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平成18年度第2回議事要旨

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第2回環境省政策評価委員会 意見要旨

1.日時: 平成18年8月2日(水)10:00〜12:00

2.場所: 合同庁舎5号館 22階 環境省第1会議室

3.出席者

−委員−

(委員長)

須藤 隆一

埼玉県環境科学国際センター総長

 

大塚 直

早稲田大学法学部教授

 

崎田 裕子

ジャーナリスト・環境カウンセラー

 

佐野 角夫

ソニー株式会社社友

 

藤井 絢子

滋賀県環境生活協同組合理事長

 

細田 衛士

慶應義塾大学経済学部教授

 

三橋 規宏

千葉商科大学政策情報学部教授

 

山本 良一

東京大学生産技術研究所教授

 

鷲谷いづみ

東京大学大学院農学生命科学研究科教授

   
 

[欠席]

 

河野 正男

中央大学経済学部教授


−事務局(大臣官房)−

西尾大臣官房長、石野審議官、小林秘書課長、菊池総務課長補佐、三好会計課長、
柴垣政策評価広報課長、村上政策評価広報課長補佐、他


−環境省各局部−

紀村企画課長(廃棄物・リサイクル対策部)、上田総務課長補佐(総合環境政策局)、
森本企画課長(環境保健部)、小森総務課長補佐(地球環境局)、
岡部総務課長(水・大気環境局)、泉総務課長(自然環境局)

   

4.議題:

(1)平成17年度政策評価書(事後評価)(案)について
(2)その他

5.議事概要  

議事概要

〔議事概要〕

 (各委員紹介・配布資料確認)
 (官房長挨拶)
 
【須藤委員長】
 第1回政策評価委員会における主な意見と対応方針、パブリックコメントの結果、これらを踏まえた評価書の修正点および今後の施策の方向性について説明いただき、各委員に意見の交換を願いたい。
 
 (事務局より資料説明)
 
【須藤委員長】
 今の説明、あるいは新たな問題も含めて、ご質問やご意見ありましたらお伺いしたい。
 
【佐野委員】 
 前回、海外出張があり欠席したので、この場をお借りしてコメントしたい。
 まず、参考資料1の第1回委員会での意見とその対応の地球温暖化対策について、いろいろなご意見も含め、大変厳しいご意見で全くそのとおりだと思うが、議定書の達成が難しいことについて、産業界が反対しているというわけではないということをご理解いただきたい。特に私ども家電業界は、より付加価値の高い、環境に配慮した製品設計から製品化、リサイクルまで、エコプロダクトを中心に環境を軸足にした経営を各社とも本格的に推進している。しかし、景気回復が非常に強く、最近お客さまの嗜好は大きく変化し、高級化、かつ高機能化している。例えば、液晶テレビでは、同サイズの機器では大幅な省資源化、省エネを達成しているが、大型化が進んでいるために、製品のライフサイクルの観点からは、ここ1年間ではメーカーの努力がオフセットされてしまっている。しかし、今後とも目標達成に向けて各社、本格的に取り組んでいるということはぜひご理解をいただきたい。
 「I-5-(4)産業廃棄物対策」で、産業廃棄物処理業の優良化は、大変重要な施策だと思っている。この業界各社の情報開示、特に経営情報の開示とそれを適切に評価した取り組みというのが、私ども事業各社にとっても重要であり、今後とも積極的に推進していただきたい。特に、優良事業者の表彰制度など、国を挙げて取り組んだらどうかと思う。それから、PCB処理施設に関する「3箇所の処理施設が稼働する等、平成28年7月までの処理完了という目標に向け進展している」という記述は大きな誤解を生むと思う。3工場は操業を開始したが、2工場で事故が発生し、実際には北九州の施設しか操業していない。事実を誤認している記述であり改めるべきでないか。
 「I-(5)-2 循環資源の適正な循環的な利用の推進」について、家電リサイクルの見直しも今年本格化するが、平成17年度のリサイクルプラントへの家電4品目の受け入れは1,163万台にも達して、我々の当初の予想をはるかに上回るものである。このリサイクル方式は、メーカー、お客様、販売店が一体となった他に類を見ない新しい方式であるが、非常に大きな成果をあげたと言える。見直しの場合に最初にその結論ありきというような方式ではなく、この実績を踏まえた審議をしていただきたい。
 2011年7月で現行のアナログ放送が中止となるため、ブラウン管テレビの大量廃棄がスタートする。以前から申し上げてきた通り、廃掃法を至急改正すべきだと思う。特に在庫14日分という保管規制を早く撤廃しないと、大量廃棄でリサイクルプラントに製品が来ても、我々の業界の倉庫は対応不可能になる。
 それから、ブラウン管のカレットのリサイクル先が、国内ではもうゼロである。タイやマレーシアでバーゼル条約を結んでリサイクルを進めたが生産中止となり、これからは中国を中心とした東アジアしかない。リサイクルについてもアジアと一体となった取組をさらに強化していただきたい。昨年のテレビ販売量のうち7割がブラウン管であり、BRICsが主な需要先であるが、特に中国が大きなマーケットなので、資源の有効活用という面でも努力願いたい。
 環境税について、まったくの私見であるが、ガソリンの値段が今年大幅に上がっているが、この7月末までの間に国内需要が低下したとは聞いていない。環境税をこういう時期に導入するということについて、本当に広い理解が得られるか疑問に思っている。戦略転換が必要ではないか。

