放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(平成29年度版、 HTML形式)

第3章 放射線による健康影響
3.2 人体影響の発生機構

確率的影響

確率的影響
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細胞の突然変異で起こる影響は、一つの細胞に突然変異が起こったとしてもそのリスクが増加すると考えられています。
突然変異を起こした細胞は、ほとんどが修復されたり排除されたりしますが、一部の変異細胞が生き残り、その子孫細胞に複数の遺伝子突然変異や遺伝子発現レベルの変化が追加的に起こると、がん細胞が生じる可能性が高まります。がん細胞が増殖すると、臨床的な(身体的症状から、医師が診断する)がんとして発症します。細胞のがん化は、複数の遺伝子に変異が起こり、修復されずに蓄積された結果として生じるため、発がん影響を評価する際には、受けた線量を全て考慮する必要があります。

本資料への収録日:平成25年3月31日

改訂日:平成27年3月31日

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