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平成18年度第3回議事要旨

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第3回環境省政策評価委員会 意見要旨

1.日時: 平成19年3月13日(火)13:30〜15:30

2.場所: 合同庁舎5号館 22階 環境省第1会議室

3.出席者

−委員−

(委員長)

須藤 隆一

埼玉県環境科学国際センター総長

 

大塚 直

早稲田大学法学部教授

 

崎田 裕子

ジャーナリスト・環境カウンセラー

 

佐野 角夫

ソニー株式会社社友

 

藤井 絢子

滋賀県環境生活協同組合理事長

 

鷲谷いづみ

東京大学大学院農学生命科学研究科教授

   
 

[欠席]

 
 

河野 正男

中央大学経済学部教授

 

細田 衛士

慶應義塾大学経済学部教授

 

三橋 規宏

千葉商科大学政策情報学部教授

 

山本 良一

東京大学生産技術研究所教授


−事務局(大臣官房)−

小林大臣官房長、鷺坂審議官、小林秘書課長、三好総務課長、阿部会計課長、
柴垣政策評価広報課長、村上政策評価広報課長補佐、他


−環境省各局部−

紀村企画課長(廃棄物・リサイクル対策部)、上田総務課長補佐(総合環境政策局)、
西村企画課長補佐(環境保健部)、梶原総務課長(地球環境局)、
小林総務課長補佐(水・大気環境局)、中村総務課長補佐(自然環境局)

   

4.議題:

(1)平成19年度環境省政策評価実施計画(案)について
(2)その他

5.議事概要  

議事概要

〔議事概要〕

 (各委員紹介・配布資料確認)
  (官房長挨拶)
 (事務局より資料説明)
 
【須藤委員長】
 委員からコメントをもらう前に、政策評価手法検討部会を2回開催し、環境省における政策評価の今後の展望等について議論をしたので、井村部会長からコメントをお願いしたい。
 
【井村部会長】
 手法検討部会の検討課題は大きく3つある。施策体系がどうあるべきか、施策の達成目標及びその達成状況をどのような指標で評価するか、政策評価をいかに環境省の政策の中に有効に反映させるか、という問題である。3つ目は、部会でまだあまり議論をしていない。
 施策の体系については、実施体制を考えると環境省の組織編制と密接不可分なので、結果的に施策の柱は局、課、室とリンクしたものになっている。逆に言うと、政策評価の仕事は、環境省の予算、省内組織の問題にフィードバックさせるべきもので、政策評価によって何か不都合が見つかるならば、次のステップとして、政策評価の結果を予算や組織改編に反映させることを考える必要があると思う。
 指標に関しては、直接指標、間接指標、参考指標と分けることで、考え方の整理はよくなったと思う。これによって、環境省の政策が全体としてかなり体系的に、分かりやすく示されるようになった。これをもとに新たな指標をつくる、あるいは項目・表現を変えるという改善を、今後とも続けていくべきだと思う。
 評価書を作成する際に、担当課が評価をすることになるが、政策評価委員会においてその内容が妥当であったかを厳しくチェックし、自己評価で甘く合格点をつけるという評価にならないように注意いただきたい。
 
【須藤委員長】
 それでは、委員の方からご意見をいただきたい。 
 
【大塚委員】
 今回の施策体系の見直しでは、環境省の施策がより体系的になり、見やすくなったのでよろしいのではないかと思う。ただ、政策評価が始まってから、毎年のように少しずつ変更しているので、継続性という観点から前年度評価との関係が見にくい部分が出てしまっている。今回は平成18年度の評価との関係を示した資料があるので理解できる。これまでの経過についても、明らかにする資料を整理してほしい。今後は、この体系はなるべく変えないでいただきたい。
 説明の中で、9体系の重点評価を少なくとも5年に一回はという話であったが、5年に一回はちょっと長すぎると思う。政策や社会の状況が変わっていっている状況ですので、3年に一回ぐらいはそれぞれやって欲しい。
 
