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プログラム推進委員会(第3回)議事録

  1. 日時
    平成18年5月16日(火)13:00~15:00
  2. 場所   
    環境省第1会議室(合同庁舎5号館22階)
  3. 出席者
    有田芳子委員、池田正之委員、小倉正敏委員、小澤義一委員、首藤紘一委員、田保栄三委員、中下裕子委員、中杉修身委員、中村雅美委員、林公隆委員 
    (事務局)
    厚生労働省  江原室長補佐 経済産業省  辻化学物質安全室長、太田室長補佐 環境省  森下化学物質審査室長、大井室長補佐
  4. 議事次第
    (1) プログラムの進捗状況について(平成17年度)
    (2)優先情報収集対象物質リストの修正について
    (3)OECD等海外における取組の進捗状況について
    (4)その他
  5. 配布資料
    資料1 委員名簿  
    資料2 第2回プログラム推進委員会議事録(案)  
    資料3 第2回委員会以降の活動状況について  
    資料4 優先情報収集対象物質リストの修正について  
    資料5 OECDにおけるHPV点検プログラムの進捗状況について
  6. 議事 開会
    • 江原室長補佐 本日は御多忙のところ、お集まりいただき、誠にありがとうございます。 2名ほど遅れていらっしゃる先生がいるようですが、定刻を過ぎておりますので、ただいまから、第3回の「官民連携既存化学物質安全性情報収集・発信プログラム推進委員会」を開催させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
      本日の委員の御出欠ですが、安井委員からは欠席との御連絡をいただいております。安井委員を除く10名の先生方が出席予定とのことですが、中杉先生、中村先生が遅れていらっしゃるものと思います。
      また、メンバーでございますが、社団法人日本電機工業会の越智委員が退任されまして、小澤委員が着任されました。小澤先生、一言ごあいさつのほど、よろしくお願いいたします。
    • 小澤委員 日本電機工業会の小澤でございます。よろしくお願いします。
      名簿にありますように、今年度から日本電機工業会と電子情報技術産業協会が合同で委員会を持つということになりまして、そちらの委員会からの出席になりますので、よろしくお願いします。
    • 江原室長補佐 事務局の方でも昨年夏に人事異動の方がありまして、環境省の化学物質審査室に森下室長が着任されましたので、一言お願いいたします。
    • 森下室長 森下でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
    • 江原室長補佐 本委員会の公開でございますが、前回、前々回と同様に公開として、あらかじめ御連絡いただきました傍聴者の方々は傍聴者として参加されております。
      なお、本日の資料並び議事録を後日公開させていただきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
      では、本日の全体の議事進行につきましては、池田委員長にお願いしたいと思っております。池田先生、どうぞよろしくお願いいたします。
    • 池田委員長 承知しました。池田でございます。まずごあいさつを申し上げないといけませんでした。
      それでは、議事次第に従いまして、本委員会を進めさせていただきたいと存じます。
      最初に事務局から、本日の配付資料の確認をお願いいたします。
    • 江原室長補佐 資料でございますが、右上に「官民連携既存化学物質安全性情報収集・発信プログラム 第3回プログラム推進委員会」というのがございまして、その右下に小さく資料1~3と番号が振ってあります。
      まず議事次第がございます。1枚紙でございます。
      資料1といたしまして、委員名簿。
      資料2といたしまして、前回の議事録でございます。「第2回プログラム推進委員会議事録(案)」でございます。
      資料3といたしまして、こちらも1枚紙でございますが、裏面もございます。「第2回委員会以降の活動状況について」という資料でございます。
      資料3には実は別添1~5までございます。別添1は1枚紙で、これはチャレンジプログラムのお知らせの紙でございます。
      別添2でございますが、これは若干厚めの横のものでございまして、このプログラムに対していただいた御意見を付けさせていただいております。
      実は資料に不備がございまして、先生方にお配りさせていただいておりますものは差し替えさせていただいているのですが、傍聴者の方々にお配りしているものは偶数ページが抜けております。大変恐縮でございますが、御入用の方は受付にいらしていただければ、差替版を差し上げることができますし、また、これはウェブサイトに公開されておりますので、打ち出すことも可能かと思いますので、よろしくお願いいたします。申し訳ございませんでした。
      別添3といたしましては、これはパワーポイントの図で上下2つずつになっているものでございますが「スポンサーマニュアル(概要)」でございます。
      別添4といたしまして、これは1枚紙でございますが「Japan チャレンジプログラムスポンサーの登録状況について」というまとめ紙でございます。
      別添5といたしまして、若干厚めのものでございます。縦で左上をとめてあるものでございますが「国による既存化学物質点検状況一覧」。少々小さくて見にくくて恐縮ですが、平成18年5月16日版となっております。
      資料の番号の方に戻りまして、資料4といたしまして「優先情報収集対象物質リストの修正について」。
      その別添リストとしまして、若干厚めのものが付けてございます。
      資料5といたしまして、2枚紙でございますが「OECDにおけるHPV点検プログラムの進捗状況について」。以上の資料でございます。
      参考資料1といたしましては、環境基本計画の抜粋。
      参考資料2といたしまして「米国の既存点検の状況(米国HPVチャレンジプログラム)」でございます。
      少々長くなりまして恐縮でございますが、以上でございます。
    • 池田委員長 委員の先生方のお手元、あるいは傍聴の方のお手元に、今、御紹介のありました資料が届いておりますでしょうか。もし不備がございましたら。よろしゅうございますか。
      それでは、資料はお手元にあると理解させていただきまして、早速ですが、議題に入りたいと存じます。本日は議題として3つございます。
      まず第1の議題です。昨年の第2回推進委員会以降の官民連携既存化学物質安全性情報収集発信プログラム、通称Japan チャレンジプログラムの進捗状況につきまして、事務局から資料に基づいて御説明をいただきたいと存じます。どうぞお願いします。
    • 大井室長補佐 それでは、御説明申し上げます。資料3をごらんいただけますでしょうか。
      資料3といたしまして「第2回委員会以降の活動状況について」、まとめさせていただいております。
      大きく4点ございます。まず1点目としまして「Japan チャレンジプログラムの決定と開始」ということでございます。過去2回、昨年3月と4月に開催されました推進委員会からの御助言、その後に実施しましたパブリックコメントにおける御意見を踏まえまして、平成17年6月1日から官民連携既存化学物質安全性情報収集・発信プログラム、Japan チャレンジプログラムを開始させていただいております。
      その際に国内の製造輸入量が1,000 トン以上の有機化学物質につきまして、優先情報収集対象物質リストという形で公表させていただきまして、それらの化学物質の安全性情報を収集するスポンサーの募集を開始したところでございます。
