放射線の健康影響への過度な不安は、精神と共に身体も傷つけることがあります。
例えば自殺やアルコール依存症は体に害を及ぼします。
チョルノービリ原発事故ではストレスから自然流産が増えたとする報告があります。また、チョルノービリ原発から遠い地域でも、人工流産が増加したという報告もあります。ギリシャのチョルノービリ原発事故の影響は1ミリシーベルトを超えない程度でしたが、事故が起こった翌月には中絶した妊婦が多くなり、次の年の1月の出生児数が激減しました。出生率から計算すると、妊娠初期の23%が中絶したと推定されています。一方、ハンガリーのように、胎児の被ばく量が100ミリシーベルトを超えない場合の人工中絶が許されていない地域では、中絶は行われませんでした。
本資料への収録日:2013年3月31日
改訂日:2024年3月31日
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