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これまでの調査結果(概要) |
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「調査結果の概要」の作成手順は、以下のとおりである。 |
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1. |
外れ値等の棄却 |
年度別に、分析項目別に、回答の得られた分析結果のうち、
(イ)結果が「ND」(注1)、「○○以下」又は「0(ゼロ)」で示されているものを除く。
次いで、「JIS Z 8402-2(ISO 5725-2)」に準じて、
(ロ)結果が「Grubbsの方法」(注2)により、両側確率5%で棄却されるものを外れ値として棄却する。
なお、基本精度管理調査(注3)の項目については、室内の併行測定回数を原則3回としており、
(ハ)室内の併行測定回数2回以下の結果は、外れ値等として除く。
(ニ)3回の室内変動(変動係数)が大きく、上記(イ)及び(ロ)を棄却した後の室間変動(変動係数)を超えるものを外れ値等として棄却する。
なお、上記(ハ)及び(ニ)については、2010年度(平成22年度)から適用している。 |
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2. |
調査結果の概要の作成 |
上記1の方法によって、(イ)から(ニ)に該当する分析結果を外れ値等として棄却した後、各種の統計量等を算出し、「調査結果の概要」として表にまとめる。表中には、調査年度、試料、項目、回答数、平均値、標準偏差(S.D.)、変動係数(CV%)、設定値及び備考を以下のように示す。
・「調査年度」 |
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調査した年度を西暦表示する |
・「試料」 |
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試料の名称を示す |
・「項目」 |
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分析項目の名称を示す |
・「回答数」 |
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外れ値等を除いた後の回答数を示す |
・「平均値」 |
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外れ値等を除いた後の分析結果の平均値を示す (単位は「備考」に示す) |
・「標準偏差」 |
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外れ値等を除いた後の分析結果の標準偏差(室間精度、注4)を示す
(単位は「備考」に示す) |
・「変動係数」 |
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外れ値等を除いた後の分析結果の変動係数(室間精度、注4)を示す (単位「%」) |
・「設定値」 |
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模擬試料では調製濃度を示す(実際の環境試料では記載していない) (単位は「備考」に示す) |
・「備考」 |
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平均値、標準偏差及び設定値の単位、その他必要な事項を示す |
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なお、この調査結果の概要の表は、2年度ごとにひとつにまとめている。この調査は1975年度から実施しており、最初の表は1975、1976年度となっている。 |
(注1) |
「ND」は、「検出されない」を示す。 |
(注2) |
Grubbsの方法」は、数値的な外れ値の検定方法である。
この方法は、JIS Z 8402及び ISO 5725に規定されている一般的な方法である。 |
(注3) |
「基本精度管理調査」とは、基準値、公的な分析方法等が規定されている分析項目に関する調査であり、室内の併行測定回数を原則3回としている。なお、「高等精度管理調査」とは、基準値、公的な分析方法等が確立されていない(又は規定されて間もない)又は高度な分析技術を要する等の分析項目に関する調査であり、室内の併行測定回数は任意の回数(通常1~5回)としている。 |
(注4) |
「室間精度」は、試験所間のばらつきの程度であり、一般的には標準偏差(S.D.)、変動係数(CV%)等で表される。 |
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