      これにつきましては、別添1と2を付けさせていただいております。別添1に関しましては、昨年6 月1 日に厚生労働省、経済産業省、環境省3省で同時発表させていただいた、「Japan チャレンジプログラムの決定と開始について」というお知らせでございます。
      また、別添2につきましては、別添1の資料にも付けさせていただいたものですが、本日パブリックコメントにおいていただいた御意見、すべての御意見を網羅的に書かせていただいております。その御意見に対する対応ということで、御回答を申し上げたところでございます。
      続きまして、2点目としまして「事業者への周知等」ということでございます。このプログラムの立ち上げに当たりましては、3省の方から800 を超える関係事業者、22の関係事業者団体あてにレターを送付いたしまして、プログラムの立ち上げ、スポンサーの募集について、お願いをしておるところでございます。
      また、プログラムの円滑な推進を図るために、昨年7月になりますけれども、プログラムの概要、プログラムの参画に関する具体的な進め方ということにつきまして、3省主催の説明会をしております。
      さらに、日本化学工業協会様からの依頼を受けまして、事業者団体主催の説明会におきましても、3省の方から本プログラムに関する説明を行っているところであります。
      その際にはスポンサー登録、情報収集をしていただいて、最終的に報告書を提出いただくという一連の作業を実施するに当たっては参考にしていただくということでございまして、スポンサーマニュアルというものを作成し、公表しております。これが別添3になります。
      申し訳ございません。別添3なのでございますけれども、これもコピーに不備がございまして、偶数ページが抜けるような形になってございます。これにつきましては、委員の皆様にお配りしている資料についても、そのような形になっておるかと思います。
      これにつきましては、差替版を御用意したいと思いますので、会議が終わるまでには皆様のお手元に届くようにしたいと思っております。申し訳ありませんでした。
      資料3の方に戻りまして、報告の様式の作成ということでございます。平成17年、昨年11月に実際に各企業、各事業者の皆様方に安全性情報を収集していただく計画書、それから、情報収集結果の報告の際に必要な様式、テンプレートを作成するために、昨年11月、その様式案の説明会というものを開催いたしました。
      また、その様式案に試行的に記入をいただいて、実際にその様式の使い勝手について、いろいろ御意見をいただくというトライアルについても、昨年の秋から実施をしております。
      今年の3月、2か月前になりますが、そのトライアルの結果を踏まえまして、作成したテンプレート案につきましては、再度説明会を開催しております。その際にも、またいろいろコメントをちょうだいしておりまして、そのコメントを踏まえまして、現在、最終的なテンプレートの確定という作業を進めておりまして、近日中にこのテンプレート様式案につきましては、関係事業者に対して周知をしたいと思っております。
      3点目「スポンサーの登録状況」でありますけれども、これまでに2回、スポンサー登録状況ということで、3省から公表させていただいております。1回目は昨年10月。これは9月末までのスポンサー登録状況について、第1回目の公表をいたしました。また、今年1月には17年末までのスポンサー登録状況について、2回目の公表を行っております。その後、更に1月以降、事業者から引き続き登録が行われておりまして、現在の最新の数字というものが別添4にまとめております。
      別添4の1枚紙をごらんいただけますでしょうか。「Japan チャレンジプログラムスポンサー登録状況について」ということでありまして、ここに書かれておりますとおり、全体として62社、3つの団体から参画を得ておりまして、合計78の物質について、スポンサー登録が行われているところでございます。
      もう少し詳細を申し上げますと、そのうち12件につきましては、コンソーシアムということで、複数の事業者が共同してスポンサーとなるような形での情報収集というものが12件ございます。
      各社のスポンサー登録状況につきましては、別添4にまとめておりますけれども、8物質、花王さんを筆頭にしまして、6物質、5物質、4物質とそれぞれ複数の物質に手を挙げていらっしゃる方々もいらっしゃいますし、また全体としては、このリストに載っているような格好で62の企業、3つの団体からスポンサー登録をいただいているところでございます。こうした登録状況につきましては、今後も定期的に公表していきたいと考えております。
      最後に4点目になります。資料3に戻っていただきまして「国による化学物質安全性情報の収集」ということでございます。
      平成17年度、昨年度でございますけれども、既存化学物質の安全性点検といたしまして、分解性・蓄積性に関する試験を34の物質、人への健康影響に関する試験を17物質、生態影響に関する試験を82物質について、行っております。
      なお、これらの数字につきましては、分解蓄積性、人健康影響、生態影響、それぞれのうち、初期評価を行うに必要な試験項目をすべて調査済み、あるいは調査着手済みというものについて、数字を挙げさせていただいております。
      このほかに一部の試験項目だけについて調査している、あるいは調査着手済みといった物質もございます。そういったすべての物質のリストを今回、別添5ということで、資料として付けさせていただいております。物質名が英語のままで恐縮でございますけれども、こういったような格好でかなりの数の物質について、国の方での既存点検の方も進めているところでございます。
      なお、参考までに、平成16年度末までの点検済み物質数に関しましては、分解性・蓄積性が1,455 、人健康影響が275 、生態影響が438 となっております。以上が資料3になります。
      あと、参考資料といたしまして、参考資料1に環境基本計画の抜粋を付けさせていただいております。この場をお借りしまして、簡単に紹介させていただければと思うのですが、この環境基本計画は、先月4月7日に閣議決定されたものでございまして、平成6年、12年に続きます、第3次の環境基本計画ということになります。
      その中では10の政策分野について、重点分野政策プログラムということを掲げておりますけれども、その中の1つに「第5節 化学物質の環境リスクの低減に向けた取組」ということで、掲げさせていただいておるところでございます。そこの部分の抜粋をすべて付けさせていただいております。
      ページをめくっていただきまして、5ページになりますけれども、その化学物質、この分野の中の更に重点的取組み事項ということで、5ページの下の段落になります。「(2)科学的な環境リスク評価の推進」というところで、このJapan チャレンジプログラムについても言及させていただいておる次第です。
      資料の御説明は以上になります。どうぞよろしくお願いいたします。
    • 池田委員長 ありがとうございました。第2回の推進委員会の後、パブリックコメントを経まして、Japan チャレンジプログラムがどのように進んできたかについての御説明がございました。
      ただいまの御説明につきまして、何か質問や御意見、あるいはこの部分を聞き落としたけれども、もう一度確認したいとか、いろんなことがあろうかと思います。どうぞ御遠慮なく御発言くださいませ。
      よろしゅうございますか。どうぞ。
