放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(平成29年度版、 HTML形式)

第2章 放射線による被ばく
2.4 線量測定と計算

遮へいと低減係数

遮へいと低減係数
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空間線量率を測定する適切なサーベイメータ(上巻P45「外部被ばく測定用の機器」)がない場合は、国や地方自治体等が発表している空間線量率を基に計算することができます。屋外で受ける放射線量は、近くで計測された実測値を使います。屋内での線量率を求める場合は、近くの屋外線量率の値に低減係数を乗じて、屋内の空間線量率を推定します。
低減係数は、建物による遮へいや床下に汚染がないことなどを考慮したもので、建物の種類や放射性物質が浮遊しているか、沈着しているかによって値が異なります。例えば、放射性物質が土壌や建物に沈着している場合、木造家屋は外からの放射線を約4割に低減します。ブロックやレンガの家屋、鉄筋コンクリート家屋では、より遮へい効果が高まり、木造家屋に比べ放射線量は低くなります。また放射性物質が主に土壌表面上にある場合は、高層階になるに従い、土壌からの距離が離れるので、放射線量も少なくなります。

本資料への収録日:平成25年3月31日

改訂日:平成30年2月28日

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