放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(平成29年度版、 HTML形式)

第10章 健康管理
10.1 県民健康調査概要

県民健康調査(全体像)

県民健康調査(全体像)
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「県民健康調査」は「基本調査」と「詳細調査」に大きく分けられます。
「基本調査」では、行動記録を基に東京電力福島第一原子力発電所事故後4か月間の県民の外部被ばく線量を推計評価し、県民の健康を見守るための基礎となるデータを把握します。
「詳細調査」には、現在の健康状態を把握するための、次の4つの調査や検査があります。
1つ目は、平成23年3月11日時点で概ね18歳以下の全県民を対象とした甲状腺の超音波検査です。チェルノブイリ原発事故後に小児の甲状腺がんが多く見つかったことから、対象者には繰り返し検査が行われることになっています。
2つ目は健康診査です。避難区域等にお住まいだった方に対して、生活環境等が変わったこと等によって生じる、生活習慣病等、その予防あるいは早期発見・早期治療につなげるために健診を行います。
3つ目のこころの健康度・生活習慣に関する調査も、避難区域にお住まいだった方を対象に東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故により生じてしまった不安やこころの傷に対して、支援を行うための調査です。
4つ目の妊産婦に関する調査は、妊産婦を対象に出産や産後の育児に関して放射能を含めた様々な心配を抱える方のための調査です。
これらの調査・検査等の記録は、全県民を対象に配布する「県民健康管理ファイル」に綴じてもらうことで、個々人が健康を自己管理に役立てるように促しています。また全データをまとめた一元的なデータベースを構築し、長期にわたる知見の活用に役立てられます。

本資料への収録日:平成25年3月31日

改訂日:平成29年12月1日

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