    • 小倉委員 日化協の小倉でございます。ちょっと確認をさせていただきたいんですが、別添4の登録状況のところでございますが、ここで2.の(1)のスポンサー企業。その中に括弧内が「括弧内は過去OECD/HPVプログラムに貢献した物質数」というのがございます。 それから、一番最後のところに参考として「過去のOECD/HPVプログラム等に貢献した企業」というのがございますが、これは今回のJapan チャレンジへの対象品目についての数字なのか、あるいはOECD/HPVプログラム全体の企業のものなのか。そこのところの確認をお願いしたいです。というのは、多分全体としますと、企業の数がもう少し多いのではないかと思っていますので。
    • 太田室長補佐 ただいまの御質問でございますが、まず過去、OECD/HPVプログラムなど、国際的な取組みに貢献をされた分については、これは各企業からの御報告ベースで集計をさせていただいております。
      ですので、会社によっては、このリスト内の物質でこれだけやりましたという形で御報告くださった方もいらっしゃいますし、リストには載っていないけれども、自分の会社ではこんな物質を取り扱っていて、これだけ貢献していますという形で御報告いただいている場合もございます。
      したがいまして、過去の物質数につきましては、1つは必ずしもリスト内の物質に該当するものばかりではないということ。
      もう一つは、各社から御連絡をいただいたベースでございますので、それぞれ各社御判断の基準が違う部分があるかと思います。例えば、過去報告した分については、別に今回わざわざ言わなくてもいいよというお考えの方もいらっしゃったかもしれませんし、あるいはリスト内だけ報告しますという方、あるいは今までやったすべてを是非この機会に世の皆様に知っていただきたいという、いろいろな形がありますので、こちらにお寄せいただいた情報をそのまま集計させていただいております。
      この括弧の参考として、こういう形になっておりますのは、実はここに挙げられている企業の皆様はJapan チャレンジプログラムのスポンサーという形で今回手を挙げていただいた方ではないけれども、過去に国際的な取組みにこんな形で貢献していますということで御報告をいただきましたので、別の表という形で集計をさせていただきました。
    • 池田委員長 よろしゅうございますか。
    • 小倉委員 はい。
    • 池田委員長 ほかにもどうぞ御質問がございましたら。よろしいでしょうか。コアインフォメーションは78物質、スポンサーがあったという部分だと思います。
      格別ほかには御質問などございませんようですから、これらの諸点を踏まえまして、Japan チャレンジプログラムのさらなる発展に向けて、産業界の皆様方も、あるいは政府の関係者の方々も努力を続けていただきたいと存じます。現状報告というのは、以上で終わらせていただきます。
      続きまして、議題2に移らせていただきます。「優先情報収集対象物質リストの修正について」です。これはどの資料をごらんいただければよろしいですか。
    • 太田室長補佐 では、資料4の方に従いまして、御説明申し上げます。資料4を御参照いただければと思います。
    • 池田委員長 お手元に資料はございますでしょうか。では、お願いします。
    • 太田室長補佐 それでは、御説明申し上げます。優先情報収集対象物質リストは、CAS番号ベースで、平成13年度の実績として国内年間製造・輸入量が1,000 トン以上の有機化合物をリストアップしたものでございます。昨年の第2回推進委員会で、このリストを初めて公表いたしまして、パブリックコメントなども通じまして、リストの方を世の中に出していきましたところ、実はその平成13年度実績報告をした際に間違いがあったという御報告が事業者の方から寄せられました。
      これらを踏まえまして、この下のリストにございます、21の物質について、リスト自体の修正をさせていただきたいと思います。間違った報告というのは大きく3つぐらいパターンがございまして、1つは数量を間違えましたというものです。
      何で間違えてしまったかという理由は、こちらの「誤報告の理由」というところに書いていますが、割とありますのが、小数点の位置を間違えてしまったというものです。これは私どもの方で3年に1度、実態調査をさせていただいているんですが、この13年度の前の10年度の実態調査の際は、実は小数点一けたまで、0.1 トンまで事業者の皆様に御報告をお願いしたいんです。
      しかし、その0.1 トンまでというのは煩雑でもあり負担でもあるというお声もありまして、13年度は1トン以上ということで御報告をお願いいたしました。そうしましたら、ちょっと事業者の方の中で混乱をされて、10年度の様式のまま届出をされてしまって、数字は13年度だったんですけれども、小数点があると思って書かれていたとか、そういう形でけたがずれてしまったというようなことがございまして、そういう物質が「記入間違い(小数点)」という格好で書いておるものでございます。
      そのほかのものにつきましては、例えば、CAS番号が間違っていたとか、あるいは官報番号ベースで大体整理をしておりまして、官報番号の方がくくりが大きいので、CAS番号とそうそうずれることはないんですが、官報番号上は幾つかにまたがっていて、CAS番号は1つであった。あるいは逆に官報番号上は1つなんだけれども、CAS番号は複数で、CAS番号を全部書く必要があるとは思わなかったので、代表的なCASを書いていたとか、いろいろな間違いがございまして、最終的には1,000 トンに13年度実績で満たなかったということが確認されました物質が14物質ございます。
      この14物質につきましては、1,000 トン未満であったということですので、リストの方から外させていただくようにさせていただきたいと考えております。また、CAS番号が間違えていたというものが4つほどありまして、この4つにつきましてはCAS番号の修正ということをしたいと思っております。
      また同時に記入漏れというのもございまして、特に混合物などの場合のようなんですが、13年度報告のときには、ちょっとこの物質を載せるのを忘れてしまいましたというのがありましたので、それが3物質ございます。ですので、リストに3物質を追加するということで、最終的には元のリストに666 の物質がございましたのですが、これを今回の修正を踏まえまして、653 物質という形にリストの訂正をさせていただきたいと思います。
      ちなみに追加的な情報で申し上げますと、この別紙リストの方に653 の物質にしたものが今、出ておるんですけれども、この中で国際的な情報収集状況ですとか、今回のJapan チャレンジプログラムで、国内で手を挙げてくださったとか、そういうことを併せまして、情報収集のめどが立っている物質、これが現在588 ございます。現時点では大体65物質が、まだめどが立っていないということでございまして、今後とも事業者の方からの積極的な参加をお願いし、呼びかけてまいりたいと思っております。
      以上でございます。
    • 池田委員長 ありがとうございました。ただいまの御説明につきまして、御質問はございましょうか。どうぞ。
    • 中杉委員 今、御説明をいただいたのを聞き漏らしたかもしれないんですが、今の表の中で3番目と4番目は「重複」と書いてございますけれども、これはどういう意味ですか。
    • 太田室長補佐 「重複」というのは、製造輸入をした数量と出荷した数量を両方書いてしまったというケースがございます。テクニカルなことで恐縮なんですが、実は製造の欄と輸入の欄が両方あるんですけれども、その製造と輸入のところに例えば、製造した数と出荷した数を書いてしまった。これはダブルカウントになっておりまして、足すと確かに1,000 トンを超えてしまうんですが、実はそんなにいっていなかったということでございます。
