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平成21年度第3回議事録要旨

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第3回環境省政策評価委員会 議事録要旨

1.日時: 平成22年3月9日(火)10:00〜12:00

2.場所: 経済産業省別館1020号会議室

3.出席者

−委員−

(委員長)

須藤 隆一

埼玉県環境科学国際センター総長

 

井村 秀文

名古屋大学大学院環境学研究科教授

大塚 直

早稲田大学大学院法務研究科教授

 

河野 正男

中央大学経済学部教授

 

崎田 裕子

ジャーナリスト・環境カウンセラー

 

堤 惠美子

株式会社タケエイ 社長室上席顧問

 

藤井 絢子

特定非営利活動法人 菜の花プロジェクトネットワーク代表

 

三橋 規宏

千葉商科大学政策情報学部教授

 

鷲谷いづみ

東京大学大学院農学生命科学研究科教授

   

 

[欠席]

細田 衛士

慶應義塾大学経済学部教授

山本 良一

東京大学生産技術研究所教授


−事務局(大臣官房)−

南川大臣官房長、紀村総務課長、奥主政策評価広報課長、他


−環境省各局部−

奥山企画課課長補佐(廃棄物・リサイクル対策部)、
東條総務課課長補佐(総合環境政策局)、水野調査官(環境保健部)、
熊倉総務課課長補佐(地球環境局)、庄子総務課課長補佐(水・大気環境局)、
田中総務課長(自然環境局)

   

4.議題:

(1)平成22年度環境省政策評価(実施計画)(案)について
(2)その他

5.配布資料

6.議事録要旨  

配布資料

議事録要旨

〔議事録要旨〕

(配布資料確認)
(大臣官房長挨拶)
(須藤委員長挨拶)

(事務局より資料1「平成22年度環境省政策評価実施計画(案)」の説明)

【須藤委員長】
 特段の意見はないようなので、本年度は昨年どおりに政策評価を実施するということで決めさせていただく。
 その他の議題として、参考資料1について、井村先生から、今年度の政策評価手法検討部会の報告をいただきたい。
 
(井村委員より参考資料1「平成21年度 政策評価手法検討部会について」の説明)

【井村委員】
 本年度は、国内外事例の勉強を行ったが、日本政府、環境省が全くこれと同じというわけにはいかず、我々なりの方法をつくっていく必要があると考えている。
 また、政策評価における指標設定の検討ということで、「実施事業群の成果」、「施策の中間成果」、「施策の方針、目標」の3段階で分解する作業を試行的に行った。この作業を行うと、上位の長期的な視野からバックキャスティング的に施策を起こしていくということと、下位の目先のニーズからボトムアップで積み上げていくということを、うまく整合できているかチェックすることが可能になる。手法検討部会としては、このように施策体系をきちんと論理的に整理していく必要性を議論したところである。

【崎田委員】
 それぞれの施策がどのように影響し合って総合力を発揮しているか見えやすいので、取り入れたい方向性を示していると感じた。長期的な目線を上部に書いて、バックキャスティングの作業をすると、現段階で規制改革が必要な箇所が見えてくると思う。今後の課題が書き込めたり、チェックできるところをつくると、様々な活用ができるだろう。

【井村委員】
 個人的な感想として、現在ついている予算だけを見がちになる。全体の中でシステムの抜けを見ていくという視点が必要で、それが外部の者の役割だと考える。

【河野委員】
 体系図ができたことはいいこと。矢印が上を向いているのは、評価の視点か。バックキャスティングで評価するならば、逆に降りてくるだろう。中間成果を考えて、一番下段の実施事業群にどのようなものが抜けているか、何が足りないかを検討するのか。また、上位目標とうまく対応して成果が出ているか、矢印を上に辿りながら検討するのか。

【井村委員】
 上向きの矢印の解釈は、その通りである。上からの目線と下からの目線の整合性をとりながら検討する。
 
【三橋委員】
 先ほどの説明は理解できたが、その前提となる話を環境省に伺いたい。民主党になっていろいろ手法が変わった。事業仕分けにより予定されていた予算が廃止されたり、削減されたりした。15年、25年という中長期的な計画を立てても、ある日突然政治主導で削減されるとなると、今の議論をこの延長線でしてよいのか。このような政策評価の手法は現実に即しているのか。

