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平成14年度第3回議事要旨

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第3回環境省政策評価委員会 議事概要 〈委員会での意見〉

1.日時: 平成14年9月2日(月)10:00〜12:15

2.場所: 環境省第2会議室

3.出席者

−委員−

(委員長)

市川 惇信

東京工業大学名誉教授

大塚 直

早稲田大学法学部教授

河野 正男

横浜国立大学大学院教授

佐野 角夫

ソニー株式会社顧問

須藤 隆一

埼玉県環境科学国際センター総長

山本 良一

東京大学国際・産学共同研究センター教授

鷲谷 いづみ

東京大学大学院農学生命科学研究科教授

−環境省−

官房長、官房総務課長、官房会計課長、官房政策評価広報課長、環境保健部企画課長ほか

   

4.議題:

(1)パブリックコメントの結果について
(2)平成13年度環境省政策評価書(案)について
(3)平成15年度環境省重点施策について
(4)その他

5.議事概要

   〔議事概要

〔議事概要〕

(官房長挨拶)

(事務局から資料1(パブリックコメントの結果について)について説明)

須藤委員::全体的な感想ということでお伺いしたい。
意見を提出した7人が、まんべんなく意見を提出しているのか。また、具体的な規制に関するものであれば もっと意見が出てくると思うが、今回は総論的なものなので少ないのか、総論的なものについては、 通常このくらいの数なのか。

政評課長: 件数としては、昨年とほぼ同レベル。具体的な規制措置に比べると、 数が少なくなるというのはあり得る。提出者は、学者など専門家の方が多いのではないかと思う。

佐野委員: パブリックコメントについての記者発表はどのような形式で行ったのか。

事務局: ホームページで公表したほか、評価書を添付して、環境省の記者クラブに対して 記者発表を行った。

佐野委員: 環境がこれだけ重要で、政府の方針にも入っているという状況を考えれば、 この結果は異常な気がする。今回の意見は、専門家の意見であって、これがパブリックの意見だという 気がしない。

山本委員: 第2分野の廃棄物・リサイクル対策については、3Rを強調しすぎない方がよい。 重要なのは、社会全体の資源生産性の向上を図ることであり、環の国づくり会議の報告でも記載されている。 3Rという言葉を乱発すると、リサイクルせずに燃やした方がいいという人が必ず出てくる。
また、リサイクルは容易にできるという誤解が世の中にある。リサイクルというのは、 本来容易なことではない。世の中で使われている材料は、ほとんどがリサイクルできないものだ。 リサイクルが容易なもの、リサイクルしても環境負荷が少ないものについては、 これからも大量のお金を投入して技術開発していかなければならない。 これまで日本は出てきたゴミの処理に金をかけてきたが、これからは、製造の最初の段階から 大量の資金を投入していくべき。

市川委員長: 確かに、これで本当にパブリックコメントかという感じはする。単に記者発表するだけでなく、 例えば環境モニターにダイレクトメールを出すなど、積極的に意見を出してもらえるような手段をとった方がよいのではないか。

河野委員: 環境省の政策評価への関心の問題というより、そもそも政策評価に対する一般の方の関心が 低いということではないか。したがって、政府全体で、政策評価を実施しているんだということをPRしていく必要が あるのではないか。

市川委員長: 他省庁の様子はどうなっているのか。

事務局: 他省庁の場合、環境省とは異なり、評価書自体をパブリックコメントにはかけていない。

山本委員: 今はインターネットで容易にアクセスできる。あまり意見が多すぎても、フィージビリティ の問題も出てくるので、多ければよいというものでもないのではないか。

市川委員長: おっしゃるとおりだが、7人をもってパブリックというのもどうかという気もする。

佐野委員: 他省庁に比べて、環境省は出遅れていると思う。こういうときこそ、先頭を切って、 これぞパブリックコメントというものにした方が、国民の支持も増えるのではないか。

市川委員長: 出てきた意見を見ていると、かなりレベルが高いが、一方で問題の本質の理解が十分でない ものも出てきている。
例えば、地球温暖化について、森林吸収よりも、まず排出される二酸化炭素の削減が先だとの意見が出てきているが、 京都議定書の目標達成のためには、1990年比で10%以上削減しなければいけないという状況を前提とすれば、 これを吸収源対策なしに達成できるのかということになる。また、ロシアや米国の動向も視野に入れなければいけない。 問題の解決には、ある種の政治・経済的な力学も考慮する必要があることも理解してもらわなければいけない。