    • 中杉委員 その御説明はわかりましたけれども、例えば、キャプタンなどは農薬ですから、当然いろんな情報というのはものすごくそろっているはずで、これは農薬の登録のときに開示されるのではないんですけれども、そういう意味では残念だなという感じで、これはルールでございますので、何とも言えないんですけれども、どういう意味かということでお聞きしただけです。
    • 池田委員長 ほかにも御質問、あるいはコメントはございましょうか。どうぞ。
    • 小倉委員 先ほど、660幾つかのリストの中で588ぐらいが既に評価予定というお話をいただいています。
      私どもも全体の進捗をフォローしております。日化協で大体このJapan チャレンジに、ほぼ専任に近い形で3名ばかり当てて、企業ともいろいろお話をさせていただいていますけれども、例えば、いわゆる暴露という観点からしますと、例えば、生産量のランクですね。これも1つの目安になろうかと思うんですが、現在、例えば、ここの660幾つの別紙リストの上で、評価済み、あるいは評価予定。このOECDの評価予定というのも、現在これは世界の共同でやっておりますけれども、ほとんど7割ぐらいが産業界がタッチしております。
      そこにこの生産量のランクを考えますと大体95%近いところが、今回そのデータが出てくる形となります。そういう意味では、1つの見方でございますけれども、Japan チャレンジとしての進捗という意味では、数の上では先ほどのまだ半分ということではございますけれども、それなりの成果が上がりつつあるのではないかと思っております。今後とも努力いたしますけれども、現在のところは非常に政府3省とも連携させていただきまして、うまく連携が進んでおると理解しております。
    • 池田委員長 ありがとうございました。どなたかから御質問が出るかもしれないと思っておりました。引き算した残りの物質はどうなるのというのが、どこかで出てくるかと思いまして。どうぞ。
    • 中村委員 非常に不勉強で申し訳ありません。中村でございます。
      今、池田委員長がおっしゃったように引き算をして、その後はどうなるのということの疑問が1つです。教えていただきたいのは、優先情報収集物質のリスト。今、小倉さんの説明でちょっとわかったんですけれども、足し算、引き算をして653 になって、588 がカバーされて、65がまだこれから、めどが立っていないのであるというお話です。
      その65をどうするかということと、先ほど、資料3の2のところですが、プログラムのスポンサーを募って情報収集を要する物質の約5割に当たりますというのを確認させていただきたいのですが、これは量ベースなのかスポンサーの数ベースなのか、その辺の確認をしたいと思っていまして。2つ目の質問ですけれども。
    • 太田室長補佐 2つの御質問ですが、これは物質ベースで数えております。実はリストが1年経つと、国際的にも何物質が更に情報収集にめどが立ったというものもございますし、この何割という数え方が適切かどうかというのがございますが、昨年の段階でまだめどが立っていなかったものでベースを考えると、大体半分ぐらいという感じでございます。
    • 中村委員 重ねてよろしいですか。めどが立っていない物質がまだあるんですが、これは今後、スポンサー企業が表れない限り手付かずになるのか、あるいは国が責任を持って、今のところ65をやられるのか。その辺のことをお伺いしたいと思うんです。
      というのは、プログラムの最終目標年度が2008年で平成20年と理解しておりますが、その辺のめどが立つのかどうかということは非常に気になるんですけれども、どうでしょうか。
    • 池田委員長 今後の進行状況について、御紹介くださいますか。
    • 小倉委員 私どもはこのプログラムにかなり関わっておりますので、コメントさせていただきます。現在、確かに政府の方に正式にスポンサー登録を入れておりますのは、この数でございます。ただ、日化協の方にも、これはどうしましょうか、あるいはこれは考えているんですけれどもというような御相談はかなりいただいています。
      ただ、個別の物質になりますと、やはり個別の事情がございます。といいますのは、例えば、昨年もお話が出ましたけれども、いわゆるほかの法律でカバーされていて、その取扱いをどうするかという点。これは一応3省とも個別の事情を踏まえながら御相談ということになっておりまして、そういう意味で正式にまだスポンサー登録に至っていないというものがございます。
      もう一つは、これはビジネスの判断ということになりますけれども、ある製品では最近どんどん生産量が落ちてきています。これは例えば、海外の追い上げとかです。そういう意味で、その事業からすると、例えば、撤退も含めて、日本でどうするかというふうな事業判断を迫られるケースが将来近いうちにあるかもしれません。では、こういうものについて本当にデータを取るかという問題もあります。
      もう一つは、御存じのように、ちょうど今の予想ですと2007年以降、いわゆる欧州の新しい規制のREACHがスタートいたしますので、どうせそのときに欧州の状況に合わせたデータ取りをしないといけないという事情の物質もございます。
      そうしますとそういうものは今はまだ待ってほしい、国際的なコンソーシアムを立ち上げるようなタイミングで一緒にやりますので、という事情を抱えているものもございます。
      ということで、私どもも製造者がわかる範囲のところで、個別にいろいろなお話を聞きながら進めておるわけですけれども、確かに本当に今、何も付いていないというのもございます。今後そういうものをどうしていくかというのが課題ですが、企業の方もコストを度外視、あるいはビジネスを度外視でやるというのは無理でございますから、個別にその状況を見ながら進めて行かざるを得ないという点も御理解いただきたいと思います。順次そういう格好での努力はしております。
      もう一つは、これは是非政府にお考えいただきたいと思うのは、やはり中小企業という立場で、どうしても1社では体力がないというケースもございまして、こういう物質を今後どういうふうに進めていくか、できれば政府の御支援をいただきながら、進められないかなという希望は持っております。そんな実態でございます。
    • 池田委員長 追加情報をありがとうございました。議題2に進んでいるつもりが、一部分また元に戻って恐縮ですが、2つは非常によく連動しておりますので、お許しをいただきたいと存じます。
      ほかにも御意見あるいは御質問はございましょうか。
      そうしますと、昨年の第2回の推進委員会で2008年までの優先情報収集対象物質CASベースで国内年間製造輸入量が1,000 トン以上の有機化合物ということでございますので、本日の追加情報で若干の修正が、リストを修正するということで御了解いただいたとして、よろしくお願いございますでしょうか。
      (「はい」と声あり)
    • 池田部会長 ありがとうございます。とんとん拍子で進んでおりますが、議題3に進ませていただきます。「OECD等海外における取組の進捗状況について」、事務局から御説明をお願いいたします。
    • 江原室長補佐 では、資料5に基づきまして、OECDにおけるHPVプログラムの点検の進捗状況。あと、諸外国の方でございますが、大変申し訳ございませんが、今回、米国がメインになっております。そちらにつきまして、そちらは参考資料2に基づきまして、御説明差し上げたいと思います。
      まず資料5の方でございますが、プログラムの全体の進捗状況ということでございまして、OECDのHPVプログラムがどのように今、進んでいるかというところを御報告いたします。
      1の一番下の行に「673 物質の評価が実施されたところ」とございますが、これはSIAMという専門家の会合の方で、この物質の評価が完了しましたとなっている物質でございまして、この673 のうち、順次出版物になって出版されて公開されていくという手続を踏んでいるところでございます。