【地球環境局】
 産業界は、自主行動計画をしっかりやっていただいている。但し、実際に排出量が伸びており、2008年から京都議定書の第一次約束期間が始まるという時期であるので、引き続き産業界に努力していただき、国民運動もしっかり根付かせていきたいと思っている。
 
【廃棄物・リサイクル対策部】
 まず、産業廃棄物対策については、構造転換を推進してきており、廃棄物処理業の優良化を推進しているところ。優良事業者の表彰も含め、今後検討していきたい。PCB処理に関する記載部分については、確かに事故等が起こっているということがあるので、その記載については検討したい。
 家電リサイクルに関しては、経済産業省と協力しつつ、いろいろなことを加味しながら審議会において十分に審議いただいた上で、制度をつくっていきたい。アナログ放送中止に伴う対応の件については、非常に大きな問題と認識しており、できる限り早急に対応を検討することが必要と考えている。
 また、国際的に我が国のリーダーシップで3Rイニシアティブを展開しているところであり、特にアジアとの関係を念頭に置き、具体的対応を推進してきているところ。既に3Rイニシアティブに係る閣僚会合や高級事務レベル会合などを開催してきており、2008年に日本で開催するG8サミットを1つの大きな節目として、それに向かって戦略的な対応をしていきたい。
 
【総合環境政策局】 
 環境税について、佐野委員ご指摘の原油価格の高騰は一番大きな考慮事項になるかと思う。但し、原油価格は高騰する一方、石炭価格についてはほとんど変動がなく、むしろ石炭シフトが進んでいるという中で、温暖化の観点から石炭をどうしようという問題もある。いろいろな要素を加味して、どのような形で今年の案を提示していくかを検討しているところである。
 
【須藤委員長】
 これらの問題については今後の検討課題ということも含め、各部局で対応していただきたい。
 
【藤井委員】
 「II-6 環境に配慮した地域づくりの支援」で、「環境と経済の好循環のまちモデル事業」は、大きな都市については3年間で5億円という環境省としては高額な予算である。募集の時に、1年目、2年目でかなり厳しく評価をして、計画通りに動いていない場合には途中でキャンセルするという話があったが、初年度の事業は概ねうまくいっているとの評価であるのか。
 環境基本計画の見直しの検討委員会で、この「まほろば事業」についてうまくいっていない部分もあるとの話があった。数億円、小さな町でも1億円なので、評価は相当厳しくしなければならないと思うが、モデル事業、選定評価委員会の評価はどのような状況にあるのか伺いたい。
 
【総合環境政策局】 
 このまちづくりモデル事業については、選定評価委員会を設けて、1年目の結果として実際にどのぐらいCO2削減効果があったのか評価しているところである。平成16年度選定事業の中で、新聞でも取り上げられている問題もあるが、そうしたものについては厳しく評価をし、どうすべきか、という議論をしている。
 このモデル事業は、平成16年度から始めたもので、初年度の事業については今年の評価が大きな山になっている。評価を進めており、結果については全てオープンにしていきたい。平成16年度事業の評価作業の進捗状況、公表時期は、後ほど確認して発言したい。
 