鷲谷委員: 意見に対する考え方については、相当わかりやすく書いていると思うが、 たまに専門的な用語が出てくる。例えば、P.5の第3分野(2)に「地球環境基金を通じて」というフレーズが出てくるが、 これの説明が必要ではないか。

市川委員長: PM2.5についても同様かと思う。
他に御意見がなければ、先生方からの御意見を参考にしていただいて、今後、政策評価に関するパブリックコメント をどのように効果的に行っていくのか検討していただきたい。

(事務局から、政策評価書(案)につき前回からの変更点を中心に説明。)

河野委員: P.3-1-1の7分野の重点化の考え方については、前回の議論を踏まえて、7分野にまとめたということか。

事務局: 前回も7分野としていたが、その際、7分野に重点化する観点がわからないという 御意見があったので、その観点を記述させていただいた。

山本委員: 「脱温暖化社会」の定義は何か。IPCCの報告どおり540ppmに安定化したとしても、温暖化は続く。 「脱」というと、誤解を生じるのではないか。

政評課長: 御指摘の通り、脱温暖化というのは、かなり遠くの目標であって、京都議定書の目的を達成したから 「脱温暖化」だというわけではない。そういう意味では、象徴的な意味で「脱温暖化」と言っている。

地球環境局: 環境省内の文章では、「脱温暖化」という表現を使用してきている。温暖化防止のためには、 ライフスタイル、社会構造等を含め、社会全体を変革していく必要がある。その考え方を一言で表すものとして、 「脱温暖化社会」という言葉を使ってきている。

市川委員長: 「脱温暖化社会」の説明を括弧でつけるか、又は温暖化ができるだけ少なくなる社会と いうような意味で、文章化してもよいのではないか。

政評課長: 定義は難しいので、わかりやすく文章化するという方向で検討したい。

山本委員: P.3-1-3の下から2つ目のパラグラフに、このままでは「早晩環境の制約に直面し」 とあるが、現に直面しているのだから、これは削った方がよいのではないか。環境の制約はまだ先という誤解を招くのではないか。

政評課長: 現に制約に直面しているという考え方もあると思うが、一般の方々の感覚からすると、 誰が見ても直面しているという状況までは至っていないと思われる。既に直面しているとまで言ってしまうと、 一般の認識との間にギャップが生じてしまうのではないか。

事務局: 早晩環境の制約に直面するという表現は、今年の環境白書にも書かれており、色々な議論があるところと思う。制約に直面しているかどうかを認識していないという面もあるので、そこをまずこのような表現で書くべきではないかということ。

市川委員長: 山本委員の真意は、「早晩環境の制約に直面し」では、今は直面していないという読み方も できてしまうので、この部分を削除してしまうということではないか。

山本委員: 「早晩環境の制約に直面し」と書くと、多くの日本国民は、今はまだ直面していないという 印象を受ける。しかし、現に科学者の心胆を寒からしめる出来事が起きている。

河野委員: 現に環境の制約がある、しかも、このままではもっと厳しい制約に直面するということであれば、 『早晩「さらに厳しい」制約に直面し』としてはどうか。

山本委員: P.3-1-6で、再生品の需要を喚起していくことが必要とあるが、再生品というと、 劣悪な物を国民に押しつけるというイメージがある。やはり社会的に資源生産性を向上させることが重要。

佐野委員: 製造業は、生産拠点をアジアにシフトしてきている。日本でリユース、リサイクルして アジアで使おうと思っても、バーゼル条約があって廃棄物として規制を受ける。これを、再生可能物として相手国の了承を得て受け入れてもらうということも必要となってきている。そういう観点も必要。

山本委員: 循環型社会に、グローバルな視点を入れることが必要。

廃リ部: 再生品の需要喚起に関する御指摘については、平成13年度の事後評価ということで、この段階では、 再生品の需要喚起はグリーン購入等のことを念頭に記載している。
資源効率性については、現在、中央環境審議会の循環型社会部会において、循環型社会基本計画の作成についての議論を していただいているところであり、その中で、資源効率性を指標化し、定量的にウォッチしていこうという話になっている。
廃棄物の輸出入についても、循環部会において議論しているところ。有害廃棄物でないリサイクル可能物についての 議論は別途行っているが、国外における不適正処理の問題ともセットで考える必要があり、担当課室で検討しているところ。

