放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(平成29年度版、 HTML形式)

第2章 放射線による被ばく
2.2 原子力災害

原子炉事故による影響

原子炉事故による影響
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原子力施設で緊急事態が発生し、気体状の放射性物質が漏れると、放射性雲(プルーム)と呼ばれる状態で大気中を流れていきます。
放射性雲には放射性希ガスや、放射性ヨウ素及びセシウム137のような粒子状物質が含まれることがあります。
放射性希ガス(クリプトン、キセノン)は、地面に沈着せず、呼吸により体内に取り込まれても体内にとどまることはありません。しかし、放射性雲が上空を通過中に、この中の放射性物質から出される放射線を人は受けます。これは「外部被ばく」になります。放射性ヨウ素や放射性セシウムは、放射性雲が通過する間に地表面等に沈着します。このため、通過後も沈着した放射性物質からの外部被ばくがあります。
また、放射性雲の通過中の放射性物質を直接吸入すること及び放射性物質の沈着により汚染した飲料水や食物を摂取することによっても放射性物質を体内に取り込み、内部被ばくを受けることになります。
(関連ページ:上巻P23「外部被ばくと内部被ばく」上巻P30「原子炉内の生成物」

本資料への収録日:平成25年3月31日

改訂日:平成27年3月31日

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