【大塚委員】 
 先ほどの佐野委員のご指摘で追加的にお伺いしたい点がある。2011年のアナログ放送中止に伴うテレビの大量廃棄の問題であるが、年間で何台くらい廃棄されることが予想されているのか。また、不法投棄の増加についてどのように考えているのかを伺っておきたい。
 
【廃棄物・リサイクル対策部】 
 手元に数字がないので、後ほど調べて回答したい。
 
【崎田委員】 
 最近、地球温暖化による気候変動だと思われるような災害などが増えてきて、本当に対策を取っていかなければならないと、国民全体が感じ始めてきたという時期に来ている気がする。今後の気候変動に対して、どのような災害が想定されていて、どう対応していくかといったように、多様な視点での防災対策のようなものが必要な時代になってきたと思う。そうした対応は、政府の中で構築されているのか、それとも環境省が何らかの部署の中で想定し始めているのか。
 もう1点、国民全体に意識が出てきた時に、それぞれの部署がやっている様々な環境政策を、地域社会の中でどれだけ総合化して活用し、対応を広めていけるか、まちづくりを変えていくかということが問題化していると思う。そうした中で、環境省で持っている地方環境事務所や、それに併設されている地球環境パートナーシップオフィス、地域の地球温暖化防止活動推進センターといったものが、地域の中で総合的に動いていくことが重要だと思う。そうしたことが見えるような形も必要ではないかという感じがした。
 
【地球環境局】 
 ご指摘のとおり、適応の問題は今後非常に重要と思っている。2050年などの将来を見通して、悔いのないようにやっていこうという考え方で勉強は始めている。そうした中で、特に災害などになると、環境省だけの手に負えるものではなく、全省あるいは政府としてどうするのかという議論も出てくると思うので、しっかりと検討を進めていきたい。
 地域社会の話は、なるべく地域に近いところで仕事をやっていけるように、様々な権限を下ろすなどしてやっていこうと考えている。
 
【須藤委員長】 
 地球温暖化防止活動推進センターが全国的にいろいろ調整しながらやっているのは承知しているが、今のご質問の中には他のセンターや地方環境事務所との問題もあった。地方環境事務所の機能や、地域の総合化の問題に対して核になってやっているかというご質問に対して、総合政策局に回答願いたい。

【総合環境政策局】 
 地方環境事務所が、特に地域づくりの点で、その核となるような効率的な運営ができているかどうかということかと思う。まずは、地域のいくつかの事業をなるべく地方環境事務所を通してやろうということで、その地域、地方自治体との接点というのを一生懸命つくろうとしている。
 パートナーシップオフィスについても、昔は環境省で直接やっていたが、予算を地方環境事務所に下ろす形で、実際に事業を行ってもらうことにした。それによって、各事務所の裁量のもとで重点化など、地域の中での特殊性を出していただくことで進めている。パートナーシップオフィスは、ようやく今年に全ての地方環境事務所に設置されるので、これからはどのように効率的に運用をしていくかに重点が移っていく。
  
【崎田委員】 
 それでは今、パートナーシップオフィスや、都道府県の地球温暖化防止活動推進センター等との連携は、どのように図っているのか。
 
【地球環境局】 
 例えば、名古屋の事務所からは、経済産業省等と組んだイベントをやっているなどの情報を得ている。体制的には先に地球温暖化防止活動推進センターが動いていて、パートナーシップオフィスも順次懸命に連携しているところである。いずれにしても、そういった核となるものがいくつかでき、うまい具合にモデル性のある事業ができるといいと思っている。
 
【須藤委員長】 
 機能しているかについて、皆さんのご関心が高い。設置は決めればできることだが、機能しているかどうかということが問われている問題だと思うので、その辺を教えていただきたい。
 
【総合環境政策局】 
 まさに今発展途上なので、そういうところを指摘してもらうのは非常にありがたい。縦割りではないか、機能していないのではないか、ということについて、指摘を踏まえ地方環境事務所に言っていく。
 また、先ほど藤井委員からご指摘があった「まほろば事業」について確認をした。16年度からの3ヶ年事業であった場合、毎年度の成果報告書をもらい、翌年度に評価委員会にかけて公開する形になっている。初年度の施設の設置状況については17年度に確認しており、今は2年目の稼動状況について報告書を出してもらい、評価にかけるところである。実際に期待される効果が出ているかどうかの2年目の評価は、地域から出てきた数字をチェックしており、それを踏まえた評価結果を秋頃にまとめて公表する予定である。崎田委員も、選考評価委員会に入っていただいているので、補足していただければと思う。