事務局: 平成13年度の事後評価については、パブリックコメントを受けて、2点修正している。 ひとつは、P.3-2-5の課題の一番最後の「・低公害車の早期普及の実現と燃料電池車の実用化促進のための環境面における評価」、 もうひとつは、P.3-2-7の課題の上から3つ目と4つ目の「・臭気指数規制の導入の促進」と 「・ヒートアイランド対策の推進・強化」。

山本委員: 低公害車の早期普及は、もっと力を入れてやっていただきたい。トヨタの低公害車の販売は、 全販売台数のまだ1.4%に過ぎない。相当力を入れて取り組まないと、普及しないのではないか。
グリーン購入法の一層の推進は大変重要。グリーン購入法は、相当大きな効果が出てきていると思う。 例えば、オカムラ製作所は、グリーン製品の売り上げが全体の30%を占めている。コクヨは40%。 キヤノンは71%にまで至っている。グリーン購入が効いているのだと思う。

市川委員長: もう少し議論の時間が残っているので、来年度以降の政策評価に当たって、 留意すべきこと、気付きの点等はないか。

山本委員: 不法投棄の問題については、一国民として見ると、豊島問題が起きて十分反省したはずなのに、 なぜ、また青森・岩手の問題が起こったのか。行政として反省すべきではないか。政策評価にも厳しいことが書いているが、 やはり誰が責任を負うのかを明確にしなければいけない。国民の側から見ると、誰が責任を負うのか明確ではない。

市川委員長: 責任主体の問題は非常に難しい。行政の仕分けは、現在見えている部分をベースに行われているので、 見えない部分で問題が起きた場合にどこが対処するのかというのはかなり難しい問題。しかし、こういった問題も踏まえて、 国全体あるいは地方公共団体も含めて、責任体制をしっかり考えていかなければいけない。

政評課長: 不法投棄問題については、大木大臣も来年度重点の大きなポイントであると言っている。 今回、国が関与する準備を整えているが、まさに誰の責任かということも含めて大議論を行っているところであり、 それも踏まえて、公共関与を進めていくこととなる。

須藤委員: 政策評価の方法だが、もともと担当部局が自己評価をし、これに委員が助言するという仕組み となっている。他には適当な方法がないという気もするが、内部評価に終始しているという印象がある。もう少し厳しく 外部評価の視点を入れられないかという気もする。
また、そもそもこの政策評価書は、誰が見ることになるのか。各課が見るのか、地方自治体まで送付するのかなど、 どういう扱いになるのか。

政評課長: ひとつは、行政自身が自らよりよい政策にしていくということでの評価をするということ。 さらに、国民の側から行政の考え方が見えて、国民の側から意見が言える仕組みがあるということ。
また、政策評価の作業と、重点の作業を同時に行っており、重点の作成過程で、政策評価を参照しつつ、議論をしている。
対国民との関係でいうと、まだ不十分な面はあると思う。
地方公共団体との関係については、WEB上で御覧いただくということになる。
さらに、政策評価書は、政策評価書に基づき、総務省へ送付するとともに、国会に提出することなる。

市川委員長: 米国の場合は、議会に政策評価をレビューする部署が置かれているが、日本の場合、 それはない。外部評価ではなく、内閣として責任を持って行うという仕組み。総務省に集約し、 これをベースに国会に提出するという構造。政策評価については、自己評価でよいのかという話もあると思うが、 まずはこれを積み上げていくほかないだろう。

河野委員: 13年度の評価の結果、改善できる部分は改善するとして、予算措置については15年度予算に 反映されるということか。

市川委員長: 環境省の場合は、ほとんどすべての施策について行政評価を実施したわけだが、 すべての事業について毎年毎年実施していくのが適切なのか、もう少し部分部分で息の長い評価をやっていった方が 効果が高いのではないかという気もするのだが。

政評課長: 例えば、温暖化対策を例にとると、これをきちっと政策評価しようとすると各省庁の施策 もまとめてやらなければいけなくなるが、温暖化対策本部との関係をどうするのかという問題も出てくる。
確かに、今と同じことを続けていくと、やや空文化してしまうおそれもあると感じており、できるだけ強弱を付けて、 よりよい施策につながるような評価にしていきたいと考えている。