      全体の数でございますが、こちらは2の方で御説明した方がいいと思いますので、2の方に進めさせていただきます。日本の方、プログラム全体と表1の方をごらんいただきまして、プログラム全体といたしまして、情報収集中または文書作成中。これがSIAMにかかる前、専門家会合にかかる前の物質というふうでございます。
      下の方がさきに申し上げました評価が完了したものでございまして、その内数と括弧で書いてある329 というのが既に出版物となって公表されているものというものでございまして、残り結構250 ぐらいあるのですが、そちらは最終的に専門家会合での評価を受けた後に、若干微修正などを行っていて、今後出版すべく待って待機しているという状況でございます。
      戻りまして、上の行の方の「情報収集中又は文書作成中」というものがございますが、こちらはスポンサーといいますか、国なりICCAイニシアティブということで、企業の方々にスポンサーになっていただきまして、情報収集、文書作成を行っているというものでございます。
      こちらは両方合わせますと計のところでございまして、プログラム全体といたしましては、1,991 物質につきまして、現在何らかの対応がなされているという状況でございます。 日本の方でございますが、日本といたしましては、まず真ん中からごらんいただきたいんですが、現在、日本はSIAMで114 物質を提出しているところでございまして、そのうち、かなり成績はいいと思いますが、92物質が既にもう出版されているというところでございます。
      情報収集または文書作成中といたしまして、77ということでございます。日本といった場合には日本政府がやっているもの。それから、日本の企業の方でスポンサーとなってやっていただいているもの。その場合、政府の方がレビューをして、OECDに提出するということになっているわけでございますが、合計いたしまして191 と、かなりの数を協力しているというところでございます。
      次に3に移らせていただきまして「(1)カテゴリー評価の進展」でございますが、最近の情勢といたしまして、OECDの目標とされておりますOECD諸国の高生産量の化学物質が5,000 物質というところでございます。このうち、この資料には後の方で出てくるんですが、OECDにおきましては今まで500 ちょっと完了してきたところでありますが、2004年~2010年までで更に1,000 物質を進めようという目標が立てられているところでございます。
      これらの物質を行うには、多額の費用、時間、またはあと動物実験なども行わなくてはなりませんので、動物の命が必要であるというところでございますが、これらの問題というのを解決して、できるだけ効率的に進めるために、類似している物質につきましては、毒性が類推できる限りにおきまして、カテゴリーということで一括的に評価する。全体にデータがなくても、科学的、理論的に類似しているというようなものにつきましては、一部の物質については毒性データなどがなくても評価をしていこうということでございまして、これで1つのまとまりをカテゴリーと呼んでいるところでございますが、今までに84カテゴリー、合計433 物質のスポンサーが決定しておりまして、44カテゴリーにつきましては評価が実施されているところでございます。
      日本におきましても、昨年御紹介させていただきましたカテゴリーの研究班などにおきまして、日本版チャレンジプログラムにおけるカテゴリーの利用につきまして、現在検討しているところでございます。
      (2)でございますが「ICCAの参加方式の追加」でございます。こちらは前回も御説明させていただきましたとおり、1999年、もう7年前になりますが、ICCA化学物質製造事業者の方の御協力をいただきまして、スポンサー国とともにSIARなどの評価文書を作成していくというところでございまして、現在OECDで評価されておりますこの物質のうち、かなりの部分をICCAイニシアティブが占めているという状況でございます。
      参考といたしまして、これは昨年も付けさせていただきました「OECDにおけるHPV点検プログラムの概要」ということで、資料として付けさせていただいているところでございます。状況変化はございません。イニシャルアセスメントということで、28日間の動物試験ですとか環境への試験など、物化性状、そこら辺をレポートにいたしまして、初期評価を行っていくというところでございます。
      日本版チャレンジプログラムといたしましては、このOECDのHPV点検プログラムとほとんど一緒のデータを取っていくというプログラムということで進めさせていただいているところでございます。こちらにつきましては、以上でございます。
      続きまして、参考資料2につきまして、御説明したいと思います。
      こちらは米国のチャレンジプログラムの現状でございまして、これは昨年のプログラム推進委員会の方に配付させていただきましたものとほとんど一緒でございます。
      1998年にゴア元副大統領の指導によって、このプログラムが開始されたということでございますが「2.対象物質」というところの真ん中辺りに450 トン以上の化学物質、約2,800物質が当初対象とされたとなっております。
      プログラムの概要については御存じのとおりですので、裏側をごらんください。「3.進捗状況」と書かれているところでございます。これは2004年7月のデータで恐縮ですが、約四百社及び100 の会社のコンソーシアムということで、約2,200 物質のデータ収集が進められているというところでございます。
      「一方」という2段落目のところでございますが、その当時、試験計画が提出されていない物質が48物質あったというところでございます。それから、スポンサーの表明がない2002年の製造量が100 万ポンド以上のもので、スポンサー表明のない37物質については有害物質規制法TSCAでございますが、これに基づく試験の実施を要請しているという状況にあるそうです。
      「4.今後の予定等」でございますが、2005年3月に米国化学工業会の方でHPVプログラムの延長プログラム。これは自主的プログラムというふうに実施を発表いたしまして、更に500 物質につきまして、2010年までに有害性の初期評価、使用・暴露実態に対する情報について、情報収集を行うことを予定しているというところでございます。
      その次のページに英文で、日本語の概要がなくて大変恐縮ですが、これはUSEPAがスポンサーをしておりますウェブサイトから取ったものでございます。NEWMOAというThe Northeast Waste Management Officials′ Association という、これは財団みたいなものだと思うんですが、ちょっと詳細はわからないのですが、そこに委託しまして、USEPAが実施しているシンポジウムのようでございます。
      こちらは本年12月12日~14日にテキサス州でオープンのシンポジウムを開催するということを予定しておりまして、その際にHPVプログラムでの進捗状況ですとか、そのHPVで得られた物質の情報をどうやって提供している、それをどうやって関係者にわかりやすく、しかもアクセスしやすく提供していくかということなどを、関係者すべて含めまして、参加していただきまして、そこで議論をしていこうというシンポジウムを予定しているということですので、御紹介いたします。
      詳細につきましてはまだ出ていないので、これだけの情報しかないんですが、今後のHPVプログラムでの得られたデータをどのように提供していくかという、非常に面白いシンポジウムになるのではないかと思っています。
      以上でございます。
    • 池田委員長 ありがとうございました。
      OECDのHPVプログラム、特にUSEPAのHPVチャレンジプログラムについて、御紹介がございました。御質問がございましたら、どうぞ承りたいと思います。