【崎田委員】 
 この「まほろば事業」の選考・評価委員になっている。社会的にうまくいっていないのではと指摘されている点もあり、そうした点についてはきちんと評価をして直していかなければならない部分だと思うが、もともとこの事業は、大変挑戦的で素晴らしい事業だと思って参加している。石油特会でハードに設備投資する部分と、それを連携して機能させるようなソフトの部分の両方について、地域レベルできちんとつくった企画を評価するという、新しい視点であると思っている。素晴らしいことに関してはどんどん公表し、みんなでいい点を活用できるようにしていくべきだと思う。もちろん、うまくいってないところはきちんと正すという視点は大事である。
 
【三橋委員】 
 今の点について、ハードが絡んでくるとそれを担当するメーカーが付いてくる。そうすると、初期の目的が変えられてしまうような感じがする。経済産業省のエコタウン事業も、目的自体は良かったが、施工企業の要請で大型のごみ焼却場をつくったが肝心のごみが少なくなり、稼働率大幅に低下するなど非効率な事態が起こっているところもある。評価は相当厳格にやらないと、いくら良い企画をつくっても「こういうようなものをやったらどうだ」というような形でどんどんお金が積み上がり、できたものは必ずしも初期の目的に合わなくなるといった問題がハードの段階に入ってくると出てくる。その辺りをどうするかというのが、これから重要なポイントになってくるのではないか。
 
【須藤委員長】 
 これは各局に共通している問題だと思うので、今後の大きな検討課題の1つとして取り上げていただきたい。本日は大変貴重な、また厳しいご意見もいただいた。ぜひ本日の助言あるいはご意見を踏まえ、政策評価書をさらに整理し、推敲していただきたい。
 佐野委員がおっしゃったような新たな問題もあるので、若干その問題については推敲に手間取る部分もあるかもしれないが、表現の修正等については今の段階であるため、委員長である私と事務局で調整をして決定していきたい。その辺はご了承いただきたい。
 
【三橋委員】 
 今後の展望を考える場合に、日ごろ思っていることについて少し言いたい。
 地球温暖化の問題は大変な問題になってきており、温暖化が原因の気象異変が日常化してきている。そういうときに、日本国としてこの温暖化に対してどういう形で取り組むかということが、あまりに省庁が縦割りになっているために、今の霞が関の体制では対応できなくなっている。温暖化の脅威に機動的に対応できる体制づくりを急がなくてならないと感じている。
 例えば、これは環境省の問題ではないが、地方交付税の改革が三位一体型の地方分権化推進改革の中で行われている。その中で人口と面積で新交付税を考えようという議論が強まっている。温暖化の視点から見れば、北海道や岩手県などの地方自治体ではCO2の吸収源としての森の役割が非常に大きい。CO2の吸収源も交付税を交付の判断指標にすべきではないかという提言があってもいいのではないか。
 また、異常気象が進んでいくと、今のような外国に大幅に食糧を依存していることが、食糧の安全保障上も大きな問題になってくることが予想されている。これは農水省の問題だから環境省には関係ない、というようなことで果たして済まされるのかどうか。気象異変が起きないときには消費者にとって、国際分業のメリットは大きいが、異常気象によってアメリカの穀倉地帯が大変な被害を受けたときに、果たして食糧の安全確保ができるのかどうか。特に家畜の飼料は、アメリカへの依存が非常に強い。そこが大打撃を受けたりすれば、日本の酪農はあっと言う間に崩壊しかねないような問題になる。
 先ほど出た適応対策でも、これは主として国土交通省の問題であり、環境省の問題ではないというのが現状だ。それでよいのだろうか。各省にまたがる問題だけれども、その根源は地球温暖化に原因があり、その影響がいろんな形で出てきているわけだ。そういう問題に対して、縦割りを超えてやっていく役所があるとすれば環境省しかないと思う。
 今の温暖化の進展具合は大変な速度で進んでいるが、政策対応が非常に遅れてしまっており、最近では絶望感にを抱くことが多い。何らかの対策を早急に取っていくためには、環境省が大きな声を上げていかなくてはならないという感想を持っている。
 