河野委員: 総務省の標準的マニュアルでは、総合評価とか、総合指標の開発を行うとされており、 特定の分野を取り上げてかなり詳しくやるということも言われている。そういうこともできるのではないか。

政評課長: 仕組みとしてはできるようになっており、それをやるときは、全体の評価とは別に、 時期をずらして実施することになると思う。昨年、秋に、総合評価をしようという話もあったが、結局そこまでできなかった。

市川委員長: 評価書案については必要な手直しの上、「案」を外して、公表していただくこととなる。 そして、これを重点施策の確定その他の施策策定に反映させていただきたい。また、政策評価については、 本年の経験も生かして、今後、よりよい方向で進めていただきたい。

(事務局から平成15年度環境省重点施策について説明。)

大塚委員: P.5の最初の「産業廃棄物不法投棄地再生事業」の26億円は、すべて青森・ 岩手の不法投棄地との関係での要求か。また、責任関係はどうなっているのか。

政評課長: 26億円は、すべて青森・岩手の問題の関係のもので、モデル的に行おうとするもの。

廃リ部: 責任の所在については、平成12年の法改正で、処理業者に加え、排出事業者にも一定の 責任を負担する改正を行っている。青森・岩手の県境不法投棄の件については、8月30日に、環境省と青森県、 岩手県、排出事業者が所在する首都圏の関係自治体で会議を開催したところ。また、「不法投棄事案対応支援事業」 として48百万円計上しているが、ここで責任の所在や処理スキームの検討等の取組を行うこととしている。

山本委員: 公的資金で処理するという法的根拠は何かあるのか。

大塚委員: 国や地方自治体には、住民の健康保持という義務があるので、どこからもお金が出てこなければ、 国や地方自治体が負担せざるを得ないというのはあり得る。処理業者、排出事業者にできる限り負担させて、 後は国や地方自治体が負担するということもあると思うが、微妙な問題。

官房長: 青森・岩手のケースは、産業廃棄物なので、一次的には処理業者、排出事業者が負うこととなる。 今回、処理業者は倒産しているが、少なくとも排出事業者の責任を徹底するというのが大前提と考えている。
まずは排出事業者がどう関わっているかを把握することが必要であるが、2500を超える膨大な数の排出事業者が関わっている。 そこで、8月30日に、関係都県に集まっていただいて、会議を開催した。  このように排出事業者の責任を最大限に問うことを大前提として、82万m3の廃棄物の原状回復を現実に行っていくには、 公的関与が必要ではないかと考えた。

山本委員: 環境省の要求額全体が3000億円で、青森・岩手問題に26億を要求するということだと、 約1%弱ということになる。一方、環境研究開発は40億しかない。

官房長: 環境省の予算構造全体にわたる御指摘と思う。3000億のうち、その2/3は公共事業費であり、 もともと一般政策経費は1000億に満たない。これを伸ばしていかなければいけないという問題意識を持って、頑張っていきたい。

佐野委員: 基盤強化のところでスタッフの増強とあるが、環境省の地方と海外の出先機関については、 どうなっているのか。

官房長: 地方については、従来から国立公園の管理のため、自然保護事務所が置かれていた。 ただ、これは行政分野が自然保護に限られていた。  さらに、一般的な環境行政の出先ということでは、昨年10月から、地方環境対策調査官事務所が全国9ブロックに 置かれることとなった。ただ、全国9ブロックで、まだ45名に過ぎず、14年度末で63人に増員される予定だが、 現実的には、裾野の広い取組を行っていくには不十分であり、もっと充実・強化させていきたいと考えている。
また、外国については、各省とも同じと思うが、大使館等にアタッシェという形で職員を派遣しているが、 人数は少ない。国内とのバランスもとりながら、主要なポイントに人を出していかなければいけないと思っている。

須藤委員: 農薬については、国民の関心も高いので、生態影響も含めて、キーワードとして入れて いただけたらよいと思う。

市川委員: 来年度の予算編成は、総枠での絞り込みはあるが、環境は重点分野なので、 環境省予算は伸びるべきものと思う。委員の皆様方にも、色々な形で御尽力いただきたい。
これで、平成13年度の政策のレビューと、平成15年度の方向性がとりまとまった。他省と比較しても、 これだけ詳細に積み上げているところもあまりないと思う。ひとつのプロトタイプとして意味があるのではないかと思う。
皆さまの御協力に感謝申し上げたい。

(官房長から挨拶)



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