【藤井委員】
 地域主権の問題で、地域と国と関係性の違いが民主党政権下では出てくるが、それもこの延長線上で議論してよいのか。

【大塚委員】
 政権が変わると大きな影響が出るが、長期的な目標をもって進めていくことは重要である。本委員会としては、専門的見地から、また環境分野の見地から、大事なことは打ち出していくことが重要。

【鷲谷委員】
 ロジックモデルの三階層モデルは、時間軸と、中間段階では要件を満たしているかの二つの視点で見ている。ピラミッドのような土台から始まり、最終的には少数或いは一つの目標にたどり着き、論理的には分かりやすい。
 例をみると、上位と下位は対応しているが、中間成果は上と下を包含している形になっていない。上位に「評価・監視体制の整備、科学的知見の充実等を進める」という項目、下位の実施事業群に科学的知見の項目があるが、それを踏まえた中間成果、上位の要件となるような項目がない。この例では理屈上のつながりが切れていてギャップがある。そのような場合には、目標・成果の提示の仕方で、抜けているものを明示的に検討していく手順になるのか。
 
【井村委員】
 指摘の点は共感するところがある。今回の作業は、既に決まっている施策の方針、目標を前提に作っているため、違うところがあるかもしれない。ご指摘を踏まえて整合性のあるものを作っていく必要があるだろう。

【奥主政策評価広報課長】
 基本的な原則としては、我々は行政であるので、政権の示されたものに従う。ただし、環境行政に関しては、水・大気環境の保全、生物に対する保全など実質の最終目標は変わらず、その目標達成のためのルートが変わる。専門的な知見から主張していくべきことは主張していき、そのうえで示された方針に従って粛々と進めていく。

【中山政策評価広報課課長補佐】
 いずれにしても、政権が変わるということは、各政権が政策の効果について対外説明をしていく必要がある。そのための道具を求められるため、政策評価という形で政治に対して政策の必要性を示せるかが、行政としてこれまで以上に大事になる。それぞれの政策がなぜ必要かをロジックで説明できることが求められるため、どのように示したらいいかを考えることも今回の検討の背景にある。

【須藤委員長】
 例示された水環境保全については、具体的で目標を立てやすく、ブレークダウンしやすいように見受けられるが、その他の施策、目標もこの手法で整理できそうか。

【井村委員】
 確かに、大気環境保全の例示は具体的なものである。中間成果の部分のみぼやけているので、そこを修正するだけですむ。しかし、資料の14ページにある「環境・経済・社会の統合的向上」のような大きな目標になると、省庁間にまたがってきて、日本の経済社会全体の話なので、難しいのは事実である。
ただし、それぞれの体系に予算項目がどうつながっているかを論理的に示していくことは、最大限努力してやるべきではないか。

【須藤委員長】
 この議題は、今回の意見も踏まえて、政策評価手法検討部会で継続的に議論していくということでよろしいか。

【井村委員】
 今までやってきたこととの矛盾点も感じ始めている。9施策40目標についても内容はよいが、表現振りもこれから検討が必要。

【崎田委員】
 定性的な部分、社会の仕組み変革に向けた提案のような施策の評価は、各部署で悩んでいるだろう。「人づくり、地域づくり、国づくり」の評価指標作りの検討会を行っているが、そのような話を総合的に盛り込みながら、素案をつくるとよい。

【三橋委員】
 自民党政権が50年続き、今後4年程度でまた政権が変わるとしたら、評価方法についても、イギリスのような決められた予算をいかに効率的に運営していくかという手法が主流になるのではないか。評価の仕方の力点の置き方が変わってくるだろう。
 環境行政は総合的な評価がよいと思っている。しかし、計上予算がいかに合理的に運営されているかというプラクティカルな評価だけの機能にとどめられると、今やっていることが徒労に終わってしまうのではと危惧している。
 

(事務局より参考資料2「成果志向の目標設定の推進について(案)」、参考資料3「租税特別措置に係る政策評価の基本的枠組みについて(案)」、参考資料4「「政策評価に関する情報の公表に関するガイドライン」(仮称)について(素案)」の説明)


【須藤委員長】
 参考資料2の政策達成目標明示制度は、今までの政策評価とは全く別のもの、という理解でよいのか。この内容についても我々が意見して差し支えないのか。通知ではないということでよいのか。

【奥主政策評価広報課長】
 政策達成目標明示制度については、内閣府でガイドラインを検討中で、トップダウンで降りてくるもの。意見を伺って調整は図るが、最終的には上層部で決まる。このような意見が出たということは伝えることができる。