【須藤委員長】 
 前回は同じような視点で山本委員からも「何で環境省はきちっとその辺の位置付けをはっきりさせないのか」というご意見を頂き、私もそのとおりだと思っている。先ほどのご回答の中では、私も大変不十分さを感じたところである。今までの役所の役割からするとなかなか言い切ることが難しいかもしれないが、このように各委員からご意見をいただいたように、要するに政府の中でも、きちっと環境省がリーダーシップを取って地球環境問題に取り組んで頂きたいと理解をしている。

【佐野委員】 
 今日の環境省側の回答を聞いても非常に抽象的である。具体的にいつまでにどういうことをするかということについて私は質問しているが、通り一遍の回答で、これでは産業界に協力を求めても無理である。そういうのは猛反省してほしい。
 もう1つは、いろいろな情報提供を他の省も含め、環境省からも業界に要請されている。廃棄物もしかり、化学物質の情報開示を含めた資料提供もしかり。これについても前から言っているが、各省庁間で整合性を取った、言ってみればディファクトスタンダードのようなものを作って環境省が産業界に提示すれば、とても感謝されると思う。もう少し具体的にやってほしいということをお願いしておきたい。
 
【西尾官房長】 
 今年の容リ法のまとめも、途中の議論は大変に厳しかったが、経産省、産業界ともまとまれる。やはり今の時代にリサイクルの話を放っておけない、こんなところで決裂したのではどうしようもないという共通認識がある。非常に距離が縮まっているので、さらに情報を交換する努力というのはこつこつやっていかなくてはいけないと思う。
 温暖化の問題は、現実にいろいろな現象が出てきているという意識を皆さん持っていると思う。去年はちょうど議定書が発効して沸き立ち、それから大臣がクールビズを上手にやっていただいて、非常にアピールできた年だった。その勢いをさらに拡大していくというのはなかなか難しいことで、京都議定書の第一約束期間が始まる2008年まであと1年しかない。目標達成計画は作成したが、それで環境省が縦割りの組織を全部指揮することができるわけではなく、自分の力の足らざるところは内閣の力も得て、各省とともに進めていかなくてはいけない。それから、目達計画を作ったからそれをフォローアップしていったらできるというような情勢にはないと思っている。目達計画に八十何分野あって全部公平にいろんなことをやっていくというのは正しいが、それだけでは力は出ない。今年の骨太の時にかなり意識したのは、バイオエタノール等を徹底的にやったらどうかというような話を仕掛けているので、それを現実の問題としてどのように進めていくのかということが、これからの作業になると思う。
 縦割りの問題、それから各省の問題、自分たちの力の及ばないところは内閣等を上手に活用していくという努力が必要と思っている。2008年にはサミットもあるので、そのスケジュールもにらみながら組み立てをして、大いに努力していきたい。

【須藤委員長】 
 国民一般からは、この時期まで来たらちょうど6%削減できると思い込んでいるようである。クールビズでやっていれば、電気も消していれば、何とかなるというぐらいに思っているが、とてもそんなものではないということをきちっと国民にもプレゼンテーションする必要がある。対策面になると摩擦が起こるなどは理解しているが、環境省ができるところは精一杯やっていただきたいというのが、恐らくここにいる委員全員の意見だと思う。
 それと、先ほど佐野委員が言われた定量化するとか、いつまでに実施するとか、具体的なところまで目標をはっきりさせて、きちっと目標達成をやっていただきたいと思っている。
 
 (事務局より今後のスケジュールの説明)
 
【須藤委員長】 
 それでは、続いてもう1つ議題、議題の2「その他」をご説明いただきたい。
 
 (事務局より参考資料3の説明)
 
【鷲谷委員】 
 ご説明いただいた外来生物飼養等情報データベースシステムの構築について、総合評価・分析のところに「許可を受けた者の情報はすべて入力され、・・・データベースとして機能しつつある」とあるが、分類群とその登録件数というのがどのぐらいなのか、教えていただきたい。外来生物の分類群によって数量の把握のあり方とか、飼養の実態というのが非常に大きく異なるのではないかと思われる。哺乳類を想定してデータベースが作られているのではないかと推測されるが、哺乳類以外もこのシステムでうまく扱えているのかどうかということである。
 これからより広範な分類群が指定されていくと思うが、データベースそのものが運用しながら改善されていく必要がある気がする。運用しながらより良いものにしていくということが、どのような形で保証されているかということも併せて伺いたい。
 
