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FSC®認証制度(森林認証制度)

[1]概要(2013年4月現在)

環境ラベル等の特色

適切な森林管理が行われていることを認証する「森林管理の認証(FM認証)」と森林管理の認証を受けた森林からの木材・木材製品であることを認証する「加工・流通過程の管理の認証(CoC認証)」の2種類の認証制度です。NPOであるFSC(Forest Stewardship Council®:森林管理協議会)が運営する国際的な制度です。

情報の提供手法
  • マーク等表示
  • 環境負荷データ表示/提供
環境影響の考慮の範囲
  • 様々な環境影響を全体的に考慮した環境ラベル等
  • その他の環境ラベル等
FSC認証制度(森林認証制度) ラベル画像

[2]詳細

運営主体名およびその概要
FSC(Forest Stewardship Council:森林管理協議会)
環境団体、林業者、木材取引企業、先住民団体、地域林業組合等の代表者から構成されるNPO。適切な森林管理の推進が目的。
運営開始年
1993年
対象物品等

森林管理認証(FM認証)は、全世界で1,203カ所、認証面積176,735,471ha。
日本は35カ所、認証面積399,925ha。
加工・流通過程の管理の認証(CoC認証)は、全世界で25,723件。日本は1,101件。世界の113カ国に普及。

着目する環境影響

適切な森林管理が行われているか、そういった森林からの資源で製品がつくられているかどうかに着目している。森林管理では、生物の多様性、水資源・土壌等への環境影響のほかに、社会的・経済的側面の森林機能の維持を考慮している。

表 着目する環境影響

環境負荷項目 ライフステージ
A 資源採取 B 製造 C 流通 D 使用・消費 E 廃棄 F リユース・リサイクル
1 資源の消費
2 エネルギーの消費
3 大気・水・土壌への汚染物質の排出
4 廃棄物の排出
5 有害物質の利用
6 生態系の破壊
7 その他の環境負荷
マークを使用するための基準
  1. 基準概要

    マークを製品等に付ける場合は、認定を受けた認証機関による以下の審査に通り、認証取得者として正式に登録される必要がある。

    森林管理の認証(Forest Management :FM認証)
    • (全般)森林管理は、生物の多様性とそれに付随する価値、水資源、土壌、生態系や景観を保全し、生態学的な機能や森林の健全さを維持するものであること。
    • 当該国(地域)に「森林管理に関するFSCの基準」がある場合は、その基準に照らし合わせて審査・認証が行われる。
    • 当該国(地域)の基準がない場合には、国際的な「FSCの森林管理に関する原則と規準」に整合した認証機関自らが保有する基準を、地域関係者と協議したうえで現地に適合するよう修正・設定し、それに照らし合わせて審査・認証が行われる。
    加工・流通過程の管理の認証(Chain-of-Custody:CoC認証)
    • 森林管理の認証を受けた森林からの木材・木材製品(紙製品を含む)に、認証されたものが一定割合以上含まれているとともに、違法伐採等から由来する木材・木材製品が混ざっていないことを審査・認証する。
    FM認証基準
    • 国際的な「森林管理に関するFSCの原則と規準」およびその他FM認証にかかる基準類は、FSC理事会あるいは全世界のFSC会員等による投票に基づいて策定・改訂。
    • 国別あるいは地域別の「森林管理に関するFSCの基準」は、FSCの規定に従い地域関係者による協議に基づき策定。(国際的な「森林管理に関するFSCの原則と規準」に整合するとともに、FSC国際本部から承認される必要がある。)
    CoC認証基準
    • CoC認証にかかる基準類は、FSC理事会あるいは全世界のFSC会員等による投票に基づいて策定・改訂。
マークを使用するための手続

<FSCロゴマークを使用できるのは誰か?>

FSCロゴマークを使用できるのは大きく分けると認証取得者と非認証取得者。

認証取得者の場合

森林管理認証(FM認証)や流通管理認証(CoC認証)取得者へのロゴ使用許可手続きは認証機関が行う。

非認証取得者の場合

非認証取得者は3つのカテゴリーに分類される。

  1. 商業的利用:小売店や卸売業等、認証製品の販売促進活動で利用
  2. プロモーション利用:NGOやFSCメンバーのFSCの認知度向上のための利用
  3. メディア、教育利用:FSCの啓蒙促進を目的とした利用

これらの非認証取得者へのロゴ使用許可手続きはFSC本部もしくは、FSC本部に正式に認められたロゴマーク担当者(Trademark Service Provider)が行う。

認証取得者、非認証取得者の如何を問わず、上記全てのユーザーFSCロゴマークを使用する場合は、FSCロゴ使用ライセンス契約を締結した手続きを経てFSCロゴを受領しなければならない。その上で、FSCが管理するしかるべき認証番号やID番号が付与され、ロゴマークの使用が可能となる。

<FSCロゴマークはどのように使うことができるか?>

FSCロゴマーク使用方法には、「オンプロダクト(on-product)」使用と、「オフプロダクト(off-product)」使用の2種類がある。

認証取得者によるオンプロダクト使用

「オンプロダクト」ラベリングとは、FSCロゴマークが物理的に目に見える状態で、認証製品やパッケージ等につけられたもので、焼印、タグ、シール、刻印、印刷、透かし印刷、レーザ彫等を含む。オンプロダクト使用が認められているのはFM認証、CoC認証およびFM/CoC認証の取得者のみ。FSCロゴマークはFSC以外の森林認証制度と同時に使用することはできない。

認証取得者および非認証取得者によるオフプロダクト使用

「オフプロダクト」におけるFSCロゴマーク使用とは、認証製品やそのパッケージではなく、パンフレットやポスター、カタログ、店頭のPOP広告や、Webサイト、伝票類や名刺、封筒等でFSCのプロモーションや、FSC認証製品、または認証を取得していることをPRするなどの目的のために、FSCロゴマークを使用することを意味する。このオフプロダクト使用には認証林や認証製品のプロモーション、販売促進、FSCの一般的な説明等も含まれる。全てのFSC認証取得者および非認証取得者は許可を得ることによりFSCロゴマークのオフプロダクト使用が認められる。

*なお、納品伝票類や名刺、レターヘッド等のステーショナリーへのオフプロダクトのFSCロゴマーク使用が認められているのは認証取得者だけとなっている。詳細は認証機関へ。

製品情報確認方法
  • 供給者の書類で確認
  • 検査機関等の検査結果の添付により確認
  • 運営主体から検査機関等に検査依頼
  • 事業所への立入調査
  • 特になし
  • その他

*具体的な製品情報確認方法
FSCジャパンウェブサイト

適正表示の取組
  • 実施要領等における適正表示の規定
  • 適正表示のための規定(罰則規定等)を含むマーク等使用契約
  • 適正表示のための規定(罰則規定等)を含む同意書等での確認
  • マーク使用者からの使用状況報告
  • 市場サンプリング検査
  • 事業所への立入調査
  • 消費者等からの通報受付体制の整備
  • 特になし
  • その他
関連情報の掲載ホームページアドレス(最新情報はこちらで入手してください)

マークの概要、実施要領等(FSCジャパン)

問い合わせ先

団体名FSCジャパン
部署名事務局
担当者名河野絵美佳(こうの えみか)
住所〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-4-4武蔵野ビル5F
FAX03-6701-7646
電子メールe.kohno@jp.fsc.org
URLhttps://jp.fsc.org/jp-ja