【須藤委員長】
 重点評価については、柔軟性を持って対応していただきたい。
 
【崎田委員】 
 環境省の部局の仕組みと施策をできるだけ連携させることで評価しやすくなっていると思うので、こういう方向での検討でいいと思う。そのように考えると、参考資料2について、直接指標がないものについては取組の内容をアピールすることが難しくなるので、それぞれの目標に直接指標があった方が、評価を行う原課にもよいのではないだろうか。特に社会的関心が高い施策のところが気になる。
 施策3の目標「大気生活環境の保全」におけるヒートアイランド対策に関しては、直接的な指標を持つことが大変重要だと感じている。
 施策4「廃棄物・リサイクル対策の推進」に関して、循環型地域づくりを具体化する動きが出てきているが、そうした今後の視点をどのように入れ込んでいくかは1つの課題だと思う。また、目標「国内及び国際的な循環型社会の構築」については、総量だけでなく国民一人当たりのゴミ排出量といった関連指標があった方が、状況が分かりやすい。
 施策8「環境・経済・社会の統合的向上」は、政府全体の環境政策を動かすのに重要だと思うが、環境価値の評価促進、環境パートナーシップの推進など、国民あるいは企業が関心の高い分野の目標値が出てきていない。今後の検討課題に入れていただきたい。

【水・大気環境局】
 ヒートアイランド対策については、30℃超高温時間数、熱帯夜日数といった参考指標に挙げている。今後、より直接指標に近いものがあるかどうか、検討していきたいと思う。

【廃棄物・リサイクル対策部】
 循環型地域づくりに関する指標については、循環型社会形成推進基本計画の見直しの議論の中で検討しているところ。国民一人当たりのゴミの排出量についてはご指摘の通りだが、循環型社会形成推進基本計画の指標の中に盛り込まれている形となっている。

【総合環境政策局】 
 施策8「環境・経済・社会の統合的向上」については、検討はしたがいい指標が出なかった。いい指標があれば積極的に設定していきたい。国民への環境情報提供に関しては満足度の指標を設定したが、環境教育は、求める成果が意識・行動を変えていくことなので捕捉の方法が難しい。何かアイデアがあれば、是非アドバイスをいただきたい。 

【佐野委員】 
 今回のまとめは、非常に整理がついてきたと思う。特に、地球温暖化対策の推進を地球環境保全から分離し、第一義的な優先順位を付けたということは大きな進歩だと評価する。
 話は変わるが、EUが気候変動対策に関して歴史的な決定をした。EUは経済性も考慮して戦略的に取り組んでいる。化学物質の規制についても、REACHのもと、日本の輸出業者は今後3万物質について調べて登録機関に登録する作業を強いられる。すべてEUの戦略の中で新しい展開に進むことが残念である。環境省も、他省庁と一体となった国の在り方をベースとした理念を提示すべき時期に来ている。EUは20%削減の手段として排出権取引のスキームを使い、ビジネスとして育てている。経済の血液であるところまでEUがスキームをつくって世界制覇するという状況なので、この点は皆様方のお力をお借りしたい。
 地球温暖化の推進について、今まで企業の排出量把握の基準が不明確だった。改正した温暖化対策推進法で、各企業が絶対量で把握するようになると聞いているので、きっちり徹底して欲しい。また、データ公表は業界単位でなく、企業単位で、絶対量で報告させるようにして欲しい。そして、環境報告書にも絶対量で報告をするよう強く指導していただきたい。CO2等の定量的に測定できるものは絶対量で開示するよう、環境報告書、環境会計の基準も見直していただきたい。
 予算と決算を結びつけるということだが、評価シートを見ると、予算は出ていても決算は出ていない。企業では、予算をつくり、決算して、無駄がないかどうかを評価してから次年度を決めるのが普通のやり方だが、そういう取り組みはしないということか。

【小林官房長】 
 私どもとしても、CO2の排出量と吸収量のバランスをなるべく早く回復させるということで取り組んでいる。そうした中で、実際に各国がどういうステップを踏んでいくか、交渉事ではあるが踏み込んだ話をできないか考えているところである。
 安倍総理の施政方針演説で言及され、中央環境審議会特別部会で策定作業を進めている「21世紀環境立国戦略」の中で、世界の環境の秩序作りに日本も取り組んでいく姿勢を示していく。環境立国戦略の中でどこまで踏み込めるか分からないが、枠組みだけは作らせていただいた。
 
【地球環境局】 
 排出量届出の議論であるが、1万以上の事業所単位で報告していただくことになっている。報告・算定方法についてはマニュアルを作成し、全国で50回を超える説明会を開催している。法律で事業者までは当初から開示されるが、事業所ごとの排出量は請求ベースで開示することになっている。
 
【政策評価広報課長】 
 予算書、決算書を結び付ける流れと、予算と政策評価を結び付ける流れが併行して進んでいる。政策評価の中で決算の位置づけをどうするかは、決算書も見直されるので、この結果も踏まえて今後の検討課題としたい。