【自然環境局】 
 手元に分類群あるいは登録件数の数字はないが、基本的には哺乳類だけということではなく、ご案内のとおり外来生物法、例えばブラックバス等も含めて対象にしており、そうしたものの飼養許可をこのデータベース上で把握できるようにしていこうとしている。但し、許可の現実を申し上げると、まだ許可する側も申請者側も、定型化した許認可になっていない。例えばブラックバスでは、限られたところから逃げ出さないよう個々に網を二重に張る等の指導をしながら行っているという現実で、動き出したばかりで、まだ目標に向けての成果が数字では全く出ていない。
 
【鷲谷委員】 
 システムの柔軟性は難しい。同じようなデータベースで項目など管理できるかどうか。もちろん、それが非常にフレキシブルであればきっとできると思うが、その点が第三者から見て不安な点もあるので、どのようにしてシステムの柔軟性が確保されているか、あるいはその努力がなされているかということが知りたい。
 
【自然環境局】 
 確かに、一度作ったシステムで、今後も外来生物は追加指定されていくものがあるので、そういった場合にも対応できるように柔軟性を持っていなければいけないと思う。ただ、システム変更というとまた予算も必要とかいろいろな問題があり、そういうのも含めて検討しなければいけないと考えている。そもそも、どういうものを外来生物として指定するかというところも、審議会で非常に慎重に検討いただいているので、このデータベースが基本的には全体をカバーできるようにしていかなければいけないと思っている。

【藤井委員】 
 こどもエコクラブについて伺いたい。この環境省の事業は10年余り経っているわけで、文科省の方でも環境モデル推進校やスーパーサイエンスハイスクールなどの学校ごとにモデル事業が、地域との連携で行われている。この11万人という目標が多いのか少ないのかということで言えば、文科省の環境学習の推進と、環境省のこどもエコクラブは地域ごとにどのような連携がなされているのか。
 例えば滋賀県で言えば、学校がモデル推進校になったら学校全部がそこに関わるし、学校ごとに非常に面白いプログラムをつくっている。11万人というよりも、省ごとの連携の中で、地域の学習力、環境学習力が高まることの方が大事であり、目標を小・中学生の1%に置くということがあまりよく分からないのだが、お答えいただけたらと思う。

【総合環境政策局】
 学校教育というのは文科省が主体となっている。環境省は、環境についてこういうことをやってほしいという資料を作るときに一緒に連携して議論して実施している。但し、環境教育というのは、学校だけではなくて、例えば課外活動など地域の中でいろいろと実施されている。そういうところを何か支援できないかということで始めた手法の1つがこの「こどもエコクラブ」である。

【藤井委員】 
 文科省が行っているスーパーサイエンスも学校内ではなくて、地域に参加しながら地域の活動にどう介入していくか、地域の活動にどう学ぶかということで、ほとんど地域参加塾である。学校内事業というようなことではない。

【崎田委員】 
 こどもエコクラブ事業というのが、地域の中で学校とも密着して運営している事業であり、そこをもう少し明確にした方が、環境省が全国的に環境教育、環境学習に関してどのように手を打っているのかがはっきり見えるのではないかと思う。
 私は去年まで、こどもエコクラブ事業の推進委員をしており、この仕組みのチェックに関わってきた。ここ5年間ぐらいはエコクラブが全国で4,300ぐらいある中で、7割ぐらいが学校関係になってきている。いわゆる学校の授業ではなくて、学校の中の年齢を超えた仕組みとか、クラブ活動であるとか、授業の枠を超えた新しい仕掛け、あるいは地域と学校が連携するような感じで多様になってきている。環境省側から、地域あるいは学校に仕掛ける事業としては、これまで先進的な開拓をされた事業だと私は評価している。地域の関心事をキャッチしながら、という内容を文章に入れ込んでいただいた方が現実が伝わる。

【須藤委員長】 
 大変貴重なご意見をいただいた。モデル事業の問題についていろいろご要望もいただいたので、地域の状況を見ながら、これからの行政を展開していただきたい。以上をもって本日の第2回環境省政策評価委員会を終了させていただく。



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