      1つ質問してよろしいですか。言葉じりをつかまえるようで恐縮ですけれども、資料5の1ページ目の「3.最近の状況」のところです。OECDの場合の生産量はポンドでなくて、1,000 トンですね。その中でカテゴリーからアプローチを始めましたと。その一番下のところに「44カテゴリー(237 物質)の評価が実施されたところ」とありますけれども、これで評価を行って、その結果はもう既に了解された。つまり出版待ちという段階にあるのか、現在評価進行中という段階にあるのか、どちらかおわかりになりますか。
    • 江原室長補佐 申し訳ございません。評価は実施されたものと認識しておりましたが、そこは確証が持てませんので、また確認させていただいて、御報告差し上げたいと思います。
    • 池田委員長 カテゴリーからのアプローチは新しくて、よくいえばチャレンジングです。が、場合によっては非常に評価が難しい部分があるだろうと思います。それでお伺いした次第です。
    • 江原室長補佐 数としましては、かなりの評価がされていると認識しておりますので、これは評価済みだと思うんですが、一応念のため確認させていただきたいと思います。
    • 池田委員長 ありがとうございます。ほかにも御質問がございましたら、どうぞ。
    • 中杉委員 今のカテゴリーのところですけれども、44カテゴリーで237 物質。その237 物質がすべてそれぞれがHPVなのか。HPVがあって、それに達していないものも含まれているのか、そこらの状況はおわかりになりますか。
    • 江原室長補佐 これはすべてHPVではございません。HPVを必ずカテゴリーの中には含んでおりますが、類似物質を並べてみますと、どうしてもHPVのものとHPVでないものがひとくくりになってくる。
      HPVのものだけ選んで評価してもいいのですが、それですと余り効率的ではないので、せっかくですから、HPVでないものも一緒に評価してしまいましょうということでございまして、この232 物質の中でかなりの部分に低生産量のものもかなり含めていると思います。
    • 中杉委員 このプログラムについては全然外の話なんですけれども、このところ化審法の審査をさせていただいていると、ちょっと構造が変わったもの、類似物質というのがたくさん出てくる。このレベルよりは当然もっと下のレベルで出てくるですけれども、そういう一つひとつが基準を下回っているのを併せてやると、超えてしまうようなことが出てくる。将来的な課題しては残るのかなということが行われれば、非常にいいなと思いました。
    • 池田委員長 どうぞ。
    • 小倉委員 カテゴリーアプローチでございますけれども、今回、日本の中でもこのJapan チャレンジでも、先ほど御紹介がございましたカテゴリー研究班というのをつくっていただきまして、私どももこれでかなり日本の中でもカテゴリーの進め方というのが今後も進めていけるだろうと期待しております。
      非常に政府の方からもいろいろなサジェスチョンをいただきながら、今のところ、うまくカテゴリー化の数が増えていっております。
      一方で、私どもとしましては、このカテゴリーを今、先生がおっしゃいましたように、HPVのみにかかわらず、これはHPVだけですと、先ほどみたいにいろんな個別の事情を抱えているものもございますし、一方でそのカテゴリー化をすれば、1,000 トン以下でもいわゆるLPVで同じ手法で、もっとコストもかけずに一緒に評価をやった方がいいというのもありますので、私どもも各企業の方々にそういう観点からの追加物質を是非お考えくださいとお願いしています。
    • 池田委員長 ありがとうございます。ほかにも御追加あるいは御発言がありましたら、御遠慮なく。どうぞ。
    • 林委員 まだプログラムが始まって1年ということなので、スポンサーが付かない物質をどうするかという議論は早いのかもしれませんけれども、そういった物質をどうするのかという議論は、この委員会の議論する範囲に入るんでしょうか。
    • 池田委員長 委員会の守備範囲というか、活動範囲というか、そういう議論ですね。これは事務局からお話しくださいますか。
    • 辻室長 それでは、事務局の方から少しお答えいたしますと、当初このプログラムを始めたときにも説明しましたとおり、1,000トン以上の有機化学物質をターゲットとして、このプログラムをスタートしました。そして、3年ぐらい経った時期で中間評価をやろうと思うんです。今は、まだ1年ということで、先生の御指摘のように、まだスタートしたばかりで、これからの推移を見守るというのは非常に大事だと思うんです。
      この1,000 トン以上の進み具合を3年間こうやってウォッチをしまして、その中でもっとこうすべきだとか、ここはこういうふうに書いた方が効率が上がるというのは、多分今後いろいろ出てくるかと思うんです。
      Japanチャレンジでは、優先対象物質を決める際に、1,000トン以上の有機化学物質ということで進めています。2008年度のプログラム終了以降、これまで対象にならなかった物質について、どのようにやっていくのかについて、考えなければなりません。それぞれの生産量、輸入量の区分に応じて、どういう項目を取っていくか。あるいはそのやり方は全ての化学物質でやるのか、それとも一定の更にカテゴライズしたものをやるのかというのを1,000 トン以上の進み具合を見て、その中間評価などの評価もしていこうと思っています。当然この推進委員会にお諮りして、先生方の意見も踏まえて、今後の進め方というのは検討していきたいと考えております。
    • 池田委員長 よろしゅうございますか。
    • 林委員 ありがとうございました。
    • 池田委員長 どうぞ。
    • 中下委員 先ほど、小倉さんの方からも話が出ておりましたけれども、既に既存法の下で届け出られているデータがありますね。そういうものについては、今のところはどういうふうな扱いになっているというのは、もうお話ができておりますでしょうか。
    • 池田委員長 既存化学物質についての情報という意味ですか。
    • 中下委員 はい。
    • 太田室長補佐 簡単に御説明いたしますと、小倉委員の御指摘の物質と合っているのかわからないんですが、実は資料3の別添4のところに、工業会として御参加をいただいている方がいらっしゃることも記載させていただいていて、本日は農薬工業会が5物質、御登録くださっています。これは今回のリストの中に農薬も入っておりまして、農薬は農薬で既に農取法に基づく届出が行われているんですが、データをお持ちですので、是非そのデータを提供してほしいということをお願いしまして、農薬工業会さんの方で快く御参加くださったものでございます。ですので、他方の枠組みでも、そのような形で御協力をいただきながら、情報の発信というものを進めさせていただいております。
    • 池田委員長 それでよろしゅうございますか。
    • 中下委員 はい。
    • 池田委員長 厚労省の緑本を発行されている研究会があって、化審法体系に基づいて、28日反復投与とか、あるいは染色体異常などの変異原性のテストなどのデータをまとめられた本がずっと出ていますね。あの本の御紹介とか、あるいは経産省の茶色本のお話だとかをおっしゃってくださると、多分、今の御質問に対応できるんだと思うんですが、いかがでしょうか、
      つまり、化審法に基づいて、広い意味での毒性テストを行って、生分解性テスト、あるいは濃縮性のテストも含めてですけれども、その結果を公表しておられるでしょう。印刷物の格好でもあるいは電子版でも公表していますね。その辺のことを御紹介いただくと、今の御質問に直に答えることになると思います。
