原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)や世界保健機関(WHO)の報告書における公衆の事故後1年間の実効線量の推定値は上の図の通りです。線量の範囲は、対象とするグループの中で、都道府県又は区域内の市町村又は避難シナリオごとの平均値の範囲を示します。
UNSCEAR2020年/2021年報告書における線量評価結果は、UNSCEAR2013年報告書と比較して小さな値または同程度の値となっています(上巻P196「UNSCEAR2020年/2021年報告書(3/8)公衆の被ばく線量評価にあたってのUNSCEAR2013年報告書からの更新」)。なお、UNSCEAR2020年/2021年報告書では、線量評価の不確かさも評価しています。
WHOの報告書やUNSCEAR2013年報告書では、線量評価の基礎となるデータの不確かさに起因する、被ばく線量評価結果の不確かさがあることが述べられていましたが、UNSCEAR2020年/2021年報告書ではより広範囲な知見が利用可能となったため、不確かさの少ない線量推定が可能となりました。
【報告書記載箇所】
・ WHO線量評価報告書(P40~45(3. Results)から作成)
・ UNSCEAR2013年報告書(Annex A,日本語版P56~57,第209~214項から作成)
・ UNSCEAR2020年/2021年報告書(ANNEX B, 日本語版P61~63, 第166~169項から作成)
本資料への収録日:2023年3月31日
改訂日:2024年3月31日
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