放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和2年度版、 HTML形式)

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第2章 放射線による被ばく
2.4 線量測定と計算

線量の測定方法

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線量の測定方法の例として、NaIシンチレーション式サーベイメータを用いたγ(ガンマ)線空間線量率の測定方法を図示してあります。
測定前に機器の健全性(外観、電源、高圧)のチェックをし、その後バックグランドの測定をします(〔0.3μSv/h〕レンジ、〔30sec〕時定数に設定)。通常、バックグランド値は0.1μSv/h程度を指示します。
現場での測定は、通常地上約1mの高さで測定します。測定計数レンジを調整してメータの指示値が目盛の中央付近になるよう調整します。時定数は測定の目的に合わせて調整します。粗く広範囲の測定や高線量の場合は、時定数を少なくし、精度の良い測定や低線量の場合は、時定数を大きくします。その場所での測定を開始し、時定数の3倍程度の時間が経過してから、指示値の平均を読み取ります(例えば30秒の場合は、1分30秒後に値を読みます)。
指示値を測定条件ごとに決まっている校正定数で掛けることにより、線量当量率(μSv/h)を求めることができます。
測定器の使用上の注意点として、使用前に動作が正常かどうか確認すること、精密機器のため丁寧に扱うこと、雨天時や汚染レベルの高い区域での測定では測定器をポリエチレンシートで被うことなどがあります。

本資料への収録日:2017年3月31日

改訂日:2019年3月31日

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