    • 太田室長補佐 済みません。もう一つこれは、資料3の別添5です。非常に細長い、細かい字で書いてあるものですが、実はこれが今まで国が行いました試験。その中では今、池田委員長より御紹介いただきました、経済産業省が出版していた茶本と呼ばれている本ですとか、あるいは厚生労働省さんの方で出版されてこられました毒性の試験結果をまとめた緑本ですとか、そういう本に収載されているものもありますし、そうではないものもあるんですが、国が行ってまいりました試験で、どんな物質でどんな試験があったのか。これを全部まとめたものがこちらのリストになっております。
      このリストに載っております情報の方は、今3省の方で、こういう安全性のデータを発信するデータベースの構築というものもやっておりまして、このデータベースに収載をして、多くの方に御活用いただけるようにしたいと考えております。
    • 池田委員長 もう一言、これはこういうチャンネルでアプローチできるんだというのがあると。このリストに載っているこの情報については、例えば、このホームページを見れば出てくるんだとか、それはどこかに書いてありますか。
    • 太田室長補佐 済みません、実はまだ、すべて電子媒体になるところまで進んでおりませんで、まずハコをつくって、その中に今後どんどんデータを入れていこうという段階でございます。
    • 池田委員長 ありがとうございます。
      実は今日予定しました議題は、ほぼ3議題とも御検討をいただいたことになりますけれども、それに直に関連したことで、何か御意見なり、あるいは御質問なりありましたら、併せて受けたいと思います。
    • 田保委員 ちょっと混乱したので教えてほしいんですが、各国でこのOECDに基づくプログラムは同時進行で進んでいると思うんですけれども、そのときに、どこかでスポンサーに手を挙げれば、そこがスポンサーということで動き出すわけですね。
      ということは、例えばアメリカでどこかの会社がスポンサーになれば、そこがスポンサーだから日本ではやらないと。そこの結果を当然入れるわけですけれども、その場合にそこで手は挙げたけれども、なかなか結果が出ないというようになった場合は、結果的にはそのデータがいつまでも出てこないということもあり得るということですか。
    • 太田室長補佐 そうですね。実はその国際情報収集状況の欄を評価済み、評価予定と分けましたのは、評価済みというのは、もうこれは評価が終わっていますので、データも出てきていて、専門家は評価をして、これは出版の時間的なラグはあるにせよ、もう固まっているデータはあるというものになります。
      評価予定というのは、実は手が挙がっているというものでございまして、今、田保委員のおっしゃったとおり、ひょっとして手が下がってしまうかもしれないと。そうなりますと、ここは空欄に戻りますので、めどのついていない物質という形で戻ってきて、今後、情報収集を進めるということになるという整理でございます。
    • 池田委員長 よろしゅうございますか。
    • 田保委員 そうすると、もし、どこかで手をおろされるなら、早めにおろすと言ってもらわないと困るということになるわけですね。
    • 太田室長補佐 あと、もう一個付け加えさせていただきますと、昨年の12月にOECDのプロジェクトを推進しております、既存化学物質のタスクフォースというのが東京で行われまして、その際、アメリカのEPAの方がお見えになりまして、日本の3省関係者といろいろ議論をさせていただいたんですが、その際、日本のプログラムは非常に高く評価をしてくださりまして、非常に国際整合が取れ、そして、また事業者の方からの自主的な取組みを促すいい枠組みだと。
      そして、アメリカのプログラムとも是非連動させてやっていって、私たちはちょうどアメリカで出ているデータを活用させていただくように、逆にアメリカでまだ手が挙がっていないのについては、日本のプログラムで手の挙がったものを使わせていただくということで自分たちも考えているよとおっしゃっていただいていまして、お互いに協力をし合いながら、最終的なターゲットまで情報を集めていきたいと思っております。
    • 池田委員長 どうぞ。
    • 中村委員 ちょっと頭の整理をする意味で教えてください。先ほど、スポンサーが付かない物質はどうするかという中で、2008年度までに中間評価をやるというお話がございましたけれども、中間評価で2008年までにスポンサーが全く付かない物質があった場合はどうするんですか。それも含めて中間評価をするということですか。
      だから、スポンサーが付かないか、何かいろんな事情がある。その事情を勘案して、例えば、新たな状況を設けて完遂するのか。そういうものを含めて中間評価をするということになりますか。
    • 辻室長 中間評価の詳細はまだ決めていないんですけれども、スポンサーが付かなかった物質については、なぜスポンサーが付かなかったというのを当然こちらで産業界に聞いたり、こちらで調べたりして、それも明らかにしていきたいと考えております。
    • 池田委員長 いかがでしょうか。ほかに御質問はございますか。
      私の手元にいただいていますト書きでは、時間が押し迫ることになっているんですが、まだ時間はゆったりあります。何か御質問がありましたら、今の折に伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。どうぞ。
    • 有田委員 小倉さんからも説明をいただいたので、要するに中小では体力がないとか、いろいろな状況をおうかがいした中で、それでもやはり65という物質について、最初から皆さんがおっしゃっているんですが、どういうふうに今後の調査をしていって、なぜスポンサーが付かないかということを調査していくとおっしゃっているんですか。
      それをつくっている事業者を例えば、公表していただけるということはできないんでしょうか。ちょっと知りたいなと思ったのですが、そういうことは無理なんでしょうか。
    • 辻室長 Japan チャレンジプログラム自体、あくまでも自主的な取組みということで進めておりますし、もう一つは、どういう物質をどういう会社がつくっているかというのは、場合によっては企業秘密に類することにも関わる可能性がございます。
      したがって、さすがにこの物質はどこがつくっているかというのを政府が公表するというのはいかがなものかなという気もいたしますので、そこまでは今のところ考えてはいないです。
    • 有田委員 済みません、よくわからなくて質問しているんですが、その物質を何と何を混ぜて何をつくるというのだったらわかるんですけれども、生産しているのは企業秘密になるんですか。
    • 辻室長 実はどの企業が何をつくっているかというのも、細かくいうと実際につくられている企業とそれを販売している企業が違う場合もあったり、あるいは企業間でいわゆるOEM生産をやったりしている場合もあるんです。そういうのをやはり明らかにするというのは営業秘密に関わることもありますので、そこまですることはないなという気はいたします。
    • 池田委員長 当面はボランティアベーシスで、どこまで行けるか、やれるだけやってみようと。それで中間評価をしようというアプローチのようですね。
      ほかには何かございますか。
    • 有田委員 その状況はよくわかるんですが、別にそれで罰則をするとかいうわけではなくて、例えば、どういう状況なのかということだけでも知りたいなと思うんですが、それもやはり難しいということなんですか。
    • 辻室長 これはあくまでも自主的な取組みでやっていただいていると。今、池田委員長がおっしゃられていたように、それでどこまでできるかというのは一つの試みとしてJapan チャレンジプログラムというのをスタートして、これはこれの取組みで4年間やってみるというのが今の事務局の考えでございます。
    • 有田委員 ということは、別添4の中で、スポンサー登録状況をされていない企業がつくっていると考えたらいいということなんでしょうか。
