2016年03月14日

No.5北の丸公園グリーンアドベンチャー/子供用コース

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北の丸公園グリーンアドベンチャー、子供用コースの設問5番を紹介します。

この木の全形

5番の木の全景です。冬から春にかけて紅い花を咲かせる常緑樹を代表する樹種の一つで、北の丸公園では12月頃から4月頃まで冬の森に暖かな色合いの差し色を添えてくれます。(写真は 1月7日撮影)

パネル

ヒント

○冬から春に赤い花が咲くよ。

○実から取れる油は髪の毛をきれいにするよ。

○鳥が密を吸いにくるよ。

花の様子(写真は1月7日撮影)

この花は、蜜を求めて集まってきた鳥に花粉を運んでもらう鳥媒花(ちょうばいか)で、長く伸びたおしべにはたくさんの花粉を蓄えています。

5番の木の標準和名は「ヤブ〇〇〇」で、文字通り藪状に茂ることが名前の由来になっている〇〇〇科を代表する原種のひとつです。日本では本州から九州、沖縄地方の沿岸から山地にかけて広く分布します。

ピンク色の花

ピンク色で八重咲きの品種(写真は12月14日撮影)

この種類の木は、花を観賞するために古くから園芸品種が作出されており、さまざまな花色、花形の品種が知られています。

この花の実。

実の様子(写真は6月17日撮影)

直径4、5㎝の球形の実は厚い果皮に覆われており、中には2、3個の種が入っています。

実の様子

種の様子(写真は1月7日撮影)

この木の種からは良質な油が採れることでも知られており、古くから食用油や整髪料、燃料油として活用されてきた他、現代ではシャンプーや化粧品などの原料としても幅広く利用されています。

葉っぱの様子

葉の様子(写真は1月7日撮影)

葉はふちに鋸歯(きょし)と呼ばれるギザギザがあり、肉厚で表面がつやつやしています。弱い光でも光合成できるように葉緑素をたくさん持っために厚い葉になり、表面はロウの様に水をはじき、つやつやしたクチクラ層に覆われています。クチクラ層のおかげで葉は乾燥から身を守る事ができます。

そんな葉の様子から、厚葉木(厚い葉の木)、艶葉木(艶(つや)のある葉の木)と呼ばれ、今の名になったと言われています。

樹皮の様子

樹皮の様子(写真は12月18日撮影)

樹皮は灰白色でやや滑らかです。

ツバキ 花盛り

満開の花(写真は3月1日撮影)

枝いっぱいに咲く濃く赤い色の花と緑色の葉の色の対比がとても鮮やかです。

さてこの木は何でしょう?

北の丸公園では、落葉樹林地の周辺や園路脇などの常緑樹林帯に植えられています。樹高が10m以上になるものもあり、年末から年始のまだ花の少ない時期に花が開き始めると、ヒヨドリやメジロが次々と集まり賑やかです。答えはぜひ北の丸公園に確かめに来て下さい。

図:北の丸公園グリーンアドベンチャー、子供用コースNo.5の位置図です

☆コースのご案内や解答用紙のダウンロードは、北の丸公園グリーンアドベンチャーのご案内をご覧下さい。