【鷲谷委員】
 新政権がイギリスのPSA制度を参考にしようとしている。Defraはそのうちの一つだけの目標を担当しているが、環境省全体でどのくらいの数の目標を予測しているのか。

【奥主政策評価広報課長】
 聞いている限りでは、政権の重要課題として項目は絞り込む。例えば、平成22年度の施行分では政府全体で八つ程度、環境省では一つという程度を予測している。

【崎田委員】
 いわゆる国家成長戦略で、グリーンイノベーションやライフイノベーションを掲げ、それを達成するためのプラットフォームづくりを提示して意見を求めている。政府の達成目標は、このグリーンイノベーションのようなレベルの話なのか。それともその中にある項目のレベルなのか。

【奥主政策評価広報課長】
 それについては、まだ分からない。

【大塚委員】
 無駄になってくるかもしれないので、今までの政策評価制度との関連を検討して欲しい。また、短期的なものに偏重する、あるいは地道な作業が避けられる可能性がないわけではないので、環境省としては主張して欲しい。
 地球温暖化問題は重視されているが、大きい問題にどうしてもシフトしがちである。大気や水質等の問題が、地球温暖化より少し後ろに回されかねない点は注意する必要がある。

【河野委員】
 新しい制度の中身もよく分からないが、既存の制度との関連、既存の制度にこれをどう組み込むのかが分からない。特に環境は長期的な視点で考えるべきものなので、環境省としてどう対応していくかをよく考えていただきたい。

【崎田委員】
 今までの政策評価委員会でも、環境政策は他省庁も取り組んでおり、その総合力で行っているので、その全体像を評価できるような仕組みが必要だと申し上げてきた。この新しい制度を、是非そのような方向にもっていってほしい。

【三橋委員】
 環境問題は中長期的な展望のうえでの対策が必要なので、予算効率だけで判断されることになると、うまく展開できるかどうか懸念がある。従来やってきたオーソドックスな作業・考え方をどのように守っていくか、真剣に考える必要がある。

【藤井委員】
 農林水産省で、地域力を高める審査会を行っているが、5年計画で行っていたものが2年で事業仕分けによりゼロになりストップした。このような事例がいくつもある。
 政策達成目標明示のような大きなところを議論しなければならないのに、大前提でとまどいがある。政務官会議でも、各省庁間の連携ができていない。そのようななか、一番大事な政策評価、政策達成目標明示制度にどう切り込んでよいのか言葉がない。

【堤委員】
 例として、環境省では、廃棄物の不適正処理や不法投棄を減らしたいというテーマが出ているが、これには不適正案件の70〜80%を占める建設系廃棄関係者が、問題の構図を把握し、納得して解決への行動を起こさなければならない。このようなケースで、行動目標がトップダウンの形で収められ、連携して進められれば良いが、逆に、引いてしまうのではないかという恐れも少なからずある。誰が、全体を捉え、解決手法、優先順位等を決定し、目標を達成させていくのか心配なところである。あるいは、我々がもっとメッセージを出すべきなのかもしれない。
 もう一つ、情報公開、国民に広くメッセージを出すとなると、例えば廃棄物業界のリサイクル率のカウント方法は現状では統一感がなく、そうした細かいことも同時並行で検討しなければ収まらないだろう。
 

(事務局より参考資料5「4月以降のスケジュール」の説明)


【須藤委員長】
 先ほどの評価手法、あるいは政府全体での重要施策に関する評価の問題でも結構なので、残った時間を各先生からの意見を伺う場としたい。

【井村委員】
 政策評価に関するロジックモデルの制度について、9施策の中身そのものは変えなくてよいが、表現ぶりには若干の調整が必要になってくると思う。各部局からの協力を得て、是非取り組んでいただきたい。

【大塚委員】
 自然環境施策について、COP10に向けて、ナショナルトラスト、里山に関してどのようなことを打ち出そうとしているのか教えていただきたい。

【河野委員】
 政策評価を予算に十分に反映できていないのは、環境省で予算作成する際には、政策評価を反映しているが、それを財務省が受け入れていないのか。政策評価の結果が予算に反映されるようになればありがたい。
 環境行政は各省庁にまたがる事項なので、横串の評価ができればよい。先ほどの政策達成目標明示制度でできない場合には、環境省の中だけでも、資料にあった国交省のような9施策の分野横断的な評価のようなことができないだろうか。

