
陸地から180km離れた外洋の測定ポイントM-14では、事故から半年後でも表層の濃度が30km沖合の濃度と同じ程度の0.1Bq/Lとなっています。事故から2年後には、0.001Bq/Lとさらに2桁下がっています。
(関連ページ:上巻P187「海洋中の放射性セシウムの分布」

本資料への収録日:2014年3月31日

改訂日:2019年3月31日

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