    • 辻室長 必ずしもそうとは限らないんです。というのは、スポンサー登録をしていただいた企業の中でも、対象になる化学物質を全部登録していただいた企業もあれば、そうではないのもあるので、必ずしもこのリストに載っている企業と載っていない企業とか、そういう単純な分かれ方ではないというのを御配慮いただければと思います。
    • 池田委員長 ありがとうございました。どうぞ。
    • 小倉委員 今、OEMの話も出ましたけれども、実際のビジネスの観点からしますと、非常に難しいところもございます。例えば、先ほどちょっと御紹介しました、この品物は将来だめだなとお考えになるようなケースで、これはやめますという話をいつ出すかというのはビジネス上、非常に難しいところなんですね。
      例えば、これは将来見込みがないからと公に言えますかというと、それは言えませんし、そこのところはやはり個別のビジネスの状況というのを踏まえながら各企業で御判断いただいていますから、そういう点も是非御理解いただきたいと思います。
    • 池田委員長 ありがとうございます。
    • 中村委員 2つ簡単な質問があるんですが、1つは今おっしゃったように将来、生産量とか輸入量がどんどん減っていくであろうと。HPVが1,000 トンを割るものもあり得るということですね。それが第1の質問。
      第2の質問は、資料3の別添5のリストで、○と●があって、試験実施済み、試験実施はこれから着手ということなんですが、たしか去年も伺ったと思うんですけれども、3年目以降は伺いませんけれども、AからPまでの項目がありますけれども、これをJapan チャレンジプログラムでは、全部やる必要はないという理解でよろしいですね。
      物質によっては、既にやられているものも法律によって義務づけられたものもあるし、新たに資料を集めたり試験もしなければならないものもあるという理解でよろしいですね。
    • 辻室長 その御理解で結構でございます。
    • 中村委員 1,000 トン未満になるかは。
    • 小倉委員 当然1,000 トンをどんどん割ってくるというものもございます。特に最近、中国からの追い上げというのが非常に強うございます。
      ただ、その1,000 トンを割ったから、例えば、900 トンだったから、もうデータは要りませんという意味ではなくて、やはり将来ビジネスとして、これを本当に続けるのかどうかというところまでの御判断になると思います。
      先ほどお話は出ませんでしたけれども、実際に個別の物質になりますと、例えば、政府に届けたのは、実際には副成品の物質で、実際にはマーケットに出ずにほとんどが残渣処理という格好になっているというものも中にはあるんです。
      では、そういうものについてまでデータを取るのがこのプログラムの本当の趣旨かというと、そうではないのではないかというのもございまして、単にリストにあるから全部データを取らないといけないということではないと思うんです。
      ですから、その中間評価の段階で、やはり個別の事情もある程度、政府の方にも御勘案いただきながら、全体で御判断いただということにしていただくのがいいのではないかと思います。
    • 池田委員長 ありがとうございました。
      随分と難しい議論の部分も御紹介いただいて、大変ありがとうございます。こういう作業は確かにきれいごとだけではいかない部分がありますし、ボランティアベーシスは言葉としてはきれいですけれども、お引き受けいただく企業にしてみたら、Does it pay? というのは必ず考えていないといけないことになります。
      そういうレベルで進めていってどこまで行けるかで、過半数になったというのは、ある意味では非常に喜ばしいことだと思いました。よくここまで伸びたなというのが正直、私の感想でございます。
      いただきました議題は3つともお陰様で、かなり早い時間でカバーできました。今後のスケジュールについて、お伺いする段階に入ったかと思います。先ほどいただきました議事録(案)の扱いも含めて、御紹介いただきたいと思います。
    • 江原室長補佐 では、議事録(案)の方の扱いから、まず御確認させていただきたいと思います。
      議事録(案)でございますが、これは1週間ほど前に各先生方にお送りさせていただきまして、コメント等をいただいていたところでございますが、特段のコメントなどがなければ、議事録として確定させていただきたいと思っています。よろしくお願いします。
    • 池田委員長 今日の時点で確定したいという意味ですか。
    • 江原室長補佐 もし更に御確認されたいということであれば、また後で事務局に期日までにということで。
    • 池田委員長 どうぞ。
    • 中杉委員 今ちらちらながめていたら少しミスがありますので、修正をいただければと思います。
    • 池田委員長 そうしたら例えば、1週間ぐらいでよろしいですか。
    • 中杉委員 帰りにお渡しできると思います。
    • 池田委員長 既に1度ごらんいただいていることでもございますので、今週中ぐらいに、もし修正するべきものがございましたら、事務局の方に御連絡いただいて、それで確定版ということにさせていただきたいと思います。格別の御審議がなければ、コメントはなかったものと扱わせていただきたいと思います。
      そのほかに例えば、次回の予定とかいうのがありましたら、お教えください。
    • 江原室長補佐 今後のスケジュールにつきまして、御説明させていただきたいと思います。次回はスタートから2年経ったということになりまして、プログラムの進捗状況につきまして、その時点でのプログラム進捗状況について、御検討いただくために、平成19年4月ごろ、来年の4月ごろに開催させていただきたいと考えております。
      本日は本当にお忙しい中、御審議をありがとうございました。いただきました御意見を踏まえまして、今後引き続き産業界、国が連携いたしまして、既存点検の安全性情報の収集・発信に努力してまいりしたいと思っております。
      来年またよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。今後とも貴重な御意見をいただきますよう、御指導をよろしくお願いいたします。
    • 池田委員長 来年の時点で、こんなのができたよというのを見せていただけますと非常に元気づけられるし、手を挙げる方も、そういうものをつくればいいんだったら、私も手を挙げようとかいうふうになるかもしれません。
      具体例があると、空中戦でなくて話が進むと思いますので、御配慮いただきますようお願いします。どうぞ。
    • 林委員 1点よろしいですか。今日の議題とは少し外れるものですから、申し上げるタイミングがなかったんですけれども、私どもは化学工業品輸入協会なんですが、現在プログラムに手を挙げているメンバーからお願いがあったんですけれども、現在、既存のデータをいろいろチェックしているという中で、先々、評価委員の方から評価を受けて、その既存のデータが受け入れられるかどうかという評価がされると思うんですが、恐らくそういう形で考えていただいているとは思うんですけれども、提出したデータにつきまして、議論の場といいますか、単純にGLPでないとはだめだとかいうことだけではなくて、できるだけ、そういった議論の場を設けていただきたいというコメントがありましたので、今回の議題と違って申し訳ないんですが、少しコメントさせていただきたいと思います。
    • 池田委員長 ありがとうございました。ほかにも追加のコメントはございますか。
      格別ありませんでしたら、予定より45分早く終わるというのは驚異的ですけれども、お許しいただきますように。
      どうもありがとうございました。本日は大変御苦労様でございました。