【崎田委員】
 環境行政に関して非常に前向きな政権なので、こういう時期に積極的に環境行政を進めていく仕組みづくりを提案していくことが重要だと考えている。例えば、政務三役のどなたかが本委員会に参加し、全体的な政策策定に活かしてもらうことはできないか。
 インドネシアで開催されたアジアの国際会議に参加した際に、25%削減という大きな目標を掲げ、日本がリーダーシップをとれるようになってきていることを肌で感じた。アジアにおいて日本の思いを活かしていける、重要な時期に来ているのではないか。

【堤委員】
 廃棄物処理業を通して見ると、物質循環の輪が滑らかに回っているわけではない。例えば建設系では石膏ボードの出口が少ないなど、環で繋がらないマテリアルがたくさんある。またレアメタルも、レアメタルに戻る仕組みに取り込まれず廃棄物処理に紛れてしまうものもある。
 政策の目的の中で、これらの出口づくりを強く位置付けていただき、物質循環が廻るように省庁間で検討して欲しい。あれは使えないという否定的な視点から、自分のところで使えるものは何かを技術開発も含めて検討する前向きな視点で取り組んで欲しい。省庁間の連携がそのようなことを可能にするのではないか。

【藤井委員】
 廃棄物、リサイクルに関して、E-wasteの問題のように、海外への資源輸出という表向きで公害輸出になっているものに対して、その確認が抜けているのではないか。
 また、本来は国内循環で動くべきものが国際循環になっているものがある。国内循環、国際循環の輪をきっちりしないと具合の悪いことが起き始めている。もう少し調査をして欲しい。

【三橋委員】
 政務三役の会議等への参加ついて、環境省が取り組んでいる会議の成果を聞くだけの時間的余裕があるのか疑問を感じる。環境省の行っている政策についてのコミュニケーションがとれているのか。

【鷲谷委員】
 生物多様性に関して、最近シンポジウムが各地で開催されており、この問題に対する関心は高く、主流化のチャンスとなっている。「お祭り」という側面ではなく、より継続性のある取組を始めることによって、そのような期待に応えていくことが重要ではないか。
 手法検討部会の意見概要にもあるが、環境基本計画の進捗状況の点検との情報共有で省力化、総合化できるところがあるかもしれない。連携を図ればよい。

【南川大臣官房長】
 政務三役の会議への出席に関して、できる限り官房長で案件を判断し、報告するようにしている。環境省ではコミュニケーションギャップは比較的少ない。すべての検討会に出るのは厳しいので、極力事務方から報告していく。

【須藤委員長】
 政務三役の会議出席に対する要望が多いので、ぜひ伝えて欲しい。政策評価は全部に関わることなので、政務官は来ていただければよいのではないか。

【田中自然環境局総務課長】
 里山の保全、ナショナルトラストの今後に関して、国内、国際的な事例を分析し、新しい時代に即した管理のあり方を検討していきたい。国内では、基本法が策定され、分野ごとに規制法によって仕組みづくりがなされている。COP10に向けて、民間の活動を支援する促進法ができないか関係省庁と検討中で、今国会には提出したい。

【奥山廃棄物・リサイクル対策部企画課課長補佐】
 物質循環の円滑化、あるいは技術開発のことで、出口がうまくつくれていないものがあることは、懸念している。石膏ボード、水銀、テレビの鉛の技術開発は、検討を進めており、レアメタルも経済産業省と協力し、回収モデル事業を進めて今後システムづくりといったところも視野に入れていきたい。いずれにしても、出口づくりは重要だと認識、引き続きしっかり取組んでいきたい。
 本来国内で循環すべきものが海外に流出しているのではないかとのこと、我々も非常に憂慮。一方で経済原則が働いている中で、国内で本来循環してもらいたいものが海外に行ってしまうことは、ある程度やむを得ない。その中でやっていかなければいけないのは、輸出入の管理、水際対策の部分ではないか。アジアの国々の途上国も含めた研修、水際対策の強化、地方事務所も活用しながら循環資源の不法輸出をきっちりと管理していきたい。

【奥主政策評価広報課長】
 政策評価が予算に反映されていないという指摘について、予算担当課とも連携しながら、しっかり反映できるような形をつくる必要があるだろう。今後の課題として承る。

【事務局】
 これをもって第3回政策評価委員会を終了とする。 

以上



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