【藤井委員】 
 政策評価の体系についてはまとまりが出ていると思うが、パブリックコメントにかけても意見が出ない。いかに体系的であっても、国民にどう届くかは大事だと思う。
 琵琶湖は、温暖化も影響して循環が起こらなくなり、湖底の酸素状態が悪化しており、夏以降、無酸素状態になることが危惧されている。湖沼の各数値目標だけ追っていればいいという訳ではない。各政策が体系的であっても、個別課題解決に向けて活きないと、評価の意味がない。環境省として、この9つの分類の中で、こうした地域課題をどのように扱うのかがよく分からない。
 
【水・大気環境局】 
 琵琶湖に限らず、湖沼については、なかなか水質改善が進まないことは十分承知している。琵琶湖の調査に関しても新しい予算をとっており、改善に向けて努力を続ける。政策評価の中に、個別の湖沼における取組や改善状況等を盛り込むことが可能かは、目標が大括り化される中で難しい感はあるが検討していきたい。
 
【鷲谷委員】 
 指標について、必ずしも評価にて積極的に点検・改善していくため活用していくというものに必ずしもなっていない。直接、間接、参考という分類も有効かと思うが、例えば評価・分析の観点から分類すると、評価がし易くなるのではないか。評価・分析の観点が、必要性、有効性、効率性というところから考えると、例えば、必要性は問題の大きさを示すもの、有効性は達成率、効率性は投入量に対する効果といったものを示すものが対応する指標として捉えられると思う。
 施策5「生物多様性の保全と自然との共生の推進」で削除になっている「保護増殖事業計画数」の指標については、あまり積極的な削除理由には思えない。上記の観点に従えば、必要性は絶滅種数、有効性は指定箇所数・事業計画数、そして少ない予算の中で実行できたものが効率性となり、「保護増殖事業計画数」は役に立つ指標だと思う。今話題になっている外来種についての指標としては、外来種指定種数や防除実施種数などが設定できるのではないか。ここにある削除の理由では納得ができない。
 
【自然環境局】 
 御指摘を受け、「保護増殖事業計画数」については削除を取り止め、指標としてそのまま設定することとする。また、外来種についての指標として、御指摘を踏まえ、「特定外来生物指定種類数」及び「特定外来生物の防除の確認・認定件数」を追加する。
 
【政策評価広報課長】 
 必要性、有効性、効率性という評価の観点と指標とのリンクは、今後の課題とする。

【井村部会長】 
 第一段階として、施策体系の整理及び利用可能な指標を体系的に整理できたことは進歩であったと思う。次の段階として、指標の抜けている部分などを洗い出して改善していくことが必要である。分野にもよるが、政策評価の柱となる指標の開発の遅れが目につくので、担当課は、あらゆる知恵を絞って良い指標づくりのために全力を尽くして欲しい。
 琵琶湖のように新たに出てきた特別な問題は、既成の項目の中に混ぜてもいいが、重要問題として特記して別に扱う工夫も必要かと思う。
 予算と決算の関係については、PDCAのループをしっかり回すことが重要であり、歯車を回せるように今後は検討の視野に入れていただきたい。
 指標については、基本的に担当課室ごとに検討されるべきものであるが、横断的に見る立場も必要なので、手法検討委員会としてもさらに検討して行きたい。
 
【須藤委員長】 
 環境保健部は、なぜ指標を掲げにくいかを説明いただきたい。

【環境保健部】 
 環境保健の分野は、具体的に数値で評価していくのは難しいが、引き続き政策評価という分野でどう考えるべきかについて検討していきたい。

【鷲谷委員】 
 今までの枠組みで、個別に検討されてきた問題を、「革新的かつ総合的に」理解するためには、まず問題を認識することが非常に重要である。そのような課題を検討するプロジェクトチームのようなものを今の体系とは別につくることは可能か。

【政策評価広報課長】 
 平成20年度の重点施策の検討、政策評価の中で、各部局が一堂に会して横断的な検討をする場がもてるか検討してみたい。

【崎田委員】 
 前回の委員会で、地球温暖化被害に対応するための総合的な検討の部署づくりの必要性について話したが、そのような部分を見ていただくと嬉しい。
 また、施策8の目標「環境に配慮した地域づくりの推進」の中で、計画策定やまほろば事業のような目標が掲げられているが、持続可能な地域づくりにむけて、新しい課題の総合的な視点というところに視野は広がっていない気がする。環境省では地域事務所などいろいろな部署を整備してきているので、総合的な地域づくりについても検討してほしい。

