ご挨拶

日本をどんな国にしたいですか?
そう聞かれたら皆様はどのように答えるでしょうか?

私たちは、「優しさあふれる国にしたい」と思っています。「優しさ」とは思いやりです。そして「心」です。
東日本大震災の時に、東北の皆様が自分よりもより困っている皆様を優先し奮闘する姿、日本や世界の皆様が被災された皆様のことを思って様々な活動をされた姿は、まさに「優しさあふれる」情景でした。

しかし、優しさは、人間はもちろんですが、同じ命を有するペットたちにも向けるべきではないでしょうか。私たちは人間が生きていくために、時として生態系を守るために「命」を奪わざるを得ない場合があることは認めます。しかし、年間16万頭を超える、一日あたりに換算すれば400頭を超える犬や猫などの命がガス室や注射によって失われている事態は看過できないと考えています。
平成25年に公開された保健所職員を主人公とする映画では、保健所に収容された動物を自分の手で殺さなければならない主人公の苦悩が描かれています。殺処分は、それをやらなくてはならない現場の方々も苦しめています。

プロジェクト発起人

平成26年6月3日
プロジェクト発起人

牧原秀樹
環境大臣政務官 (当時)

私たちは、殺処分をできる限りゼロにしたい。そして、人と動物が共に幸せに暮らし、優しさあふれる社会を実現したい、そんな思いから本プロジェクト「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト」を平成25年11月に立ち上げました。
その後、私たちは様々なご意見を伺い、現場に足を運び、日本だけではなく世界の事例を調べ、何よりも日本中の現場の皆様からご意見を伺い、殺処分をなくすための手段について徹底的に話し合いを行いました。その結果、このたび「牧原プラン」として発表させて頂くことになった次第です。このプランには、時間がかかる事項、予算が必要な事項、法律改正が必要な事項から運用改善できる事項まで、様々な事項が混ざっています。不十分な点があるかもしれません。

プラン発表後も、それで終わりではなく、これからも皆様のご意見も伺い、追加修正しながら、しかし「殺処分をなくす」というゴールに向かって歩みを止めることなく、命を守っていきたいと思っています。これからもご協力のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

目的
犬猫の殺処分がなくなることを目指すための具体的対策について検討を行い、命を大切にし、優しさのあふれる、人と動物の共生する社会の実現を目指す。
主な検討事項
  1. 都道府県による犬猫の引取り及び殺処分と密接な関係にある所有者責任のあり方等に係る現状の分析や課題の整理
  2. 課題解決のための具体的対策の検討
  3. 検討された対策等を効果的に周知するための広報の検討・実施
経過
課題解決のための具体的対策の検討を行うため、殺処分の削減等の対策に取り組んでいる、具体的対策を行っている個人、団体、自治体等のヒアリング等を行い、平成26年6月にプランを発表。