【地球環境局】 
 地球温暖化の適応の問題であるが、被害を受けやすいのは技術や資金のない途上国であり、最近はそういう国々への支援の問題にもなっている。国際戦略の中で適応の問題が大きい問題になりつつある。地球温暖化の影響について国民に伝えていくため、資料作りをするなどその情報の提供を心がけている。

【総合環境政策局】 
 地域づくりについては指標が2つしかないが、いまのところ施策(事業)がほとんどないためで、まずは施策(事業)を充実させてきたい。21世紀環境立国戦略の中で「地域活性化への寄与」が一つの柱として挙げられている。まほろば事業についても新規募集をせず評価をしている段階で、施策の過渡期と見ていただきたい。

【大塚委員】 
 施策5「生物多様性の保全と自然との共生の推進」について、目標に対する直接・間接指標が著しく少ない。今回はこれでいいが、将来的にここは検討していただきたい。例えば、施策5の目標「自然環境の保全・再生」では、原生地域、自然海岸・自然湿地などの面積、外来種に席巻されている湖沼の割合などあると思う。オールジャパンで使える指標がないので苦労していると思うが、出せないわけではないと思うのでぜひ検討していただきたい。
 
【自然環境局】 
 御指摘を受け、外来種についての指標として、「特定外来生物指定種類数」及び「特定外来生物の防除の確認・認定件数」を追加する。
 その他の指標として、「自然環境保全基礎調査の植生自然度」等についても検討を行ったが、生物多様性は、「多くの種が交互に、そして大気や水などの環境要素とも深く関係し合う中で形成されている」等の特性により、その状態を単純に量的指標にて評価できるものではなく、また、上記調査の植生自然度については、毎年調査結果を得られるものではなく、1年単位で更新されるものではないため、事後評価シートの指標として適切でないと判断した。今後も引き続き、適切な指標の設定について検討してまいりたい。
 
【佐野委員】 
 「環境・経済・社会の統合的向上」の「環境ビジネス振興」について、お客さまの嗜好も変化し、環境配慮製品は高付加価値商品として評価されるようになっている。
 「環境価値の評価促進」については、環境報告書と環境会計の基準があいまいで、見直すべき時期に来ていると思う。CO2については絶対量で公表というのを徹底して欲しい。環境会計の中には、排出量取引の貨幣価値を計上する指針を作ったりして欲しい。
 企業はマンネリ化している。環境報告書は企業PR的なものが強くなっており、それは評価がないこと、すなわちインセンティブがないことによる。新しい指標を導入し、産業界の注意を喚起してほしい。表彰制度とか、インセンティブを与える仕組みがないと、役所の基準でやればいいということになってしまう。環境ファンドやSRIファンドにもプラスになると思うので、インセンティブについてもお考えいただきたい。
 
【総合環境政策局】 
 環境報告書については今年6月に環境報告書ガイドライン(改訂版)の公表を予定している。インセンティブについては、当初ディスインセンティブとして環境税の導入に取り組んできた。今は税制全体のグリーン化ということで取り組んでいる。
 
【藤井委員】 
 「PRTRデータの集計等及び公表」、「市民ガイドブックの作成及び普及」の指標を削除するのであれば、これに代わりうる指標が必要ではないか。
 まほろば事業に関する指標の削除は、「事業実施地域数」の削除はよいが、まほろば事業には大きな予算が使われており、その派生効果についての指標を検討できないのか。
 
【井村部会長】 
 指標については空白の部分が多いので、計画的にシステマティックに、改善に向けて検討して欲しい。
 
 (事務局より参考資料3、4の説明)
 
【大塚委員】 
 規制の事前評価については、これまでガイドラインでやっていたものが政令に格上げされた。もともとアメリカで始まったものだが、アメリカでは大統領令が出た後、環境保護庁が出す行政規則が激減したので、運用の仕方によっては環境政策や環境立法にかなりの影響を与えることになる。
 環境の場合には長期的なベネフィットを考えて立法するが、ベネフィットがよく分からない場合に新規立法をしにくくなる可能性がまったくない訳ではない。場合によっては定性的な評価だけで済むようにするか、環境の評価の特殊性をよく主張しておくことが必要になってくると思うので、よろしくお願いしたい。
 
【須藤委員長】 
 将来の課題の部分は、可能な限り今後検討していただく。この中で修正しなければいけない部分については、改めて事務局と私が行う。以上をもって本日の第3回環境省政策評価委員会を終了させていただく。



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